まとめ記事(コンテンツ)

2011/05/03

No.11 CT200h TNP基礎講座 「地形を生かす」

No.01~No.10まででTNP走法の基本概念を書いてきました。
今回からの後半戦はちょっと拍子抜けするような内容も出てきますが、引き続きお付き合いをよろしくお願いします。

CTオーナーさんは、初ハイブリッドの方が多いようです。毎月1日にはHDN燃費ランキングがリセットされますので、とんでもなく凄いデータが初日にアップされていることに驚かれる方も多いようです。からくりを知っている者からするとなんの脅威もないのですが・・・


さて、今回のテーマはそんなことに関連します。

「地形を生かす」・・・究極を突き詰めるとノロノロ走行、あるいは逆に危険なオーバースピードを助長しかねないです。

今回のテーマは、理屈を理解いただくのがメイン、あとはマナーと安全を優先に、場面に応じて適度に実践いただければと思います。

本題の前に燃費を稼ぐためのヒントを1つ!

地形を生かすルートとして、急坂登坂に続いてダラダラ下り(下り傾斜1~2%:100mの距離で1~2m標高が下がる)が延々と続くという周回コースを見つけられるとベストです。ノロノロ走行することなく、気持ちよく35km/Lオーバー。ランキングトップを狙えるかもしれません。
急坂登坂部分以外はエンジンはほとんど使わず走行するのが肝です。このように、地形を生かすと燃費アップが簡単にできるようになります。

バッテリーの充放電バランスを考えた走りができると平地の方が低燃費で走行できるようになります。難しいですが・・・(^^ゞ
私が燃費稼ぎをする場合は平地を選びます。



では、本題です。

TNPの基本原理2つ。

「無駄なエネルギーを消費しない」
「保持しているエネルギーを最大限動力に生かす」



「無駄なエネルギーを消費しない」においては、走行している運動エネルギーをブレーキングで無駄に消滅させないための先読み運転、やむなくブレーキ時には効率よく電力として回収する、が原則です。

「保持しているエネルギーを最大限動力に生かす」においては、走行中の慣性力(惰性走行力)を維持しつつHSI低めの数値のモーター走行を付加してエンジン停止走行距離を伸ばすことが原則です。

今回の講座では、後者に関して新たに「位置エネルギーを生かす」について説明をを加えたいと思います。


ボールは坂の上からコロコロと勝手に転がります。車も同じです。

勝手に転がるのに、エンジンやモーターの動力を使っては損です。


下り坂は重力を最大限生かす
==========================

・下り坂の信号発進(後続車の迷惑を考えて)
 エンジンよりもモーター優先です。
 HSIはエコレンジ30%程度を最大とし、ゆっくりと発進します。
 それでは遅い場合は、モーターではなく、エンジンで短くズバッと初速をつけます。

・無動力で速度が均衡する場合は
 なるべくモーター動力を使わないようにします(HSI=0%)
 アクセルワークが難しくどうしてもHSIを低レベルでキープできない場合は
 Nレンジという裏ワザがありますが、THSの仕組みを理解していないと車を
 壊す恐れがありますので、ここでは取り上げません。
 ただし、すでに過去の講座でNレンジに言及してましたね。やりたい場合はコメに質問ください。

・オーバースピードになる場合
 積極的に回生させて電力を回収します。

・下り坂の終わりが平地の場合
 下りでついた勢いを生かし平地のエンジン停止走行距離の引き伸ばしをします。

 ※オーバースピードに注意しましょう。安全優先で。

・下り坂の次に登り坂の場合
 下りでついた勢いを次の登りの動力に活用します。

 登り坂のエンジン走行は燃費に悪いので、ピンスポットのTNP技としては効果大。
 勢いが足りない場合は、HSIエコレンジ25%を最大としモーター動力を付加して
 速度低下を抑えながら登り、速度が低下してきたらエンジンオンします。

 ※オーバースピードに注意しましょう。安全優先で。

・ほんのわずかの下り傾斜(気づくと気づかないとでは燃費に大きな差)
 平地と思っていても、ずっと長い距離にわたり緩く下っている道路を走行していることがあります。
 これは燃費の稼ぎ時なのでいち早く感知すべきです(転がり感が違うのでわかります)。
 エンジン走行に比べてエンジン停止走行の距離をぐんと伸ばすことができるからです。

・山上湖などをスタートし数kmの長い下り坂が控えている場合
 十分な回生充電が期待できるので、山の上でバッテリを使い切るようにします。
 ただし、使いすぎて強制充電のエンジンオンが発生しないように。
 (BL2になったらモーター走行制限)



(おまけ)ついでに登り坂途中の信号停止についても言及しておきます。

・登り坂の信号停止はエンジンオフを早めにモーターで位置調整
 車の慣性力は大きいです。かなり手前(50m以上)からエンジン停止しても、
 傾斜がそれほど強くなければ進んでいけます。
 HSI=25%以下の弱モーターの動力を付加して、信号停止位置にて
 ノーブレーキで停止できるように調整します。
 平地と違い登り坂ではノーブレーキで停止できるような減速度であっても、
 それほど迷惑な停止方法ではありません。




バックナンバーはこちら
No.10 CT200h TNP基礎講座 「基本走行パターン」

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Posted at 2011/05/03 08:19:54

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