まとめ記事(コンテンツ)

2015/08/15

ジムニーで行く、北海道キャンプツーリング⑨ [道北の夕方]

1
宗谷丘陵周辺のワインディング、ダートを堪能し、ジムニーはドロドロである。
そろそろ夕方になりそうな時間。
このあたりはキャンプ場も多いのでもう少し出来るだけ南下してからキャンプを張ることにし、クッチャロ湖畔を望めるクローバの丘へ。
ここはあまり知られていない高台で、ほとんど来る人もおらずこの時も誰もいなかった。
2
鳥のさえずり、虫の羽音、風が草木を撫でる音、それ以外は何も聞こえず。
手前に牧場が見え、その先にクッチャロ湖が見え、オホーツク海が見える。
こういう一人になる時間が欲しくて北海道まで来たのだ。
いつの間にか座り込んで移りゆく風景を見ていた。

どれだけの時間ぼっーとしていたのか。
一台バイクが上がってくる音が聞こえ、立ちあがった。
3
おや?このバイクには見覚えがある。
前日キャンプ場で隣にキャンプ張っていた人のようだ。
実は今日、色んなところで何度か見かけていた。

「今日は良く会いますね」。
思い切って声をかけた。
「キミもキャンプツーしながら周ってるの?」と聞かれる。
4
「北海道はもう四回目だから今回は一週間本当にゆっくり自分のみたいもものだけを見ながら、その日進めるところまで進む旅をしたいと思ってやってるんです」
「それは良いね。俺もそうだ。」
関東地方からバイクでお越しになった方でこの後1週間かけて北海道を周った後、青森から一週間かけて南下して帰るという。
「"あいつ死んだんじゃねぇか"って言われるような休みにしたい」。
おっちゃんはそう言ってニヤッと初めて笑った。
5
クッチャロ湖畔でテントを張ると言うおじさんと「ではまた」という感じで別れ、一路内陸へ進路をとった。
道北の牧場地帯を内陸へ向かって走る国道275号。
時刻は4時過ぎ。
窓をあけると風が涼しい。
日が沈み始め、周囲がオレンジっぽい光に包まれ、ほのかに牧場の牛の匂いがする。
風が顔を撫で、とても気持ちが良い。

「北海道でどこがよかった?」と帰ってきて聞かれるけど、僕は「夕方に道北の牧場地帯をさ、風を浴びながら走るのがサイコーに気持ち良かったぜ」って答えることにしている。
旅の思い出というのは絶景の中にあるのではなく、こういう一瞬の時間にあると思う。
6
さて、この日のキャンプ地として決めたのは天塩川を望む高台に位置する天塩川温泉。
僕はこの地域の音威子府(おといねっぷ)蕎麦が好きなのだ。
一面に白い蕎麦畑が広がる。

温泉施設の裏にある、よく整備された芝生のサイトだが、なんと無料であった。
マジかよ、北海道。懐深すぎ(笑)
7
天塩川温泉で気持ち良く入浴し、フラフラと食堂に吸い寄せられた。
天ぷら蕎麦定食を注文。
カリッと揚がった天ぷらが美味であった。
蕎麦ももちろんウマかったが、個人的には音威子府そばはかけそばが良いね。
ビールを注文。テントに入り気持ち良く眠りについた。
ここまで自炊なし(笑)
8
2日目は宗谷岬経由で天塩から手塩川温泉へ。
そういえば、島に渡るつもりだったっけ。
でも良い日だった。
旅が軌道に乗ってきた感じがする。

つづく。

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