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2023/08/20

コムテック ドラレコ別売オプションの電源コードを使用せずにオプション機能の駐車監視を実現する

カテゴリ : 電装系 > 電装パーツ > 自作・加工

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この整備手帳は、コムテックのドライブレコーダーでドライブレコーダー用の別売オプション … 駐車監視・直接配線コード (長さ約4m) (HDROP-14) を使用せずにオプション機能の駐車監視を実現しようじゃないか!…という趣旨の整備手帳です。

ただし、この整備手帳でお伝えする内容には前提条件がありまして、ドライブレコーダー本体側の電源コネクターが写真の形状 (写真は抜け止めロックのツメがない下側から見た場合で 3ピン…配線色が黄・黒・赤) のものが対象です。旧型などで端子の形状が異なる場合、この整備手帳の対象外です。

(具体的にはオプションの HDROP-14、HDROP-15、HDROP-18 (ドライブレコーダー添付品と同等) に対応しているドライブレコーダー。 以下配線コードと表記)

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【前置き】
故障したドライブレコーダーに代わって、先月 … 2023/07/23 に新しいドライブレコーダーを取り付けましたが、駐車監視機能がオプション対応でした。

この機能。使用しなくてもさほど困らないのですが、せっかく備わっている機能を使わずにいるのはもったいないし、使えるようにしておけば駐車時になにかトラブルが発生したとき、撮影してくれているかもしれないと思うとやはり使えるようにした方がいいのかな~ …とオプションの配線コードを購入することを検討していました。

それと同時に「いざ購入したとして、接続はどの配線に接続すればこの機能は実現されるのか?」とか考えていました。

普通に考えると、アクセサリー電源 (ACC (+) )、マイナス配線は当然として、残りは常時電源 (BATT+) があればおそらく可能だろう。…と考え調べたところ、そのとおりでした。 (マニュアルの P86 にもヒントが。「HDROP-14『駐車監視・直接配線コード 』の常時電源線 (黄) を、…と書いてあります。)

つなぐ配線がわかったところで、設置したての配線と入れ替えでまた電源引き回しをやり直しか…とドライブレコーダー本体側の電源コネクターを見てみると…あれ、赤・黒・黄色と3本が本体まで来ている!?

アクセサリーソケットから電源を取るドライブレコーダー添付品の配線コードの場合、配線2本だけと思っていたので意外でしたが…

これってもしかして、配線を切ってつないだらオプション配線コードを買わなくてもいいのでは?

『“新たな出費” を無くしたい!』

そう思って人柱になってみようと作業を行って見ることにしました。

… … そもそも、オプションの配線コードが高い! 某通販で2,464円。この費用をどうにか浮かせたいという願望もありました。

なんか社外の互換品も出ているみたいで、そちらの購入も考えましたが、現環境の実物を見たら…配線いじれば問題なく実現できそうな…。
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【調べたこと】
作業を始める前に (実際は「やってやる!」という勢いが強く見切り発車だったので、実際は作業中に調べながらでしたが…) 調べた内容は以下の3つを調べました。


①配線コードの本体側コネクターの配線数は3本と判明しているが、どれがどの配線に接続されているのか?
②付属品のシガーソケットから電源を取る場合、最低通電2本で良いと思われるが、3本目も通電しているのか?。
③電圧は 12V なのか?

さてさて。結果は?


【調査結果】
①頭の中で、使用する配線はこの電源のはず…と思いつつ某通販で製品の写真を拡大してみると、ACC、GND、BATT+ …と配線にラベルが貼ってあることが確認できましたのでこちらはすぐに解決。思っていたとおりでした。また先ほど冒頭で紹介したとおり製品マニュアルでも常時電源線 (黄) と表記がありましたので配線は確定。

②は赤、黄色それぞれに ACC 電源からの通電がありました。つまり動作中はどちらにも通電が必要で、エンジンを切ったら常時電源の黄色だけ通電されることで、車両の電源状態を判定する仕組みになっているようですね。

ざっくりとした配線図にすると図の上側がこれにあたります。

ちなみ別売の配線コード (HDROP-14) だと図の下側の配線図です。

③ドライブレコーダーのメーカーや仕様が異なるとシガーソケットから取った電源を減圧してドライブレコーダーの電源として使用している場合があります。

例えば、12V を 5V に落としている場合があります。

上記の場合、仮に付属品の配線コードを切断して車両に直接接続すると、減圧されないままドライブレコーダーに接続することになりドライブレコーダーを壊す原因になることが考えられます。買ったばかりのドライブレコーダーを壊すわけには…。

とはいえ、このドライブレコーダーの駐車監視の仕組みから考えたら電圧を減圧することは考えにくいです。なぜならバッテリーの電圧が下がってきたらバッテリーの電気残量が減っていると認識して録画を停止するからです。この判定にかかわってくるためここは 12V だろうと。

でも、もしものこともあるためテスターで調べたところ 12V が出力されていました。(実際はバッテリー電圧の 13.5V )

これらの結果から配線を接続が必要な電源に直結しても問題ないことがわかりました。
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【作業説明】
では、作業説明に移ります。

この整備手帳の作業工程は大雑把な流れだけを書いたダイジェスト版。細かいところは省きますのでご了承ください。 (例えばコネクターの作り方などは省略しています。)

(作業の流れ)
作業全体の流れをざっくりというと、ドライブレコーダーに付属している配線コードを切断してつなぎ替えるというのがこの整備手帳の趣旨です。

ただ、切断した配線のままでは各電源に接続しにくいことから、延長配線を作成してそれぞれにコネクターを取り付けます。

また延長配線には同時に配線・機器の保護を目的として配線内にヒューズを入れておきます。

切断した配線コード側にも延長配線と接続するためにコネクターを取り付けます。

このとき、切断して切り落とした今後使用しないシガーソケット側部分の配線にもコネクターを取り付けます。 (ここまでのコネクターは日本圧着端子の SM シリーズの3ピン 黒を使用。ちなみに色違いに白もあります。)

こうしておくことで もしもの時に作業前の配線状態と電気的に同じ状態へすぐ戻すことができます。

一方で延長配線のコネクターを取り付け無かった反対側には各電源 (+) とアース (-) に接続します。(ただし今回は車両側既存配線へ接続する都合によりこちら側にもコネクターを付けています。(使用したのはニチフ NDC2420)

マイ オーリスはこれまでにいろんな電気いじりをやっているため、それらの作業で将来的に追加でなにかを接続できるよう空きのコネクターやギボシがすで付けてにあります。しかし電源容量などにあわせて配線を選んでいる都合で準備している接続点がギボシだったりコネクターだったりで接続方法がバラバラなので、それに合わせる形で変換や割り込み配線を作成しています。

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(実作業)
まずは延長配線を作成。

配線の色分けをしたかったので、エーモン工業の細線用ヒューズホルダーの配線を取り外して黄色被覆の太い配線に入れ替え。

赤線も太い配線に入れ替えました。太い配線にする理由は電気がスムーズに流れてトラブルが起こらないようにするためです。(0.2SQ → 0.5SQ に入れ替えています。)

写真にはありませんがアース側配線も白地に黒の配線 (0.5SQ) を使用しています。

ヒューズは黄色、赤それぞれに 1A のミニ管ヒューズを使用しています。

(実はヒューズホルダーは過去の車いじりで取り外したヒューズホルダーの再利用品 (^_^;) )
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写真は自作の延長配線ができたところです。

コネクターとヒューズホルダーをつけて、複数の配線をまとめ保護するためスパイラルチューブに配線を通しています。

長さは実車側にあわせて切るので反対側はざっくりとした長さで仕上がっているところです。そのためコネクターもこの段階ではまだついていません。
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さて次は…内張りを外して…

自前で増設しているアクセサリーソケットに取り付けてある、すでに配線済み、付属品のシガーソケット電源配線を…

カット! (チョキーン!)

もう後には戻れない。 (ま、配線だけまた買えば元には戻せますが。)
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中には予定通り3本の配線が。

黒い被覆だけ剥がします。

この電工ペンチの場合、3.5SQ の部分で黒い被覆に切り込みを入れることができましたので、黒被覆を引っ張ってちぎると被覆だけ取れます。

ちぎる…ということは被覆はつながっていた状態ですから、中にある3本の配線それぞれ被覆には傷が入っていないはずです。

今度は3本それぞれの被覆を、細線に対応しているまた別のケーブルストリッパーに持ち替え、被覆を剥いて…
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既存配線、切り落としたシガーソケット側それぞれに対応するターミナル (端子) → コネクターハウジングを取り付けます。

(このとき通電関連のトラブルを回避するため、念のためドライブレコーダー本体側配線コネクターは外しています。)

配線のピンアサイン (順番) はコムテックの本体側コネクターの配列に合わせる形で、穴側から見て左から黄・黒・赤としました。(写真は相手側…既存配線側のコネクターなので向きが逆になり、赤・黒・黄の順番になります。)
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さて…既存配線と切り落としたシガーソケット側の両方にコネクターがついたので試しに接続してこの状態でエンジンをかけてみましたが異常なし。

電気的に見たら切断する前の状態と同じですし…。(^_^;)
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動作確認ができたところで、次はいよいよ自作の延長配線を接続します。

左が手順4で作成していた自作の延長配線で、配線長さや車両の状態を見極めながら不要な配線部分を切って長さを調整したところ。

そして右が追加で作成した部分です。車両側の既存のギボシや空きコネクターに差し込んで割り込んだりする側。(ここから先は変換・割り込みケーブルとでも言っておきます。)

これらを車両側に接続して…
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既存の配線の隙間に押し込み…いや収納。

(また電線が増えてしまった…。切り落としてコネクターを取り付けたシガーソケット側ももしもの時に備えて元の位置に押し込んでいます。)

最後に外していた内張りを元に戻して…
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安全のために外していた本体側の電源コネクターも元に戻して…

(初期状態では駐車監視機能の設定がオフになっているため、仮に接続が正しくてもこの段階では何もおこりません。)


… エンジン始動!


設定画面から駐車監視機能をオフ → オンに変更するとともに、同時に関連設定も自分好みに変更。(写真は変更前)


そして いよいよエンジン停止!


『駐車監視モードを開始します。』

やった! 成功~!

“新たな出費無く” 駐車監視録画ができるようになりました。

とはいえ…

うちの場合は、道具も部材もこれまでの電気いじりでそろえた物を使用しただけなので “新たな出費無く” できましたが、これから同じ事を新規でされる場合は、既製品を買った方が安く仕上がると思います。 (^_^ゝ;

それでも、この整備手帳を参考に作業をされる場合は自己責任でお願いします。
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