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まとめ記事(コンテンツ)
ELANさん
2017/06/28
サーキットに初めて行く方向けのお話し【車両準備編】
ここまでお読み頂いた皆様、ありがとうございます。
いよいよ荷物も買い集め、走る準備も整ったと思います。
しかし、まだ大事なことを忘れています。
そう、マイカー自体の準備です。
「公道で走っているから、サーキットでも大丈夫」
それは大きくは間違っていません。
普段のメンテナンスは大事で、それは最低限求められるからです。
しかし、
サーキットで走る場合、公道で走る場合と異なることがあります。
最大の違いは、スピードレンジです。
高いスピードレンジから限界ブレーキングをします。
その後、アクセル全開で加速します。
もちろん、コーナーもスピードレンジが上がります。
そういった場合、何が発生するのか?
はい、熱です。
全開で走ると、エンジンオイルが高熱となります。
冷却水も高熱となります。
水は100℃を超えると沸騰しますよね。
沸騰=気泡が出来ます。
気泡が出来ると、冷却ラインが詰まります。
結果、冷えなくなってオーバーヒート。
オーバーヒートすると、エンジンブロック等が歪んだりします。
最悪、エンジンブロー。
エンジンオイルはどうか?
エンジンオイルとは、潤滑油です。
粘度が保たれることにより、エンジンルーム内の金属摩擦を抑えます。
この粘度が弱くなると、金属が摩耗します。
これもエンジンブローの原因となります。
こういったことを避けるには、どうしたら良いのか?
a1..水温計と油温計を付ける
水温なら100℃まで、油温なら130℃までを目安とし、それを超えたらクーリングをすることで対処。
↑水温、油温、油圧、速度計、ブースト計、ファンコントローラ付
a2.水温計や油温計が無い場合
2周走ったらクーリングを入れることで対処。
これらクーリングで大事なことは、あまりスピードを落としすぎない事。一つ上のギアを使い、エンジン回転を抑えつつ冷える程度の風を当てることが大事。
事前の対策として、エンジンオイルや冷却水の交換はオススメです。
特にエンジンオイルは大事で、メーカー指定のオイルでは粘度が低いこともあります。
低燃費を謳う為、軟らかいオイルを指定していることもある為です。
一般的には、NA車で10-30W以上、ターボ車で10-40W以上、水平対向やロータリーはターボ車に準じます。
交換頻度については、油圧計があれば高温時の油圧が下がれば交換時期。
油圧計が無ければ、定期的な交換をオススメします。
さて、次に何が問題となるか。
はい、まだ熱の問題が続きます。
他に熱を持つ場所は・・・・
ブレーキパッド
車が止まるには、ブレーキで停止することはご存じでしょう。
これは摩擦にて止める訳です。
摩擦熱は当然発生しますので、高速からのブレーキングは通常より熱くなります。
しかも、繰り返しますので冷えません。
通常の街乗りや峠では、ブレーキパッドの摩擦熱は300℃以下程度です。
従って、純正や純正同等品は低温で効くように出来ています。
しかし、サーキットでは400℃を超えます。
激しい場合、700℃以上に達します。
この状態になると、まずはブレーキパッドが燃えてしまいます。
炭化です。
そうなると、当然ですが滑って止まらなくなります。
一番良いのは、サーキット走行に適した温度域のパッドへ交換です。
↑はイマイチですが、それでも純正よりはマシ
初心者だからハードブレーキングはしない→純正でも大丈夫
こんな考え方もあります。
否定はしませんが、初心者だからこそ長くブレーキを踏んでいることもあります。
スポーツ車種の場合は純正でも500℃対応くらいあるかもしれませんが、不安ならば最低でも500℃対応以上にすることをオススメします。
止まらないと怖いでしょ(汗
そして、ブレーキの熱でいうともう一つ。
ブレーキオイル(フルード)
ブレーキは油圧式です。
皆さんが足でブレーキを踏むと、油圧でブレーキパッドへ伝わります。
そして止まるわけです。
ブレーキで発生した熱は、この油圧系に影響を与えます。
油圧ということはオイルな訳で、オイルにも沸点があります。
この沸点を超えると、気泡が発生します。
しかも、このブレーキオイルは吸湿性があります。なので、より気泡が発生します。
もし気泡が発生するとどうなるか・・・?
はい、油圧が効きません。
油圧が効かないとどうなるか?
はい、ブレーキペダルが床まで踏み抜けます。
もちろんブレーキは効きません。
パニックになります。
仮に時速150~200km/hだったりする訳ですよ・・・
そうならない為には、高温に対応するブレーキオイルへ変更すること。
一般的にはDOT3という規格のオイルが入っています。
これをDOT4または5.1へ変えます。
これだけで、沸点が上がります。
ただ、これで全て解決とは言えません。
あまりハードブレーキングを繰り返すと、やはり沸騰することがあります。
少しでもブレーキペダルがフワフワしてきたら、減速してクーリングして下さい。
怖ければ、かなり早めにブレーキしてください。
で、もし踏み抜いたら・・・
ポンピング(何度もパンパン踏みかえること)して下さい。
油圧は戻ります。
冷えれば問題ないので、帰り道は大丈夫と思います。
しかし、次もまた同じことになるので、帰宅後はエア抜き作業を行ってくださいね。
個人でももちろん出来ますが、ショップさんにお願いするのも良しです。
ここまで読み進めると、一つの疑問が出てきます。
チューニングは?
はい、チューニングの話です。
一般的には、サーキット=チューニングだと思います。
峠を走っている方も、チューニング談義は尽きないですよね。
さて、チューニング・・・・
チューニング・・・・
多いのが、車高調へ交換でしょうか。
車高が高いとロールするとか、恰好も悪いというのもあるでしょう。
確かにそうです。
しかし!!
そんなの気にするな!!
どうせ車高調に変えても速くならないから!!
・
・
・
・
異論のある方も多いでしょうが、どうせ車高調の良さなんて初めは分からないです。
もちろん、
過去にサーキットを走った経験者が復帰するとかの場合、始めからフルチューニングは良し!!
ウイング?
デフ?
カナード?
エアロ?
そんなん関係ねぇーーーーー
ウイングなんて、直線が遅くなります。
デフなんて、慣れないと事故の元。
カナードなんて、それ無しで高速コーナーを踏める度胸を付けてからだ。
エアロなんて、そこらのやつは見た目だけだよ。
そんなことより、
コースアウトした際、引っ張り出して貰えるよう牽引フックを着けて下さい。
もしフックがエアロの奥にある場合、そのエアロはバキバキになりますよ!!
んじゃ、車高調は意味ないのか?
いや、もちろんありますよ。
ただし、それはコーナリングでロールを防ぐためだけではありません。
ブレーキングが安定する為に必要なんです。
そこまでブレーキを踏めるようになって、考えたら良いと思います。
あまりチューニングのことを考え始めると、お金がいくらあっても足りません。
それだけで、サーキットの敷居が上がっちゃいます。
もし整備で不安であれば、サーキット走行の経験が多いショップさんに相談するのも良いと思います。
まずは、ブレーキやオイルなどの基本から提案して頂けるかと思いますよ(^^
チューニングショップは敷居が高いようであれば、ディーラーさんで車好きな人を探してみてください。
営業さんでも整備の方でも、どちらでも好きな方はいますので。
最後に・・・
タイヤは?
はい、もちろんハイグリップの方が速いです。
正確には、ちゃんと使える人は速いです。
初めて走る場合、ちゃんと溝のあるタイヤで古くないことが大事。
国産でも輸入タイヤでも構いません。
純正タイヤでも構いません。
強いて言うと、スタッドレスは止めておいたほうが良いです。
まずは普通のタイヤで走り、曲がらない、止まらない、加速しないを体験してください。
ただ、あまりグリップしないのも危険なので・・・
アジアンでそこそこグリップするスポーツタイヤで良いと思います。
例えば、↑NANKANG NS-2R
どんなに良いタイヤを履いても、むしろロールが酷くなったり、ブレーキが負けたりします。
何事もバランスです。
ということで、整備編でした。
次は当日編になります。
see you next
いよいよ荷物も買い集め、走る準備も整ったと思います。
しかし、まだ大事なことを忘れています。
そう、マイカー自体の準備です。
「公道で走っているから、サーキットでも大丈夫」
それは大きくは間違っていません。
普段のメンテナンスは大事で、それは最低限求められるからです。
しかし、
サーキットで走る場合、公道で走る場合と異なることがあります。
最大の違いは、スピードレンジです。
高いスピードレンジから限界ブレーキングをします。
その後、アクセル全開で加速します。
もちろん、コーナーもスピードレンジが上がります。
そういった場合、何が発生するのか?
はい、熱です。
全開で走ると、エンジンオイルが高熱となります。
冷却水も高熱となります。
水は100℃を超えると沸騰しますよね。
沸騰=気泡が出来ます。
気泡が出来ると、冷却ラインが詰まります。
結果、冷えなくなってオーバーヒート。
オーバーヒートすると、エンジンブロック等が歪んだりします。
最悪、エンジンブロー。
エンジンオイルはどうか?
エンジンオイルとは、潤滑油です。
粘度が保たれることにより、エンジンルーム内の金属摩擦を抑えます。
この粘度が弱くなると、金属が摩耗します。
これもエンジンブローの原因となります。
こういったことを避けるには、どうしたら良いのか?
a1..水温計と油温計を付ける
水温なら100℃まで、油温なら130℃までを目安とし、それを超えたらクーリングをすることで対処。
↑水温、油温、油圧、速度計、ブースト計、ファンコントローラ付
a2.水温計や油温計が無い場合
2周走ったらクーリングを入れることで対処。
これらクーリングで大事なことは、あまりスピードを落としすぎない事。一つ上のギアを使い、エンジン回転を抑えつつ冷える程度の風を当てることが大事。
事前の対策として、エンジンオイルや冷却水の交換はオススメです。
特にエンジンオイルは大事で、メーカー指定のオイルでは粘度が低いこともあります。
低燃費を謳う為、軟らかいオイルを指定していることもある為です。
一般的には、NA車で10-30W以上、ターボ車で10-40W以上、水平対向やロータリーはターボ車に準じます。
交換頻度については、油圧計があれば高温時の油圧が下がれば交換時期。
油圧計が無ければ、定期的な交換をオススメします。
さて、次に何が問題となるか。
はい、まだ熱の問題が続きます。
他に熱を持つ場所は・・・・
ブレーキパッド
車が止まるには、ブレーキで停止することはご存じでしょう。
これは摩擦にて止める訳です。
摩擦熱は当然発生しますので、高速からのブレーキングは通常より熱くなります。
しかも、繰り返しますので冷えません。
通常の街乗りや峠では、ブレーキパッドの摩擦熱は300℃以下程度です。
従って、純正や純正同等品は低温で効くように出来ています。
しかし、サーキットでは400℃を超えます。
激しい場合、700℃以上に達します。
この状態になると、まずはブレーキパッドが燃えてしまいます。
炭化です。
そうなると、当然ですが滑って止まらなくなります。
一番良いのは、サーキット走行に適した温度域のパッドへ交換です。
↑はイマイチですが、それでも純正よりはマシ
初心者だからハードブレーキングはしない→純正でも大丈夫
こんな考え方もあります。
否定はしませんが、初心者だからこそ長くブレーキを踏んでいることもあります。
スポーツ車種の場合は純正でも500℃対応くらいあるかもしれませんが、不安ならば最低でも500℃対応以上にすることをオススメします。
止まらないと怖いでしょ(汗
そして、ブレーキの熱でいうともう一つ。
ブレーキオイル(フルード)
ブレーキは油圧式です。
皆さんが足でブレーキを踏むと、油圧でブレーキパッドへ伝わります。
そして止まるわけです。
ブレーキで発生した熱は、この油圧系に影響を与えます。
油圧ということはオイルな訳で、オイルにも沸点があります。
この沸点を超えると、気泡が発生します。
しかも、このブレーキオイルは吸湿性があります。なので、より気泡が発生します。
もし気泡が発生するとどうなるか・・・?
はい、油圧が効きません。
油圧が効かないとどうなるか?
はい、ブレーキペダルが床まで踏み抜けます。
もちろんブレーキは効きません。
パニックになります。
仮に時速150~200km/hだったりする訳ですよ・・・
そうならない為には、高温に対応するブレーキオイルへ変更すること。
一般的にはDOT3という規格のオイルが入っています。
これをDOT4または5.1へ変えます。
これだけで、沸点が上がります。
ただ、これで全て解決とは言えません。
あまりハードブレーキングを繰り返すと、やはり沸騰することがあります。
少しでもブレーキペダルがフワフワしてきたら、減速してクーリングして下さい。
怖ければ、かなり早めにブレーキしてください。
で、もし踏み抜いたら・・・
ポンピング(何度もパンパン踏みかえること)して下さい。
油圧は戻ります。
冷えれば問題ないので、帰り道は大丈夫と思います。
しかし、次もまた同じことになるので、帰宅後はエア抜き作業を行ってくださいね。
個人でももちろん出来ますが、ショップさんにお願いするのも良しです。
ここまで読み進めると、一つの疑問が出てきます。
チューニングは?
はい、チューニングの話です。
一般的には、サーキット=チューニングだと思います。
峠を走っている方も、チューニング談義は尽きないですよね。
さて、チューニング・・・・
チューニング・・・・
多いのが、車高調へ交換でしょうか。
車高が高いとロールするとか、恰好も悪いというのもあるでしょう。
確かにそうです。
しかし!!
そんなの気にするな!!
どうせ車高調に変えても速くならないから!!
・
・
・
・
異論のある方も多いでしょうが、どうせ車高調の良さなんて初めは分からないです。
もちろん、
過去にサーキットを走った経験者が復帰するとかの場合、始めからフルチューニングは良し!!
ウイング?
デフ?
カナード?
エアロ?
そんなん関係ねぇーーーーー
ウイングなんて、直線が遅くなります。
デフなんて、慣れないと事故の元。
カナードなんて、それ無しで高速コーナーを踏める度胸を付けてからだ。
エアロなんて、そこらのやつは見た目だけだよ。
そんなことより、
コースアウトした際、引っ張り出して貰えるよう牽引フックを着けて下さい。
もしフックがエアロの奥にある場合、そのエアロはバキバキになりますよ!!
んじゃ、車高調は意味ないのか?
いや、もちろんありますよ。
ただし、それはコーナリングでロールを防ぐためだけではありません。
ブレーキングが安定する為に必要なんです。
そこまでブレーキを踏めるようになって、考えたら良いと思います。
あまりチューニングのことを考え始めると、お金がいくらあっても足りません。
それだけで、サーキットの敷居が上がっちゃいます。
もし整備で不安であれば、サーキット走行の経験が多いショップさんに相談するのも良いと思います。
まずは、ブレーキやオイルなどの基本から提案して頂けるかと思いますよ(^^
チューニングショップは敷居が高いようであれば、ディーラーさんで車好きな人を探してみてください。
営業さんでも整備の方でも、どちらでも好きな方はいますので。
最後に・・・
タイヤは?
はい、もちろんハイグリップの方が速いです。
正確には、ちゃんと使える人は速いです。
初めて走る場合、ちゃんと溝のあるタイヤで古くないことが大事。
国産でも輸入タイヤでも構いません。
純正タイヤでも構いません。
強いて言うと、スタッドレスは止めておいたほうが良いです。
まずは普通のタイヤで走り、曲がらない、止まらない、加速しないを体験してください。
ただ、あまりグリップしないのも危険なので・・・
アジアンでそこそこグリップするスポーツタイヤで良いと思います。
例えば、↑NANKANG NS-2R
どんなに良いタイヤを履いても、むしろロールが酷くなったり、ブレーキが負けたりします。
何事もバランスです。
ということで、整備編でした。
次は当日編になります。
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Posted at 2017/06/28 13:19:10
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