2009年09月02日
再発見の喜び
せかせかと遊んでいた4歳の息子。 急に動作が止まったので気になって目をやると、小さなおもちゃを手に取り 感慨深げに見つめていた。 視線の先には、江ノ電20系のカプセルプラレール。 いつもと違う場所に仕舞いこみ、遊ぶことがないまま忘れていたものを、久しぶりに見つけたらしい。 再発見の喜びは、初めて買ってもらった時のそれに匹敵したようで、満面の笑みを湛えて 遊びが再開された。
2歳時分の彼にとって、時間とは「今」が全てであった。 駄々をこねた時に、「昨日遊んだから いいでしょ?」 とか 「今日は無理だけど、明日食べに行こうか?」と説得してもダメ。 たった今 代替の何かを渡さなければ納得を得られなかった。 3歳になった頃から、過去・現在・未来の概念が身に付いたが、過去は「きのう」、未来は「あした」という言葉で代表され、時間スケールの刻みは 曖昧だった。
過ぎ去った時間を 幼児が感覚的に理解できるようになるには、その流れの中で体験した出来事を、もっと多く、もっと細かく、自らの記憶として刻みつけなければならない。 4歳になった彼は、ビッグイベントなら1年前のことでも記憶しているが、日々の細かな出来事となると まだまだ不確かで繋がりが粗い。 だからこそ毎日が目新しく、再発見の感動が絶えない訳だが、この先、日々の記憶が有機的に連携し始めれば、ある種の感動を失うことと引き換えに、記憶に基づく行動様式を確立するのだろう。
他方、これからやってくる未来への時間感覚は、自らスケジュールを認識して その準備をする中で培われる。 スイミングなどの習い事や、休みの日に遊んでもらえるという繰り返しにより、既に、曜日の順序や 毎曜日ごとのプログラムを理解した。 また、小学生になったら鉄道模型に挑戦するという目標から、数年先の未来と数日先の予定とを 区別しつつもある。
目標を現実的なものとして意識できれば、五里霧中の未来にあっても、そこへの道順やステップを見出しやすい。 今は絶対に買ってもらえないモノと知りながら、鉄道模型の雑誌を読みふけって夢を膨らませる姿を見て、そんなことを思った。
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子供と鉄道 | 日記
Posted at
2009/09/02 05:49:08
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