まとめ記事(コンテンツ)

R_SWさん
2019/12/28

旧型車に最新12ホールインジェクターの流用|メリットとデメリット

カテゴリ : エンジン廻り > 燃料系 > 取付・交換

1
【多孔化のメリット】
※空燃比が合えば合うほど、12穴に近づくほど改善されます。
●燃費の改善
●暖気時以外はエアコンON時のパワーダウンが軽減(K6Aノーマル車の場合)
●低回転時などのトルクアップ
●スムーズに上まで回るようになる
●(12穴の状態が良いものは)粒子が小さくなり、内壁に当たっても舞いやすくなり内壁等への燃料の付着が減少。(トヨタの書類に同様の説明の記載あり)
2
【交換自体のメリット】
走行距離が進むほど狭窄してくるので
過給機の有無や乗り方(おそらく熱?)にもよるが4万㎞程度から劣化し始め
8万㎞に近づいてくると新品や洗浄済みへの同じものへの交換でも
差が体感できるほどなので
●新品や内部洗浄したものへの交換のみ、おすすめできる。
1穴インジェクターの車両で、一度も交換したことがない場合
さっさと新品や内部洗浄済みの物に交換した方がいい。
燃費とか環境性能とか先端テクノロジーに興味がわかない、フィーリング・安定重視(ブーストアップなど他でも無理してるような方)の方は、純正のまま新品や洗浄済みのインジェクターの方がいい場合もあるかもしれません。

古い車で触ってないのに燃料がOリングから漏れる場合、Oリングのみの対処療法が多いが、Oリングの劣化だけでなく、インジェクターの詰まりによる内圧の上昇も考えられる。インジェクター自体が樹脂の逆目などから割れてくるケースもある。1穴の古いものやMR-Sのインジェクターなどで見かける事がある。割れた場合完全に使用不可で再生はできません。
3
【多孔化のデメリット】
●インジェクターの特性変化によってECUのマップとのマッチングの差が出る。
組合せによってはさらに差が大きくなり、回転域によって空燃比の差が大きくなりすぎて問題が出やすくなる。
(おそらくブーストアップも差が大きくなる原因になりえます。)

NA < 燃料リターンレス式ターボ < 燃料リターン式ターボ

4穴車両→12穴化 < 1穴車両→12穴化 < 1穴車両→4穴化

例えば、燃料リターン式ターボの1穴車両の4穴化は、ノーマルECUのままで全回転域はまともに使えない事は誰が乗っても気づくレベルでひどいです。

逆にNAなら容量選択をきっちり行えばかなりいい所を狙えます。
ロードスターの1.6Lにデミオのインジェクターを付ける方がいますが、それは超濃すぎます。

●同容量のまま多孔化すると空燃比が濃くなる
メーカーでも多孔化と同時に空燃比に合わせて容量を下げ、燃費を稼ぐ組合せを見かけます。

●穴が多くなるor噴射量が小さいほど、穴が小さくなるので本質的に詰まりやすくなる
(構造的に詰まりやすいかどうかでも変わるので、メーカーの差も出る)
4
【交換自体のデメリット1】
●取付時、特に慣れてない場合、Oリングを痛めて燃料漏れを起こしやすい。
予備にさらに一台分の新品のOリングを用意しておくと、戻す時にも使えるので安心かもしれない。
スズキのインジェクター周りのゴムはNBRである事が多く
他のメーカーに比べて耐久性が低く、ガソリンに触れた部分は膨潤し、ちぎれやすくなる。
耐熱性能も低いので特にターボ車で硬化していたり、ちぎれている事も多い。
スズキのOリングで何年か使った物の再使用はかなりの高確率で漏れたりちぎれるので
絶対新品交換がいい。

●取付作業時、燃料が少し漏れる。
クラッキングさせるのが普通らしいですが、結構漏れます。
新規格K6Aの燃料リターンレス車両では4時間置くと燃圧が抜けて漏れる量が少ないので私はそのタイミングで作業します。

●純正の組み合わせ以外の場合、空燃比が適正かを確認し、必要に応じて燃調を考える必要がある。
O2センサーとECUが学習してみたいな事を言い始める方がいますが
純正以外の組み合わせまではカバーしませんし
O2センサーとAFセンサーの違いを調べられると
O2センサーでは無理だという事がわかると思います。
K6Aの場合ノックセンサーがあるので
薄すぎてエンジンが死ぬそうな場合は点火時期を遅くする機能はついていますが、最適な濃さまでは調整されません。
濃い場合、濃いままになり、一定上濃いと失火しまくるほど濃くなるまでは
フィーリングのみでは正直気づかない方が多いと思います。

●F6A・K6A全てに対応しますといった表現をする販売者は知識や責任感がないだけなので、トラブルや納得のいかない取引になりかねません。
F6Aはインジェクターの長さが2種類あります。K6Aは新規格K6Aと旧規格K6Aでコネクターと長さの違いもあります。燃料リターンとリターンレスの方式も違いますし、圧縮比も違います。
5
【交換自体のデメリット2】
●新品・内部洗浄済みのものは、高いかもしれないが、それ以外は選ぶべきではないです。
走行距離が進むほど詰まってくるので
乗り方にもよるが4万㎞程度から劣化し始め
8万㎞に近づいてくると新品や洗浄済みへの同じものへの交換でも差が体感できるほどです。
解体部品などでテストOKの表示は、通電と内部のソレノイドが動作するかどうかだけです。
テスト噴射できちんと洗浄したものと比べると
内部の圧力が上がりすぎでダメだろこれ…。という状況です。
もちろん解体部品を購入して、業者に洗浄を頼むのもありだと思います。
ただ。荒洗浄、本洗浄、すすぎ洗浄、テスト噴射の工程をしっかりと行っているような所が良いです。
AZNUをライセンスしてる所は、洗浄液交換してるの?って所も見かけるので
高い洗浄液ですが、洗浄液が汚れてくると落ちなくなるので
荒洗浄と本洗浄の間に洗浄液をきちんと交換する所であれば安心して頼めると思います。

●海外製のインジェクターは信頼性が怪しいので使わない方が確実。
『工場出荷時にテスト済み』『OEM』『在庫が欠品中の場合2週間』
といった説明が入った商品は、似たような形の最悪ゴミが来る覚悟が必要です。
工場出荷時にテスト済みの物でも、燃料フィルターが組付けられていなかったりしたものが届いたり
廃車部品並みに詰まった似たような形の何かにも遭遇したことがあります。
在庫が欠品中の場合2週間といった表記の所は
現物を見る事もなく転売されている危険な出品がかなり多いので、トラブりたくない方は選ばれない方が賢明です。
ヤフオクなどでは手元に商品がない場合自体、出品を禁止していますのでそもそも×です。
海外の怪しいのを買って、使ってダメなの分かって、偽物であることを伏せて、転売する方もいるので本当に注意が必要です。
どうしてもという方は、せめて互換品表記がされ、国内で在庫を持ち、国内で噴射テストまで行った物の方がまだマシでしょう。(通電チェックのみだと出品者が噴射状態を実際に確認しないで出品してる可能性が高い為です。)
中華な粗悪品(米国経由の中華も)は、その形をしていればそれなりに機能するような物、内装のトリムなどの商品であれば、一部運よく当たりならOK、傷がついてたり、傷がある上に気にせず塗装で仕上げみたいなものの、遠目ならまぁOK、でもそんな精度で、日本メーカーが続々と撤退して品質管理の大事さも軽視した方々が、エンジンの燃焼に直接関わる部品を作らせたらどうなるか…実際に製品をいくつか手にも取ったが、少なくとも私は自分の車に使うには不安を抱く部分が多々見つかる惨状だった。
エンジンがかかり、走れるかもしれないが、廃車部品以下の印象だった。
何の為の交換か見失うそんな製品が圧倒的に多いようだ。長く乗りたいとか、気持ちよく走りたい、エンジン壊したくない人にはミスマッチ過ぎる。
https://minkara.carview.co.jp/summary/2693/

●取り付けできない&インマニの設計とミスマッチで本来の性能を生かせない思われる組み合わせなどもある。
取付部分よりも先の部分が1㎝程度の差あれば純正でもインマニが共通だったり、新規格K6Aの1穴に対してインマニが楕円だったりもするのでそれくらいならさほど問題なさそうですが、インマニ形状も新設計でインジェクターの先が明らかに長い物を無理に組み合わせる場合、ロスがありそうな気がします。
先が長いタイプは年式の割に先端部分の汚れや詰まりなどの状態が悪いです。シリンダーに近いからなのでしょうか。そしてそんな状態の悪い物を効率がいいはずだ、効率がいいに違いないと思い込んで使う方がいます。
ソリオなどのデュアルジェットエンジンの始動トラブルなをが多く見かけます。必ずしもメリットばかりではありません。
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とにかく空燃比が大事です。
燃料リターンのターボ車ではない車両に12ホールを入れたい場合で燃調をあまりしたくない場合は、インジェクターの容量選択をしっかりと行ってください。
手軽に手に入るこっちでと変に妥協すると使わない部品が増えるか、整備不良の車が出来上がります。
ご注意ください。

燃料リターン式で、ターボで、しかも
ブーストアップしてしまうような車両には、インジェクターのみで全域を使えるようにするのは無理です。中回転域を合わせると、アイドリングがままならない上に、高回転域もダメといった形になります。

ミスマッチの要因をいくつも積み重ねていくと許容範囲の外側へはみ出していきますので注意が必要です。

ちなみに私は燃料リターンレスのターボの1穴インジェクター車に12穴だけでも十数種類試してようやく見つけたもの(もちろん内部洗浄済み)を付けて燃調なしのまま車検に出し
排ガステストで
CO濃度0.00% HC濃度 0ppm
で通過しました。
下がっているだろうなと思っていましたが、まさか計測できないほどとは思っていませんでしたが。
7
K6AのNAの車両も別の12穴インジェクターで同様にかなり減少しました。
空燃比と、洗浄はとても大事で、フィーリングにも差がでます。

なんでもいいから12穴にすればいいというものではありません。
12穴にする事を目的にしないでください。
流用されるなら、燃焼を良くすることでエンジンの効率化を目指してほしいです。
8
洗浄が大事と何度も書きましたが
外側だけ洗浄して『洗浄済』とかでヤフオクで安価に出品されている物があったり
SNSにたくさんの素人が書いた記事のDIY洗浄がまともな方法だと勘違いしてるしてる人が多いので
『洗浄』という言葉に踊らされないでください。
洗浄なら、何でもいいわけではありません。
煤に効くクリーナーが外側を綺麗にするので、インジェクターの内部もかなり効くみたいな勘違いをしてる人が多いので
噴射テストもちゃんと行って落ちるまでしつこく作業した物以外は、洗浄前とあまりかわりません。
ヤフオク等で洗浄済と謳っている方にはどんな洗浄方法を行ったか確認して明記してない上に質問しても返答しないか、よくあるDIY洗浄方法を返答してきたら、まともとは思わない方が良いです。

茶色い廃液の写真と共に出品されている洗浄済と記載してある物を何セットか買ったら、グロメット部分に解体そのままのような汚れが残っており、噴射も洗浄してない物と変わらないか、解体から時間が経っているせいかむしろ少し悪いくらいの印象がありました。

効果が少なくても12穴を付ける事に意味があると、話を聞かない人には言っても無駄ですが
手段を目的にしない方が幸せになれると私は思います。

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