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さん
2023/04/19

2010年 車中泊旅行記 (5日目・1/10)熊本

2010.11.6(土)

 イデデデデ…ハライデ…。腹痛により目覚める。時刻は午前4時15分。辺りはまだ暗闇。ヤバイ。次から次へと押し寄せる大波に翻弄される小舟の水主のような気分。我が大腸も大波の如き蠕動運動をしはじめている。

 非常事態宣言発令。人情の機微には鈍感な私だが、アウエルバッハ神経叢は人一倍敏感なのである。

 キジ撃ちは避けたい。尻が風邪をひいたら大変だ。どうしよう?そういえばとカーナビを立ち上げ「最寄り地点検索」から「公衆トイレ」を選択し探してみると、幸ウンにもすぐそばに見つかった。

 カーナビ偉い!うんコンシェルジェ。「施錠されていませんように、照明がついていますように」と祈りながら超特急で向う。

 そこは本妙寺の駐車場であった。明かりが灯っており、利用できるようでほっとした。車を停め競歩の如く練り歩き、個室へ緊急駆け込み寺。ところが…紙がない。慌てて車へ取りに戻り、再び世界新記録並の歩速で個室へ…。


 さてこの本妙寺、ここに戦国武将の加藤清正の銅像があるということが道中の看板で分かった。そういえばせいしょこさんの菩提寺の名前が本妙寺だったことを思い出した。

 この寺はノーマークだったが、寝る場所探しと便所探しというイレギュラーな出来事で訪れることが出来た。これもまた縁、せっかくなので観光することに。

 とは言ってもまだ島崎藤村、じゃなくて夜明け前。誰かの車が来るまで闇にくるまっての佐野元春、じゃなくて朝が来るまで仮眠することにした。

 「参拝者以外、特に夜間の駐車を禁ず」という寺務所の看板が気になるが、参拝することだし早朝だし問題ないだろうと停めさせてもらった。

 しばしまどろみ、次に目覚めたのは午前6時。黎明に響く鐘の音が目覚まし時計となった。鐘の突かれる間隔が絶妙で、清々しい朝が一層清々しく感じられる。服を着替えて早速寺へ行ってみた。

 参道の下から真っ直ぐ射る日差し。背中を押されるが如く歩き始めると、荷台に野菜が積まれた軽トラ移動販売車が停まっていた。そこに老婆が三人、おしゃべりをしながら品定めしていた。絵になる光景である。


 左右に立ち並ぶ塔頭を見ながら進むと、右手に大本堂が現れた。境内の庭を歩きつつ入口のサッシを開け中へ入った。


 この寺は日蓮宗なので、仏壇の中心で経を読む木像の主は日蓮であろう。ナンミョーホーレンゲッキョー。畳の冷たさを感じつつ外へ戻る。

Posted at 2023/04/19 06:25:07

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