久留里城

久留里城は伝承では、平将門の三男、頼胤が浦田妙見に参詣の際、夢の中でのお告げにより築城したといわれています。
史実としての久留里城は、甲斐源氏の支族である上総武田氏の祖、武田信長が康正元年（1455）に上総守護代に任ぜられ、翌年に真里谷・庁南の二城を築いた直後に築城しました。
天文4年（1535）、武田氏の内紛に乗じて北進した里見義堯があらたに城地を定め久留里城を築き本拠としました。
その後、北条氏と里見氏の争奪合戦となりましたが、小田原攻めの後、徳川四天王のひとり榊原康政の長男松平（大須賀）忠政が初代久留里藩主となりました。
関ヶ原の戦い後、土屋忠直が入国し三代続いた後、寛保2年(1742)上野国沼田城より黒田直純が再藩し、城山山頂に天守を完成させました。
現在の天守は昭和54年(1979)に、黒田直純が完成させた天守台跡すぐ隣に再建された復興天守です。
山麓に無料駐車場があり、そこから徒歩で城山探鳥路を登ると、途中の薬師曲輪から、戦国期里見氏と北条氏の古戦場跡や、江戸期の三の丸御殿跡や大手門跡などがあった約100ｍ下のかつての城の縄張り跡を見ることができます。

住所: 千葉県君津市久留里