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まとめ記事

サブロク修理100日目!

みの~さん
2024/08/04
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昨年夏にうちにやってきた1970年式ホンダN360(NⅢ)を公道復帰させようと始めた無謀な(?)素人修理ですが、週末毎の地道な作業も気が付けば100日を超えました。
修理はまだまだ途中ですが、備忘を兼ねて一旦ここまでの経過を振り返ってみたいと思います。
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プロローグ
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20代の頃からジムカーナが好きで、ハチロク・70カローラセダン・アルトワークス・KPとちょっと古い車で練習会や非公認のジムカーナ大会に出ていた筆者でしたが、50代を迎えて残りのクルマ人生を考えた時、この辺りでひとつ新しいチャレンジをしてみようかなと思いました。それは免許を取って以来ずっと温めていた「360ccの軽自動車(サブロク)の不動車を起こす」というもの。
何だか最近では旧車人気で値段も高くなってきているし、「定年後の楽しみに」なんて言っているうちに気力も体力も衰えて結局やれずじまいになってしまうのは嫌だったので、ここが決断の時とみて家内を拝み倒し、雑誌の売買欄で見つけた1台のサブロクを長野県からはるばるお迎えすることになりました。なお作業内容はあくまでも「傷んだところを直す」ぐらいのレベルですので、Youtubeなどでもお馴染みのレストアという言葉はあえて使わないこととします。 -
クルマの入手まで
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昭和の元祖ボーイズレーサー N360車種は初めからN360一本で決めていました。理由は 「たまたま実家にあった大昔のカーグラフィックのN360発売時の試乗記事を読んで以来、ずっと好きな存在である」 「この車こそは国産の2BOXボーイズレーサーの始祖であると思うから」「本田宗一郎さんの魂の宿った高回転型空冷エンジンに一度痺れてみたかった」 といったところです。いわゆるゾッコンというやつかもしれません。半年ぐらい前から本格的にリサーチを開始し、目星をつけた車を見に伺ったりしましたが、最終的に何となく「これだ!」とピンと来たこちらの紺色のNⅢを選びました。昔オールペンされたらしい紺色のメタリックの車体は少々ヤンチャだなと思いましたが(笑)、天井がきれいでカーペットなどの内装がすべて揃っていたこと、ステアリングの遊びが最も少なかったことも決め手になりました。出典:みの~さん
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最初はお手軽なところから
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【初日】さぁいよいよやって来ましたよレンタルの積載車を借り、ジムカーナ仲間(タクシーの運転手さんです!)の協力で往復15時間かけて家にやってきたN360。一夜明けて改めて小さな車体や銀色の枠の付いた三角窓、小さな赤いテールランプなどを眺めつつ「あぁこれが本当に自分のN360なんだぁ」と感激もひとしおでした。 しかしナンバー返納以来40年近く時を止めてきたその車、キーをひねっても当然エンジンはかかりません。 まずは洗って(前後ガラスのウェザーストリップが切れて開いてしまっているのでテープで塞いでからw)磨いて、今後の公道復帰プランを練ります。自分の場合は外観がきれいだと俄然気分もアガルので、機構部分はひとまず後回しにして、まずは外装の気になるところから少しずつ修復していくことにしました。出典:みの~さん
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最初はメッキパーツを磨いたり筆者はただの会社員なので、錆びた鉄板を切り継いだりドンガラにしてオールペンしたりといった本格的な作業を行う技術も環境も持ち合わせていません。そのためベース車選びの際は「酷く腐っておらず部分補修が楽しめるぐらいの適度にボロい不動車」というのを条件としました。このクルマは前後のバンパー下のエプロンをぶつけて錆が出ている他、全塗装から年月が経ち開口部などの端の部分からあちこちペイントがはげていましたが、これぐらいなら自分でも何とかなるんじゃないかと思いました。とはいえ最初はいきなり塗装を削ったりする勇気もなく(笑)、まずは曇ったメッキバンパーを磨いたりと軽ーい作業から入っていきました。出典:みの~さん
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ドアの鍵を直したり運転席ドアを室内側からロックできないことに気づき、慎重に内張りを外して中のロック機構を分解清掃しました。結局原因としてはそこまでしなくても直るものだったのですが、ついでにガラスの昇降部をグリスアップする等のメンテナンスもでき、修理らしい作業の第一歩となりました。ロック機構の部品は製造から50年経っているのに、清掃・注油したら新品のようなメッキの輝きがよみがえり驚いたものでした。出典:みの~さん
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【延べ25日目】ベコベコしたグリルもシュッとさせますこの辺りまではまだ車体本体には手を付けず、周辺の部品をチマチマと直していました。 後になって感じたことですが、こうした部品単体の塗装に比べると、ボディパネルのような広い面積の塗装は格段に難易度が高くなります。出典:みの~さん
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徐々に本格的に
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タイトル画像がアレ?な感じですが11月頃からいよいよ車両本体の傷んだ部分の補修に取り掛かりました。プライベーターらしく塗装はすべて缶スプレーです。(缶スプレーのコスパが良くないことはずっと後になって気づきましたが…) 最初は下手で要領を得ないことを見越して、作業順序は見栄えの影響の小さいところから大きいところへ、さらに作業の流れも考慮し ①サイドシル下の耳の部分⇒②リアバンパー下のエプロン⇒③トランク開口部&給油口裏⇒④室内⇒⑤フロントバンパー下のエプロン&左右フェンダー の順で進めることにしました。出典:みの~さん
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お正月休みの頃トランク開口部&給油口裏まで補修できました。作業はひたすら錆を削り落とす ⇒ 錆止めを塗布 ⇒ 400~600番のペーパーで下地を整える ⇒ サフェーサー ⇒ 色入れ ⇒ 仕上げのクリア の繰り返しです。ホルツから新発売された「タフウレタンクリア」は少し値段が張りますが、とにかく扱いやすく仕上がりも最高で、筆者のような素人でもコツさえ掴めばツルツルに仕上げることが可能です。 この頃、試行錯誤する中で補修塗装範囲を最小限に限定するためのマスキング方法や境目のぼかし方、補修塗装の色目の違いをごまかすテクニックも少しずつ覚えていきました。出典:みの~さん
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ガラスの脱着にチャレンジ
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【延べ50日目】ボロボロのウェザーストリップを何とかしなければ…最初の洗車のくだりでも触れましたが、前後ガラスのウェザーストリップは経年劣化ですっかり縮み、3㎝ほどの隙間ができて完全に機能を失ってしまっていますが、交換するにはガラスの脱着が必要です。うまくできる自信がなくプロにお願いすることも考えましたが、ナンバーが無いのでお店に持って行くことも難しいし、費用面の問題も… せっかくならこれも経験してみるべきかなと思い直し、息子と2人でチャレンジしました。結果何とかクリアでき、その後の作業にもはずみがつきました。出典:みの~さん
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リーフスプリングの加工にもチャレンジ
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マフラーを外す過程でもともとは後工程を考えてマフラーを外したかったが錆で固着して外れない⇒分割できないマフラーパイプをそのまま下ろすためにはリアの足回りを外す必要が出てきた⇒予定になかったけど頑張ろか… という何だか行き当たりばったりな経緯からリアサスペンションをばらしているうちに、「せっかくならリーフを加工して車高を下げよう」というごくまっとうな(?)発想に至り、油圧プレスでリーフスプリングを伸ばすという体験もしました。かなりレートが軟らかいため、後で増しリーフを入れたうえでもう一度加工して調整するかもしれませんが、今回はとりあえず車検に通る程度の下げ幅に抑えています。出典:みの~さん
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プラスチック部品も補修する
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もともと付いていた部品はできる限り生かす方向で…筆者の目指すものはお店のようなハイレベルなものではないので、「きれいに直しすぎずに多少ボロでも元の雰囲気を残す」「付いていた部品はできる限り替えずにそのまま使う」ことをモットーとしています。この辺の細かい部品も、リフォームしたり半田ゴテでくっつけたりしながらそれなりの格好に直していきました。出典:みの~さん
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作業はリア周り・室内からフロント周りへ
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【延べ75日目】ついにエンジンを下ろすリア周りから室内まで一段落したら最後に残ったフロント周りに取り掛かります。フロントバンパー下のべっこり凹んだエプロンはエンジンが載ったままでは直せないため、まとまった時間の取れる5月の連休にスケジュールを合わせてエンジンを下ろしました。出典:みの~さん
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フロントガラスも脱着、そして…リアガラスの脱着を経験したのでフロントも同じ要領で行けるだろうと思っていましたが、面積が大きく湾曲も強いせいか、リアよりも難しく苦戦しました。何度も失敗した末に、ストリップゴムを室内側へ引き込んではめ込むための紐をガラス上下の対角の位置からスタートさせ、上下を同時進行ではめていくようにしたところようやくうまく行きました。とはいえもうこの面倒な作業はこりごりです(汗) その後はへこんで錆穴の開いたフロントエプロンとフェンダーを、FRPや金属パテ、100V半自動溶接を使いながら地道に直して行きました。出典:みの~さん
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【延べ100日過ぎ】ようやくフロント周りも一段落これまでの補修では下地を磨いて整えるだけでパテは省略してきたのですが、どうしても削った部分と周囲の部分の段差がうっすら残ってしまいます。リアは目立たないのでよしとしていましたが、フロントは仕上がりに拘ってパテ付け&研ぎにかなりの時間を注ぎ込みました。パネルの構成が複雑なうえに表裏両面の錆取り&塗装が必要でうんざりするほど大変でしたが、これまでの作業で得たノウハウを総動員してどうにかクリア。これでようやく外装と室内の塗装補修はほぼ完了です!出典:みの~さん
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さて、昭和62年に車検が切れてから40年近く眠っていたN360は果たして動くようになるのでしょうか。
後半戦の内装仕上げ・メカ整備は、またいつかまとめ記事にしたいと思います。ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました(^^)/
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