井岡一翔３階級制覇！

２―０と言う判定からすると微妙なイメージだが、試合内容はそんなに微妙なものでは無かった事を始めに言って置きたい。

今回は王者が１敗のみ、しかもＫＯ率６０％近いハードパンチャーであるので、ジャブ、ストレートを中心としたリードパンチで距離とリズムを作る事が何より重要になる。

その教科書通りの展開に持ち込み、ステップインからのボディーや、カウンター系のフックで王者をぐらつかせるシーンが何度かあった。

しかし王者は首回りの太さからも分かる通り、撃たれ強く、タフであるので決定的シーンまでには至らなかった。

また、王者の強力な攻撃をかわす防御も重要だったが、こちらも合格点だ。

スウェー、ダッキング、バリー、何より足を上手く使い、ガードも的確で王者にほとんど有効打を打たせなかった。顔の腫れもほとんど無く守り切った。

派手なＫＯ勝利とは行かなかったが、強い王者から勝つ為のクレバーな戦略と言えるだろうか。


もう一つの世界タイトル戦は王者高山勝成と挑戦者のファイトスタイルが上手く噛み合って途中まで面白い展開だった。

挑戦者は減量して最軽量ミニマム級にしているが、減量苦からくるスタミナの問題が見えて４ラウンド辺りから足が止まるシーンが見られ、更にリーチで劣る王者高山が積極的に距離を詰める展開になり、偶然のバッティングで負傷・ドクターストップとなってしまった。

判定は手数に勝る王者高山に軍配が上がった。
あのまま負傷せずに試合が続いていたら、かなり面白い展開になったと思われるだけに残念！


ともあれ、両者の結果も内容もまずまずで、満足しました！