まとめ記事(コンテンツ)

2019/04/25

アメリカ人は旧車にキットのクーラーを買って自分でつける二回目

カテゴリ : 内装 > エアコン > その他

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クーラーがガス抜けで効かないしかもR12という凶悪な地球に対する毒ガスを使うクーラーで、困っていた2014年。ユニクラのセットを15万とかで買って、取り付けを頼むと工賃が20万円とかで。

そんな時に、橋田さんから、「アメリカ人は自分でキット買ってつけるよ」と聞いて調べ始めた。イーベイにはたくさんキットが出ていたし、全部入ってる。小型車のキットは500ドル以下だ。

特徴は、頑丈なゴムホース配管と強力な二重のホースバンドで止めるので、専用の配管ではないが融通が利くのと、専門家に依頼しないでも付くというのがいいところだ。

ラジエターの大きさを測り、インチに換算してその前につけるコンデンサーの大きさを選び、室内機となるエバポレーターをいくつかある中から選択する。

私自身が最初に買ったのはcoldmasterinc で質問にも答えてくれたりして助かった。その話を書いたのは5年前だが、私の整備記録で最も見られているのがこのレポートだ。これはアマゾン以外の国産旧車でも同様の境遇にあるのだろう、COLDMASTERINCのものを付けた事例が非常に多くなった。

https://coldmasterinc.com/product-category/air-conditioning-kit/

前回の私のオーダー品は
コンプレッサーはサンデンの7気筒コンプレッサー(クロムメッキ)にワイドな室内機でコンデンサーは12*126インチだった。見た目は旧車に合うと思う。問題は吹き出し口が片方向だけなので運転席には風が通りにくい。助手席は冷凍、運転席は焼き肉状態になるところだ。
https://coldmasterinc.com/product/ac-kituniversal-under-dash-evaporator-12-700-btu-202-1-7b10-12v/

今回のセットは前オーナーが取り寄せてくれた物で
室内機のみが異なっている。プリントのウッドパネル外観で運転席側に向いた吹き出し口が付いているのと、使わない吹き出し口は閉めておくことができるので細かい調整ができるところだ。
https://coldmasterinc.com/product/ac-kituniversal-under-dash-evaporator-12-700-btu-432-1w-7b10-12v/

いずれも537ドルで送料は1万円くらいだった。コンデンサーサイズは12*16インチの厚さ18ミリのコア4。ミリで言うと300ミリ*400ミリ*18ミリだ。

冷却能力は12700BTU(約3.8kwh)だから5馬力と強力。軽自動車から普通車で1ー4馬力くらいかな。

コンプレッサーはSB7で中央部にガスの出入り口があり、SD5〜シリーズは後部にガスの出入り口がある。

実はSB7というコンプレッサーはいささか図体が大きい。5ナンバーシリーズの5気筒コンプレッサーなら余裕があるので組み合わせを変えたい向きにはCOLDMASTERINCに相談すると良いだろう。
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セットが到着したら、自分のエンジンのどこにコンプレッサーを置くか考える。

ベルトをどうやってかけるかは重要だ。クランクプーリーに空きがあるだろうか。すでにポンプやオルタネータにつながっているベルトを伸ばして仲間に入れてもらうか、別系統にするか。

私の場合はクランクプーリーに1つ空きがあったので、ベルトを一系統増やすことにした。そうなるとベルトのテンション機構を考えなくてはならない。レトロなのはコンプレッサー自体を動かしてテンションをかける方法。コンプレッサーは固定して、ベルトにもう1つプーリーをかけてテンションをかける方法。私はたまたまテンションバーを買ってあったので前者にした。

クラシックカーディーラーでPVにクーラーを付けている動画があって、そこではクランクプーリーに増設したり、テンショナーをウォーターポンプ部にポン付けしたり、マウントブラケットがあったりするので、動画は紹介しておきますから販売サイトなどみつけたら教えてください。
https://vimeo.com/332246819?fbclid=IwAR0PevJj5jOGDe_sCGGJ-rYoD-CAXu4QvMTI9-IifqgX8a9ZMPTuRsheE4E

圧縮機のコンプレッサー、放熱器のコンデンサー、水分除去のドライヤー、室内冷却用のエバポレーター、追加の電動ファンをキットの箱から出して全部をとりつけた状態をイメージしておきます。
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エンジンにコンプレッサーをつける。これが難しいという人が多いと思う。私の場合、第1号はホームセンターのエル型金具をねじ止めして作った。金具の厚さは2ミリで走っているうちに折れたり外れたりした。それではダメなので2ミリの金具を2個重ねて100Vの自動電気溶接機で溶接した。それからは壊れなかった。できれば5ミリの鉄でというのが常識らしい。

知人はアルミの角形柱材料を使用して作った。かなり強度はあるとのこと。

今回私は、4ミリのLチャンネル鉄を切って二本の足と1枚の差し渡し、そして2箇所のコンプレッサー取り付け穴の材料を電気溶接して作った。

まず足、つなぎ、コンプレッサー足の順に固めては溶接。大事なのはベルトの通りと、首振り。出来上がったら、硬締めする。
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アマゾンはラジエターの前にコンデンサーをつける時には前からでは無く、ラジエターを外して後ろから入れるようになる。前にはボンネットキャッチャー付きのフロントグリルを止めるステーがあってなかなか邪魔なのだ。鉄板や穴あきステーなどを使って止める。ガスの配管とそのフィッティングが付くための余裕を見ておかなければならない。ガスホースはある程度カーブに余裕も必要だ。ホースを通す穴があるかどうかも確認しておく。

ドライヤーをつけ、室内機をつりさげる。
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ホースの配管

配管は奥から作ってゆく。私の場合は
1)室内機の太いホース(低圧)に室内機用のフィッティングを圧着し、仮留めして室内機も仮留め。ホースをエンジン側から入れて、コンプレッサーまでの配管を回して前側の長さを決めたらホースを切ってフィッテイングを圧着。
2)室内機の細いホース(高圧)をコンプレッサーからコンデンサーに配管。室内機側から作ってバッテリー前に置いたドライヤー側で長さ決めし製作。ドライヤー側から作ってコンデンサー側で調整。
3)コンデンサーとコンプレッサー間のホースはコンデンサー側から作ってコンプレッサー側で調整。

今回はホースフィッティングは圧着にした。前回はダブルホースバンドで締めた増し締めして5年でガス抜けも無かったが、今回圧着器が安くなったこともあり、知人の小泉さんが買ったのを貸して頂いてやってみた。締め付けにはものすごく力が必要なので、これから買う人には油圧式がお勧め。写真はエドが同じ器具を使って圧着しているところ。

コンプレッサーにはフィッテイングを止めるための穴が蓋でしまっている。その蓋を外して、フィッティングを本体に留める部品が付いている。アルミの1.5センチくらいの厚さの部品で、コンプレッサーにはボルトで止めるのだが、このボルトが短い。
そのままだと山2つくらいしかかからない。2014年の取り付けでは本体のネジ山がポロッと崩れてしまった。あらかじめホームセンターなどで1センチくらい長いステンレスボルトを2本買っておくと良い。
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配線
1)室内機をアクセサリー電源からプラス、ボディにマイナスを落とす。コンプレッサーの電動クラッチ、冷却用電動ファンを動かすための配線をエンジンルーム内に出す。動作確認する。
2)1の配線をドライヤー(チャージタンクとも言うらしい)の圧力センサーに入れる。ドライヤー内のガス圧力が低すぎたり高すぎたりすると電気を通さない。
3)ドライヤーからの配線をコンプレッサーの電動クラッチと冷却ファンに接続。
4)ガス圧が正常であれば室内機をオンにすると電動クラッチがつながり、電動ファンが回転する。室内が適温になれば電動クラッチと電動ファンは止まる。室内機のファンは止まらない。室内機の電源をオフにすれば全部止まる。
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最後はガスチャージ。今回は真空ポンプを買ってやってみた。ガソリンスタンドなどで頼むと完抜けからのチャージは安くて1万円、高いと15000円くらいする。

ガスは200CC1缶私などが買うのは170円くらいだが、2000円とかで売っていてずいぶん儲かる商売だ。

全体をしっかりと本締めしたら、ゲージをとりつけて、黄色いホースに真空ポンプを繋ぐ。動作させてバルブを開くとポポポッポと音がして空気を吸い出す。音が変わってペチペチとなりそのうち静かになる。吸い出す空気が無くなってゲージが-760ミリなどになったらバルブを閉めて真空維持試験をする。1時間テストでも20分でに全く変化が無ければ合格。真空ポンプを黄色いホースから外してガス缶を繋いで穴を空けホース内の空気を飛ばしてクーラーにチャージする。取説では480-690CCくらい入ると書かれているので、ゲージを見ながら入れて行く。エアコン室内機をオンにして最大風力最低温度にする。ドアは開けて外気を入れる。気温は20度以上有った方が良いらしい。低圧高圧とも規定値になればガス入れは終了。吹き出し口の温度を温度計で測って冷えていれば終了。

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