DUNLOP DIREZZA DZ101 215/45R17 87W
快適性能を備えたスポーツタイヤ DIREZZA (ディレッツァ)
国内現行モデルは、DIREZZA DZ102 なのですが、その1世代前のモデルが今回レビューする DIREZZA DZ101 です。
【このタイヤとの出会い】
オーリスは初代、2代目と直感性能…見ただけで乗っただけで走りの良さが分かる車をめざして世に送り出されました。
その方向性が自分の好みとマッチ。その点を買ってこのクルマを選んだため、タイヤはできるだけスポーツ系タイヤから選ぶことにしています。
これまでに乗ってきたクルマでは覚えているだけで、GOODYEAR (前車 WISH の新車装着タイヤ、たぶんさらに前のトレノも。) BRIDGESTONE、YOKOHAMA (職場のノアなどは TOYO TIRE など) はありましたが、これまでに DUNLOP のタイヤを履いたクルマはあまりなかったような…と思ったので (購入候補の中には BRIDGESTONE、YOKOHAMA にもあったのですが) 今回は DUNLOP の製品から選ぶことにしました。
そうなると現行製品で街乗りでも使えそうなのは DIREZZA ZIII か DIREZZA DZ102 の二択になるのですが、そのシリーズの中からスポーツカー向き (またはスポーツカー専用) ではなく、コンパクト、ハッチバック、セダン、スポーツカーをターゲットにするカジュアルスポーツ、ライトスポーツ向けのタイヤで考えると自然と DIREZZA ZIII は候補から外れます。見た感じドライ性能はすごそうですがウェット性能が…。
将来はサーキットを走ることがあるかもしれませんが、街乗りメインでたまのドライブが郊外の、お山のカーブをすいすい走れるような性能があれば十分ですから消去法で DZ102 一択に絞りました。
モノが決まったところでタイヤショップやカー用品店を巡って見積もりを取ると、84,920~140,000円ぐらい。(ただしサイズは 225/45R17) 想定内の価格とはいえ…金額幅も広く値段も高い。
そんなことを思っていたときに、店頭あるあるの運命の出会いが。
DIREZZA DZ101 215/45R17 87W
価格を聞いてみると工賃等込みで48,180円!
『新旧のモデルと比較して値段が半分近くになったから (値段が倍になったから) といって、性能が半分 (倍) になるわけではないから、これはお買い得かも。』
こうして購入を検討することにしました。
【このタイヤってどんなもの?】
先の説明の通り、DZ101 は1つ前のモデルです。そのためカタログや Web サイトにはすでに掲載されていません。
あと、ネットで調べて分かったのですが現在流通しているタイヤはインドネシア製ということが分かりました。(写真5)
それから連想されるのは、これはおそらくですが、DZ102 が発売される前の DZ101 は国内生産だったのでは?と考えます。
事実、みん友さんの過去のパーツレビューに DZ101 があって比較したところラベルのデザインが異なります。(写真9…今回のインドネシア製、写真10…国内製と思われる。ちなみに写真の再利用許可は取ってます。)
DZ101 はみんカラのパーツレビューを見る限りでは2004年ぐらいからあります。これってみんカラが始まったときぐらいからあるタイヤってことですね。息の長い製品のようです。
よい方にとらえると高性能な実績のある間違いの無いタイヤ。世間の外乱に流されないタイヤ。
悪いほうにとらえるといつまで経っても新しい技術が投入されずにいたから型がなかなか変わらなかったタイヤとも言えるかもしれません。
他にも今回の製品のラベルは英語、インドネシア語のみの表記。Digital Rolling Simulation の表記もこちらは “II” ですが、国内版は “III” と異なり遅れている感が。
あと最近の傾向として海外ブランドタイヤを販売するネットショップ等もあってクルマ好きの話題となって久しいです。私もメジャーブランドから離れてこういうのを試すのもいいかも?と思い始めるぐらい価格差があります。
これらの情報をまとめると以前の型落ち品が流通しているものではなくて、単純に有名メーカー・ブランドの海外生産現行品のアジアンタイヤと言うことでは?
事実、製造年月日は21週 (5/23~5/29) 21年でした。
それに現地の Web サイトに掲載されていました。(写真11 … https://www.dunlop.co.id/produk-detail/5/DIREZZA-DZ101 )
おそらく銘柄は同じモノでも品質、作り、素材などは異なる可能性が高いな~。だとすれば安かろう悪かろうという品質の可能性もある。
その点をさらにネットで調べてみると、インドネシアは天然ゴム採取が世界2位の国 (1位はタイ) で現地では大量に取れる良質な天然ゴム (NR) でタイヤが作られていて、国内では石油が原料の合成ゴムだとか。
天然ゴムと合成ゴムの性能差が気になるところですが安さの秘密は人件費、材料費も安い南国の地で大量に生産されるところから来ていて品質には問題ないかむしろ勝る可能性もあるかも…と理解することにしました。
それに、仮にアジアンタイヤ品質として考えても有名メーカーの、さらにワールドワイドなブランド品だからそこまでひどく国産品と性能に違いがあるわけでもなかろう。一応 “DUNLOP DIREZZA” のブランドも掲げていることだし、方向性は世界共通であるはず。これはアジアンタイヤデビューを兼ねて試してみる意義があるのでは?
そう思って購入することを決めました。
【ファーストインプレッション】
ここから先はマイ オーリスでの話です。つまりはハンドリングに効く補強などが済んでいる状態+スポーツブレーキパッド&強化ブレーキライン交換の車両でのレビューとなります。
また BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE003 215/45R17 91W XL (以下 POTENZA) → 新車装着タイヤの YOKOHAMA ADVAN dB 225/45R17 91W (以下 ADVAN) → これという順番で履いた比較です。
○見た目とデータ
タイヤの接地面 (トレッド。写真3) のデザインは実は DZ102 の方が好み。(^^ゞ
でも、これはこれでそんなに悪くはないですね。このデザインを改良するとあーなるって感じがします。他社のカジュアルスポーツ系と比べて左右対称なのも好み。
ちなみにこのタイヤは回転方向が決まっていて (写真7) 、ローテーションは前後の入れ替えだけが可能です。
また写真7のように最大気圧は 350kPa までで、車両の運転席側にあるラベルには 225/45R17 の場合で 230kPa と書いてあるので、とりあえず 260kPa でお願いしました。入れすぎると乗り心地も悪くなり、タイヤの接地面も十分使い切れず偏摩耗の原因になるので…。
耐荷重は1本あたり 545kg (ロードインデックス LI:87) スピードレンジは W…270km/h。
このタイヤはワールドワイドに輸出されている関係からか、アメリカの運輸局によって設けられた「UTQG (Uniform Tire Quality Grading) 表示」がありました。(写真6。片面しか表示がないため運転席側から見たときだけ確認できます。)
国内向け製品だと、この表示がない製品もあるようです。
Treadwear (トレッドウェア)
簡単に言うとどれだけ摩耗しないか、もしくはどれだけ減りやすいか。
この数字の基準は 100 で、仮に 200 であれば2倍の耐摩耗性があるとのこと。
2桁から 600 台までが一般的にみかける数値で、だいたい、この数値が少ないほうがグリップ力が高いタイヤが多いようですが、必ずしも摩耗率とグリップは比例しないため結局は使って実感するしかないようですね。
Traction (トラクション)
直訳すると「牽引力」を表す英語でタイヤにおいては駆動輪のタイヤと路面の接地面で発生する駆動力 (前後に進むときの力) を示すものです。
UTQG 表示では濡れている路面 (ウェット路面) で車をまっすぐに停止させる能力の評価らしいです。
AA が最高で、評価は AA、A、B、C の4ランク。
日本でいう低燃費ラベリング制度のウェットグリップ性能によく似た指標ですね。日本は a、b、c、d ですが。
Temperature (テンパチャー)
直訳すると「温度」を表す英語ですね。
タイヤの耐熱性や効果的に熱を放散させる能力を示しているそうです。
A が最高で 、評価 は A、B、C。
それでこのタイヤの場合だと…
TREADWEAR 300、TRACTION A、TEMPERATURE A
まあまあの減り具合?で、ウェット性能もイイ感じ? 温度上昇も押さえられてタイヤがべたっと?じゅるっと?ならない感じなのでしょうか?
○使ってみたフィーリング
装着した日から1週間ほど雨でしたのでしばらくしてレビューをしようと路面がウェットの日、ドライの日と合わせて 740km ほど走った後のレビューです。
POTENZA の時もそうでしたが、もう見た感じのスポーティー感が押し上げられてなんだか戦うクルマ感を醸し出している感が。まあ、クルマにご興味のない方から見たらタイヤなんてどれも一緒にしか見えないと思いますが。(^_^;)
みんカラ内では雨の日は弱いとありましたが、すべる~!とか、止まらない~!…というぐらい危ないモノではなくて普通に止まれる範囲だと思います。UTQG 表示でみても Traction A なので普通に止まる方か、むしろよい方かもしれません。これは車種・車重にもよるのかも…ですね。
ドライ路面は、感想を先に行っておくと全然問題無しを通り越して、この価格でこれだけの性能ならば満足感はかなり高い。
とにかくハンドリングが楽しいタイヤ。切り始めからすっと曲がり初めてよく曲がります。これはスポーツ系タイヤということが大きいと思いますが、タイヤ幅が 225 から 215 に細くなったことも影響があるかもしれません。
高速道路 I.C. の入退出ランプや R のきついカーブも十分こなします。クルマが外に流れている感触は余り感じませんでした。そういう意味では これの前に履いていた新車装着タイヤの ADVAN の方が外側に流れていましたね。
ただ、みんカラ内のパーツレビューのようにスピードを落とさず急に曲がったときや白線の上ではタイヤが鳴くようです。鳴かすことが苦手な私でも曲がっている最中にアクセルを足すと割と簡単にキュキュキュ…って鳴きました。
タイヤの剛性感もちょうどよい感じでそれがコントロール性能に効き思ったとおりによく車が動いてくれている感があります。これがすごく気持ちいい!
どちらかというと堅めですが、道路の白線、段差や凹凸を乗り越えたときなどの情報ははっきり伝えてくれます。
交換した直後は新品のタイヤだからか静かになりました。高速道路も 200km ほど走ったのですが極端にうるさーい!…といった感じもなくこの手のタイヤでは普通だと思います。
ということで。そろそろシメを。
私と同じ方向性をお持ちのカジュアルスポーツにあうタイヤをお考えの方でコスパも重視される方に。これはおすすめのタイヤですよ。
価格は4本分に工賃・タイヤ廃棄料込の税込金額。(詳細な見積は関連ブログにて)
【関連ブログ】
ここ最近の車活 (後編) - 2021年08月28日
http://cvw.jp/b/381088/45413691/
(オ-1,039) ODO 67,743km で交換
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製品全景。(助手席側…左フロント側)
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トレッドのデザイン。走りの良さを予感させる、そんな感じのデザインですね。かっこいいです。
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装着後の状態。
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“MADE IN INDONESIA” と “SUMI RUBBER” の文字があります。
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TREADWEAR 300、TRACTION A、TEMPERATURE A の表記。
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回転方向 (← ROTATION)、最大空気圧、最大荷重の表記。
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製造週・年: 21週 (5/23~5/29) 21年
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製品のラベル。英語、インドネシア語のみの表記で日本語表記は一切ありません。
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国内生産の時のラベル (写真提供:Special Thanks to SUESAN-RF00 さん)
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現地インドネシアの Web サイト。現行品のようですね。サイズもたくさんあるわけではないようです。
購入価格 | 48,180 円 |
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入手ルート | 実店舗(その他) ※BEE LINE 浜線店 |
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