雨の湿度が鬱陶しい季節なので、楽しかった日のことを思い出しながらブログを書いてみようと思います。
と、昨年2月のことをブログにする口実をサラッと述べまして。
長崎県は海岸の総延長が全国一長いです。
これはもちろん、その県域に大小様々な島嶼を含んでいるという事情もあるのですが、「本土側」の土地もリアス式海岸の入り組んだ地形をしていることも理由として挙げる事ができます。
そんな長崎県、言わずもがな日本の西の端に位置しておりますから、サンセットの時間はとてもグッドな景色が見られる事がオッフンしばしば、あります。
ですので、長崎県下には南は野母崎から北は生月の大バエ灯台まで、西側の海岸を走るロードが「ながさきサンセットロード」なんていう名前が付けられていて、僕はこのロードをドライブするのが大好きなのです。
昨年の2月、確か新居探しとか色々ある程度方を付けて束の間の自由な日を見つけて、この大好きなながさきサンセットロードを、南端の野母崎から北端の生月大バエまで一気通貫に走ろうと思って出かけたのです(この企画自体は初めてではないのですが)。
佐世保から野母崎への移動は高速を使ってバビュンと。
下道はこの後好き放題走れますので、そのための時間を確保するためですね。
昼飯はこちら、レストラン凪。
野母崎の個人的に好きなレストランです。
ここへは幾度か来たことがありますが、頼むのはいつも決まって「地魚のポワレ アサリソース」です。
これが旨いんだ。1200円+消費税。
最初にポタージュスープとサラダが出て来ます。
このポタージュスープも結構お気に入り。美味しいです。
サラダとスープを食べ終わった頃に、メインのポワレが運ばれて来ます。
この日の魚は尾長グロでした。なかなかのマニアックな魚種ですねw
長崎など九州では、メジナのことをクロと呼びます。
尾長グロはそのメジナの中でも、釣り味が優れていて、磯釣りの人気ターゲットです。
釣りフリークの間では「オナガ」と呼ばれることが多いです。
もちろん食味も良いんですよ〜。
この日のポワレも、皮がパリパリ、身はふっくらジューシーで、濃厚なアサリのソースがとても旨く、最高でした。
このソースどうやって作ってるんでしょうか。
おそらく大量のアサリとバターと、塩と、それから、何だろう。
材料は意外に(?)シンプルだけど手間をかけてるとか、そんな感じのような気がする。
食後はデザートとコーヒー。自家製プリンだったかな?
美味しい料理とデザートでお腹と心を満たした後は、早速ドライブ開始。
まずは野母崎半島の先端の方を目指します。
スタート地点は地味なので割愛してw、少し戻った砂浜の近傍でロードスターの写真をパチリ。
よく晴れた快晴の日で、最高でした。
よく晴れていて冬の澄んだ空気がよく分かる天気でした。
空も海も青が綺麗でずっと見入っていられるほど。
渚とロードスターの相性は、もはや運命の必然と言って差し支えないでしょう。
少し進んで、軍艦島を背景に撮影。
野母崎の沖合には端島、いわゆる軍艦島があります。
その昔、炭鉱で栄えた島です。
野母崎はお気に入りスポットなのでうかうかしていたら全然進みません。
というわけで移動。女神大橋です。長崎港のシンボルマーク。
橋はやっぱり斜張橋が好きです。
造形が美しいこともさることながら、そのスケール感もまたイイ。
建築工学的なことはひとっかけらも知らない僕なのでアレですが、長大な橋に斜張橋が用いられるのは恐らくそのような大質量の橋をかけることにおいて、この形式が有利性があるからなのでしょう。
見た目の美しさに加えてそのような実利も備えている点も見逃せないですよね。
ズンズン突き進みます。
道の駅そとめを通り過ぎたあたりの車寄せで外海の海をバックに。
ながさきサンセットロードの中でも、とりわけここから北の道が大のお気に入りなんですよね。
しかしまあ、海をバックにしたソウルレッドのロードスターの映えること映えること。
時間が限られているので、先を急ぎます。
なんせ2月、冬は日が短い。あっという間に太陽は沈んでしまいます。
大島を通り過ぎた辺りでどちゃエモのフォトが撮れてしまいました。
最高。
なんかこの印象的な感じが絵画みたい。とか言っては自画自賛が過ぎますか。
だけどこれは僕のロードスターを大好きな気持ちの絶妙な場所をくすぐってきます。
もはや自家中毒。
普段見ることの少ないこのような少し斜め上からのアングルも大好きです。
この日は洗車をしてから出かけたんだったか、記憶がイマイチ曖昧なんですが、それにしても車体が綺麗です。
傾いた太陽のオレンジがかった光線がつるんとしたボディを照らし、魅惑的な曲線を描きだし、随所に心をくすぐるリフレクションが、そしてそれは緻密で綿密な計算のもと仕込まれたものが、現れている。そしてそれが、これ以上ないほどに印象的に、ドラマチックに眼前に鎮座している。
静物でありながら、鼓動が聞こえてくるかのような。
それこそが魂動デザインのエッセンス。
お前それ、自分の心臓の音じゃね?なんて無粋なことは言いっこなしです。
最低限のラインで、プロポーションの良さと巧みなリフレクションで魅せるNDのデザインは、やはり素晴らしい。
そして車室内に目を転じると(オープンカー乗りの常識的には車室内も「外装」なんですけど、ここは便宜上、車室内ということにしておきましょう)、こざっぱりとしたシンプルなデザインであまり主張しないことに気づきます。
この絶妙なバランス、明らかに仕組まれたものです。
そしてさらに言うと、オーナーになってドライバーズシートに身を預けると気づくのですが、社外から少し離れて見たら小ざっぱりしてシンプルだったインテリアのデザインが、近くで見るとオーナーの所有欲をくすぐる絶妙な具合のディテールの仕上げが施されていて、小ざっぱりだけどともすれば貧相・おもちゃ感の出るようなものでもなければ、ディテールにこだわり過ぎていてインテリアが主役なのかエクステリアが主役なのか分からない、なんてことにもならない、見事と言えるいい塩梅に整えられていると思うのです。
対岸に大島造船所の巨大なクレーンと、大島大橋が見えます。
しかし太陽がかなり傾いてますね。
ここから生月の大バエまで1.5時間〜2時間くらいかかるかなぁ。
日没に間に合うのでしょうか。
・・・で、結局間に合わなかったの図。
生月どころか、平戸にすら間に合わず。
鹿町のウインドファームの麓にたどり着くだけでやっとでした。
無計画ドライブの完敗ですね。
しかしまあ、最後は冬の夕暮れのなかなかエモな九十九島の景色を収めることができましたし、ランチはめっちゃ旨くてドライブ自体も非常に楽しかったので、結果オーライですかね。