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さん
2023/04/14

2010年 車中泊旅行記 (4日目・1/10)長崎


2010.11.5(金)

 6時50分起床。快晴。目の前のグループホーム駐車場の向こうに長崎港、長崎市街、そして稲佐山が見える。坂の街はどこであっても絵になるものだが、実際に住んでいる人には色々大変なこともあるんだろうなと要らぬ心配をしてしまう。


 着替えを済ませ観光へ出発。昨夜の工事現場監督が「長崎は道が狭くて坂が多く、いつも渋滞している」と言っていだが、まだ7時過ぎだというのに、道路はその言葉通り既に渋滞気味。

 車列の横をスクーター連中が蠅の羽音の如き排気音を撒き散らしながら追い抜きをして行く。原付のナンバープレートは5桁。積雪する秋田に比較すると、まさに桁違いの台数が登録されているようだ。

 国道206号線を北上し平和公園へ。朝の寒さに負けぬよう、体を温めるべく足早に散策。毎年夏、終戦記念日が近づくと、よくテレビに映る平和祈念像・天を差す大男の姿がそこにあった。少し離れたベンチでは、平和な猫がそのポーズを真似ていた。




 半世紀前、原爆によって数万人もの無辜なる民が犠牲になったかと思うと、怒りや悲しみが入り交じった感情があふれ出す。しばし黙祷、合掌。

 ここで会社の同僚に、現在地及び達者でいることをメールした。今回、同僚には九州をさすらうと伝えただけで具体的なルートは一切言っていない。大雑把な計画はなくもないが、気ままな風任せの旅のため、行動を秘密にするつもりはなかったが、どこに行くか教えようがなかったからである。

 また、旅に出るのは世俗から脱し、一切から解き放たれたいからで、いちいちメール等のやりとりなんかしたくない。やっている暇がないし、時間がもったいない。インターネット接続もしない。本当は携帯電話すら持ちたくないのだが、緊急用としてやむを得ず。

 私以上にメール無精な同僚から一向に返信が来ないまま、丘の上にある公園をぐるっと散策。老人や通学の女子高生がちらほらいる程度の人の姿。公園内の野良猫の数とトントンくらい。

 ここからそばにある教会、浦上天主堂に行ってみた。敷地に入ると、左手に被爆した石像が数体、物言わずじっと立っていた。中には頭部の失われた像も。石像ですらこうなのだから、いわんや生身の人間をや。




 教会はまだ朝早いせいか施錠され、中に入ることは出来なかった。入口の窓から中を窺うと、広い室内の奥に十字架を背負ったキリスト像が安置され、独特の雰囲気を醸し出していた。


Posted at 2023/04/14 06:04:15

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