いやあ、夏です。
暑いです。
出遅れていた九州北部も、確か先週の金曜日だか木曜日だかに、ようやく梅雨明けいたしました。
だけど、暑い。この上なく、暑い。
こう暑いと、何か生産的な営みをするというのはとても困難になります。
要は涼しい部屋でアイスコーヒーでもすすりながらひたすらにダラダラするか、あるいは暑い場所にいるならそれはそれで、何も考えずに汗だけかいてひたすらにぼっとしているか。
それしかありません。
夏に生産性を上げようなんていう話は土台無理な相談なのです。
そんな中、昨日は少しばかり碁盤の目で運転の練習をしてきました。
全然上手くいかなかったけど、上手くいかないことが分かったことも、それはそれで練習の収穫ということで、ここはひとつ。
(前段の話は練習がうまくいかなかったことに対する言い訳ではありませんよ。念のため。)
1時間ちょっと練習して、帰ってきてシャワーを浴びて、綺麗サッパリ。
それから、大好きなワインを飲みに街へ繰り出しました。
▲暑かったのでよく冷えた白ワインからスタート。イタリアのガヴィというやつ。グレープフルーツの風味の、爽やかで美味しいワイン。
後ろに見える窓の外がまだ明るいですね〜。
▲お料理一皿目は、ヒラスのカルパッチョ。旨い〜!!
ヒラスというと聞きなれない方がいらっしゃるかもしれませんが、ヒラマサのことを九州北部(長崎・佐賀)ではヒラスと呼びます。
福岡もそうなのかな〜?
経済圏的に、唐津の魚が入ってるはずなので、福岡もヒラスと呼ぶかもしれませんね。
▲2杯目。アペラシオン・サンセール・コントローレ。この地区の白ワインはすべてソーヴィニヨン・ブランなのだとか。美味しい。
▲久々に食べるアヒージョ。ガーリックのオリーブオイルがグツグツと煮えたぎっている様子が伝わりますか。
アヒージョ大好きなんです。
だけど久々に食べた気がする。
このオイルに浸けて食べるパンがまた最高なんですよね。
▲南アフリカの赤ワインを挟んで、ボルドー。シャトー・プティ・フレイロン キュヴェ・サラ
とってもまろやかな口当たり。
カベルネよりもメルローが多いのかな?と思ったら、同社のワインは常に75%以上はカベルネ・ソーヴィニヨンを用いて醸造されているらしい。
そうそう、これの前に少し味見させてもらった、ニュージーランドのティンポット・ハットという赤ワインがとても美味しかった。
価格もリーズナブルらしく、コスパがいいワインです。
ラベルのデザインも非伝統的で、面白い。この辺りはニュージーランドという感じ。
ヨーロッパ、というかフランスなんだけど、伝統的な部分にこだわらなくても美味しいワインはあるという学びがあります。
(でもフランスワインは大好きなんですけどね。)
そしていよいよ・・・
▲真打の登場。仔羊のロースト。仔羊ちゃんには申し訳ないけど死ぬほど旨い。とても罪深い味がする。
▲もっと寄りましょうか。
人生とは最高である。
南アフリカとボルドーと、どっちがこの仔羊に合うか、ちょっと飲み比べてみてと言われていたのです。
マスター「たつくん的にどっちが合うかな?」
僕「マリアージュとかそういう難しいことは僕にはよく分かりません。どっちも美味しいです・・・」
強いていうならボルドーだったかな?
だけどこれがいつも飲むようなもっとタンニンの強いボルドーだったら、文句なしにそちらだったかな。
ナイフとフォークで肉を骨から削いで食べて、もうこれ以上は削げないなと思っていたら、
マスターが
「手で骨を持ってしゃぶりついて良いよ。別にマナー違反じゃない。」と教えてくれた。
なるほど。肉は骨の周りが一番旨いんですよ。
教えられて、安心してしゃぶりつきました。最高。
仔羊を平らげて満足していたら、熱でやられてしまったダメなワインを、勉強のために出してくれた。
以前、お客さんが持ち込んだワインらしいんだけど、グラスに注いだ時点で、まず色がおかしい。
そしてグラスに鼻を近づけたら漂う、酸っぱいような只ならぬ匂い。
少し口に含んでみると、香り通りの酸味。ヴィネガー、お酢になりかけ。
アルコールは飛んでる??
僕は知らなかったんだけど、イタリアの最高峰のワインらしい。
購入したら1本数万円。
だけど、輸送・保存の状況が悪かったら、どんなに一流のワインでも、ここまで酷い状態になってしまう、ということを教えてくれた。
レストランで、ワインのテイスティングってやりますよね。
どんな風にやったら良いか分からないって、あると思います。
もし、万が一、こんなワインが出てきたら「これはダメですよ」ってハッキリ伝えること。
それがテイスティングの役割。
現代では保存や輸送の技術が確立されてそういうことが起こるのは稀なので、割と形式的なアレになっていますが。
ワインは生鮮食品なのだ。
その後、お口直しに赤ワインを一杯、マスターがご馳走してくれました。
ありがとうございます。
最高のワインと、最高の料理。
そして、ソムリエのマスターが、仕事への取り組み方とか、人生の生き方、考え方、あとはそのオマケとして食事やワインの嗜み方を教えてくれる。
たまに処世術とか、ジョークとか、そういうテクニック的なこともあったりする笑
控えめに言っても最高のお店でして。
人気があるので週末の金曜・土曜はお客さんが多くてマスターとゆっくりお話できるのは早い時間帯だけだったりします。
ゆっくりお話したい時は、早い時間帯に行くか、混んでない日に行くか。
昨日は幸い、僕含めて2組3人で、その後退店間際に1組来店したぐらいで、ゆっくりお話できました。
つくづく、僕は人の縁に恵まれているなあ、と思うわけです。
こういうことに限らず、ね。