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ふじぃのブログ一覧

2015年06月09日 イイね!

ジェイド・ロードセイリング

ジェイド・ロードセイリングホンダ、1.5L VTECターボ・エンジンを搭載した「ジェイド RS」を追加発売
(autoblog、2015年5月22日)

ジェイドRSの1.5Lターボエンジンはステップワゴン製?
(くるまン。、同日)

ホンダ 新型ジェイドに「RS」追加! 1.5L VTECターボ搭載!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2015年5月25日)





本田技研工業は、2月13日に発売したばかりの新型ミニバン「ジェイド(DAA-FR4)」に、新たにガソリンターボ仕様のスポーティグレード「RS(DBA-FR5)」を追加しました。
5月21日木曜日発表、同月28日木曜日発売です。


「JADE(ジェイド)」にガソリン車「JADE RS(ジェイド アールエス)」を追加し発売 ~1.5L VTEC TURBOエンジンを搭載~
 (本田技研工業ニュースリリース、2015年5月21日)





「ミニバンだけどスポーティ」というと、トヨタ自動車のG's仕様もありましたね。
更にジェイドの場合、流線型で低車高というミニバンらしからぬ外観なので、だからRSグレードの追加は似合うと思います。


そもそもホンダには、オデッセイやストリームの「アブソルート」グレードという、低車高スポーティミニバンがかつてあったので、それらを思い出させて感慨深くなります。


ハイブリッド仕様はアコードハイブリッドとも相通ずるフロントマスクでしたが、こちらはガーニッシュが小さくなりメッシュグリルが強調。
専用色のコバルトブルー・パールと、赤いRSエンブレムと、レッドスティッチが施された黒内装とも併せて、スポーティです。




搭載されるエンジンは、1.5リットル・直列4気筒・直噴ターボエンジンの、「L15B」。
「わくわくゲート」が話題の、新型五代目ステップワゴンと共通です。
あちらはダウンサイジングターボ搭載ということで話題になりましたが、その水平展開です。




同じエンジンを搭載しつつも、こちらのほうが若干軽く、車高も重心も低いです。
その分燃費も、運転時の軽快感も、こちらが上でしょうね。

 ●ステップワゴン:1840mm
 ●ジェイド:1530mm

 ●ステップワゴン:1630~1770kg
 ●ジェイド・RS:1510kg

変速機も、7DCTから、パドルシフト付きCVTになりました。




表向きこそスポーティグレードながら、これには別の意図がありますね。
ハイブリッドの敷居の高さを下げるという。

ハイブリッドというと、車両本体価格が高いとか、リチウムイオンバッテリー交換費用が別途必要だとか、そもそもガソリン車の生産ラインに比べて二酸化炭素や産業廃棄物が多く出やすいとか、燃費こそエコノミーであっても真の意味では決してエコロジーとは言い難いです。

そこへ来てガソリンエンジン、それもダウンサイジングターボです。
これならハイブリッドに抵抗感がある人にも訴求し、ハイブリッドの割高感を薄めてくれ、でありながらエコカー減税にも対応します。

 ●ハイブリッド:\2,720,000(消費税8%込み、以下同)
 ●ハイブリッドX:\2,920,000
 ●RS:\2,530,000

ダウンサイジングターボという特性を逆手に取ってスポーティグレードと位置付けたのであって、本当の狙いはそこにあるのかも知れませんね。




只残念なのは、相変わらず巨大なセンターコンソールが、運転席と助手席の間に鎮座していること。
折角リチウムイオンバッテリーの制約から解放されたのに…。
新たに生産ラインを拡張するコストと天秤に掛けて、ハイブリッドと共通とすることにしたのでしょうか。

更に欲を言えば、スポーティグレードなのだから、二眼式アナログメーターを運転席の正面に据え付け、変速機も6MTだと良かった。
もっともこれは流石に無茶な要求ですけどね。

それに、ホンダのRSとは「ロードセイリング」。「レーシングスポーツ」ではありません。
ましてやタイプSやタイプRでは。
だから、あくまで「何となくスポーティ」という緩さで丁度良いのでしょう。




ミニバンというと、どれもこれも背が高く、箱型で、見た目ばかりが豪奢で、マイルドヤンキー向け。
そんな中にあって、ジェイド・RSは一際異彩を放っています。
Posted at 2015/06/09 07:23:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミニバン | クルマ
2015年05月07日 イイね!

トランスポルター復活

トランスポルター復活フォルクスワーゲン、第6世代の新型「トランスポルター」を発表!
(autoblog、2015年4月20日)




そうか、今年のエイプリルフール用のネタは、ここへの伏線だったのですね!

あれだけに留まらず、その後も「ゴキゲン♪ワーゲン キャンペーン」と銘打って、T1型トースターを抽選で配布したり。

フォルクスワーゲン、日本独自の新キャンペーン・スローガンは「ゴキゲン♪ワーゲン」!
 (autoblog、2015年4月21日)
フォルクスワーゲン正規販売店に行くと、抽選で「ワーゲンバス」型トースターをプレゼント
 (同、2015年4月25日)
フォルクスワーゲン正規販売店に行くと、抽選で「ワーゲンバス」型テントをプレゼント
 (同、2015年5月21日)



あの時は、なぜ唐突にトランスポルターを扱ったのか、不可思議だったのですよね。
合点が行きました。




トランスポルターの新型が発表されました。
先代「T5」が登場したのが、2003年。そこからようやくのモデルチェンジです。
商用車の息の長さは、洋の東西を問いませんね。


但し、相変わらず、日本どころか北米でさえ正規輸入は不明。
多分今回もしないのかも。
完全自家用車であり本格ミニバンであるシャランゴルフトゥーラン(本国名:トゥーラン)があるので、商用車は尚需要が見込めないのでしょうね。
外車を買う層はステイタスを求めるが故に。


機能や外観は、流石に現代風。
T5からの正常進化です。

それよりも、T1をオマージュした特別仕様「ジェネレーション・シックス・スペシャル・エディション」が設定されるそう。
これは堪りません…。
懐古趣味をくすぐられます。やはりトランスポルターはこの色の組み合わせでないと。

未だコンセプトカー段階ですが、キャンパー・ヴァン・EVコンセプトも、同じく往年のT1オマージュカラーが痺れます。

どちらも、用途や箱型ボディといった以外に原典との共通項はさほど感じられませんが、こうして見ると、色というのは思いの外重要なファクターであることを思い知ります。




そういえば、以前も書いたブラジル仕様「コンビ1400」も、一昨年に生産を終了しましたが、あちらも古のトランスポルター「T2」そのままの姿で生き永らえた、いわばシーラカンスみたいな車でした。
Posted at 2015/05/07 23:09:26 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミニバン | クルマ
2015年02月14日 イイね!

ジェイド発売

ジェイド発売ホンダ、6人乗りの新型ハイブリッド車「ジェイド」を発表!
(autoblog、2015年2月12日)
ホンダ ロー&ワイドな乗用ミニバン「JADE(ジェイド)」を発表
(同、2015年2月13日)

ライバルは「プリウスα」!3列シートを備えたハイブリッド専用モデル「ホンダ ジェイド」/渡辺陽一郎 (1/3)
(オートックワン、2015年2月12日)

【ホンダ ジェイド 発表】先代 オデッセイ と ストリーム 統合した新ミニバン
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、同日)





本田技研工業は、新型ミニバン「ジェイド(DAA-FR4)」を、12日木曜日に発表し、13日金曜日に発売しました。



6人乗りの新型乗用車「JADE(ジェイド)」を発売
 (本田技研工業ニュースリリース、2015年2月12日)
製品情報
 (同、2015年1月8日先行公開、同年2月13日本公開)


モデルチェンジしたオデッセイが、エリシオンと統合されてオデッセイらしさを失ってしまいました。
それに代わる、低車高ミニバンです。
そして、ホンダによるハイブリッド専用車種の、第三弾です(第一弾:ヴェゼル、第二弾:グレイス)。


今の車はグローバル化や居住性や安全性などを理由に大型化する一方であり、しかし道路や駐車場などのインフラストラクチュアは旧来のまま。
当然、狭い道路は走れず、機械式立体駐車場にも入りません。
今度のジェイドは、初代~四代目オデッセイやストリームといった低車高ミニバンの跡を受け継ぎつつ、そんな需要に応える車として、待望されていました。


2年前に発表されたコンセプトカーや、先だって発売されていた中国仕様「東風本田汽車 傑徳」は、中々にスタイリッシュ。
オデッセイほどマイルドヤンキー向けでなく、ストリームよりも高級感があります。
(個人的にはスペックにはあまり関心がないのですが)後輪ダブルウィッシュボーンサスペンションというのも、往年のオデッセイを受け継ぎます。

案の定3ナンバーサイズになりましたが、これは中国仕様が先に出来上がっていたので止むを得ませんし、日本国内においてもフィットシャトルハイブリッドとの同士討ちを避ける意味合いもあるでしょう。
より小型が欲しければフリードハイブリッドもありますしね。




しかしいざ蓋を開けてみれば、些か微妙だったようです。

ホンダ新型ジェイド 価格予想やスペックなど軽くまとめてみた
 (くるまン。、2015年1月17日)
ホンダの新型ミニバン「ジェイド(JADE)」まとめ 価格や性能比較など
 (車ライフ速報、2015年2月2日)
ホンダ ジェイド ハイブリッドの3列目シートは、もはやポルシェ911のリアシートより狭くて使いモノにならない
 (サイ速、2015年3月4日)


その構造は、色々と無理をしているのが見て取れます。
しかもその殆どは、なぜこうしたのか理解に苦しむもの。



6人乗りしか設定がなく、しかも2列目は左右とも固定式肘掛があって独立した、豪奢なキャプテンシート。
足元を広く取ろうと後部へスライドさせると、タイアハウスを避けるため、中央寄りへ下がる。そのせいで余計窮屈になります。
またそれによる弊害として、3列目への乗り降りや移動が、かなり難儀しそうです。

その3列目といえば、只でさえアクセスしにくそうな上に、扁平で座り心地が悪そう。
大人6人乗りを謳っていながら、その実明らかな補助席です。



僕は数年前に初代オデッセイに乗せてもらったことがありますが、あちらは2列目同士の空間は開いており、1列目にもセンターコンソールもない分、見た目によらず広く感じました。
故に、ジェイドの車内空間も、自ずと想像が付いてしまいます。


日本ではミニバンがなぜ売れるのか、それも多人数乗車可能であればあるほどなぜ売れるのか……それを踏まえれば、本来の姿と思われる5人乗り仕様が導入されなかった理由や、むしろ大人6人乗りであると銘打たなければならない理由は、自ずと想像が付きます。

しかし多人数乗車を求めるのは子育て世代であり、そういう家庭は子供の世話が即座にできるような構造の車を求めるはず。
こんなに3列目へのアクセスが不便であれば、チャイルドシートに収まる幼児の世話が、果たして容易に出来るでしょうか。
そういう家庭は、大人6人が本当の意味で快適に乗れ、天井が高く、スライドドアの、別のミニバン(それこそ現行オデッセイとか)を求めそうです。



低い全高の中で広い車室内を実現するために、センタートンネルのない内装にせざるを得ず、そのためにFFのみであって4WDは無し。
更に、リチウムイオンバッテリーはセンターコンソール内に収め、燃料タンクは2列目シートの真下。ホンダのお家芸「センタータンクレイアウト」ではありません。
かなり無理を感じる構造です。

3列目シートの着座位置が高いのは、タイアハウスを避けるためであろうことは、想像が付きます。
しかもダブルウィッシュボーンサスペンションのせいで、後輪足回りは構造が複雑になる上に場所を取るので、尚更シート位置を嵩上げするしかない。
そのせいで左右や足元は窮屈で天井も低くなったのですが、中国仕様ではそれを逆手に取って補助席とし、そもそもデッドスペースとなった足元へ燃料タンクを配することで、デメリットを相殺していました。
合理的な設計です。

しかし日本仕様は、燃料タンクの位置を変えただけで(どういった理由で変えたのかは不明)、3列目シートの問題は据え置き。
3列目シートの存在意義に、益々疑問符が投げかけられます。

リチウムイオンバッテリーも、特殊な位置に配したせいで、熱対策にはかなり苦慮した模様。
しかも、本来ならセンターコンソールとして小物入れとなるはずだった場所を、犠牲にした結果でもあります。
にも拘わらず、それほどまでの無理をしておきながら、コストが嵩んで車両本体価格は跳ね上がり、折角これで培った技術を他車種へ水平展開することは難しいとも。
本末転倒。


ジェイド(翡翠)という名に反して、オーソドックスな白や黒や銀が中心であり、コンセプトカーと中国仕様にはあった緑色がないのも、残念な点。


ジェイドは主力を中国市場に据えた車であり、日本市場はあくまでおまけです。
そもそも初お披露目が「上海国际汽车展2013(第15回 上海国際モーターショー 2013)」だったことからも、それは明らかです。
「仮想敵は、トヨタ自動車 プリウスα」というのも、後付けっぽく聞こえます。

恐らく、当初は中国専売車として1.8Lガソリンエンジン仕様のみで開発を進め、1.5Lハイブリッド仕様の予定などなかったのでしょう。
しかし、新型オデッセイが普通のミニバンになったことを憂うファンが多く、又ホンダとしても、空白となった低車高ミニバンの穴を埋める存在が、急遽必要になった。
斯くして日本でも販売することが決まったものの、しかし日本ではハイブリッドでないと売れない。以前と同じ轍を踏まない為にも、オンリーワンの付加価値は必要。
折しもホンダでは、丁度ハイブリッド展開の真っ最中。

個人的な見解ですが、そんな事情により無理矢理ハイブリッド化したから、これだけの無理が生じたのではないでしょうか。
考えは分かるのですが、そのせいで、中国仕様の完成度の高さが、全て裏目に出ています。
まさに“角を矯(た)めて牛を殺す”です。




「大人6人乗り低車高ミニバン」というより、「都合により6人乗れるが、基本的には大人4人乗りの、ステーションワゴン型MPV」と割り切ったほうが、色々と余裕が生まれたのではないかと思います。
現に中国仕様は、明らかにそう見えるだけに。

まあ確かに、今は少子高齢化の時代。
都心部や県庁所在地のタワーマンションの立体駐車場に入るサイズで、基本的に3~4人の核家族が大きな荷物と共に乗り、祖父母や友人知人などたまに6人乗る。
そういう使い方であれば、理に叶っていると言えます。

それに、トヨタ自動車 ウィッシュ日産自動車 プレサージュに牙城を崩されたとは言っても、本来この分野はホンダが切り拓いたもの。
旧オデッセイやストリームの跡を受け継ぐものとして、期待もしています。
Posted at 2015/02/14 23:52:33 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミニバン | クルマ
2015年01月28日 イイね!

マイルドヤンキーは巨大グリルがお好き

マイルドヤンキーは巨大グリルがお好き新型アルファード&ヴェルファイア発売!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2015年1月26日)



さてさて、トヨタ自動車 アルファードと、トヨタ自動車 ヴェルファイアが、モデルチェンジされたわけですが…。


発表時から話題になっているのは、そのグリルですね。
銀メッキで眩しく光り、大型で、鋭く尖り、厳つく、押し出しが強く、威圧感があり…。
何より、フロントノーズそのものが垂直になり、前面投影面積が増えたことも相俟って、その巨大さに一層拍車が掛かります。



只でさえ凄いのに、カスタマイズ仕様は、輪を掛けて凄いことになっています。

トヨタ「新型ヴェルファイア」の【カスタマイズコンセプト】先行公開→【超イカツイ】デザイン!
 (Ethical & LifeHack、2015年1月15日)
【トヨタ アルファード / ヴェルファイア 新型発表】6本出しマフラー風エアロも…TRD、カスタムパーツ発売
 (Response.、2015年1月27日)
夜の存在感も抜群!! 「ヴェルファイア」「アルファード」用パーツをモデリスタが発売!!
 (autoblog、2015年1月29日)


いやはや、もう、何と言うか……(;^-^A





最近も、トヨタ自動車 エスクァイアが好調な滑り出しを見せて、販売実績よりもデザインや生い立ちに話題騒然となったのは、記憶に新しいところです。

トヨタ 新型ミニバン 名前不明 ノア・ヴォクシー 高級モデルとして2014年11月発売か!?
 (ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2014年4月30日)
トヨタ ノア・ヴォクシーの高級モデル「エスクワイア ESQUIRE」 2014年11月発売か?!
 (同、2014年8月28日)
トヨタ、新型ミニバン「エスクワイア」を来月発売予定、ノア&ヴォクシー共通プラットフォーム
 (同、2014年9月28日)
トヨタが新型高級ミニバン「エスクァイア」発売 前を向き戦う男たちを鼓舞
 (同、2014年10月30日)
トヨタ、新型ミニバン「エスクァイア」の受注台数、発売1カ月で約2万2000台
 (同、2014年12月3日)


昭和の頃はマークⅡ&チェイサー&クレスタの「マークⅡ御三家」が席巻しましたが、平成の今では「ノア御三家」と呼ばれるのでしょうか。
セダンからミニバンへ。時代は変わりましたね。

トヨタカローラ店でトヨタ自動車 ノア、ネッツトヨタ店でトヨタ自動車 ヴォクシーの取り扱いであり、しかしトヨタ自動車販売店とトヨペット店ではそれらに相当する車種はない。
前者には唯一トヨタ自動車 エスティマがあるものの、今のところモデルチェンジの気配はなく、むしろ肥大化と高額化の一途を辿っているので、手を出しにくい人もいたのかと思われます。
エスクァイアは恐らく、そんな販売店側の事情から生み出された車種なのだろうと思われます。
先行するノア&ヴォクシーとの差別化を図るためと、より売り上げが見込めそうだとして、マイルドヤンキー向けに特化したのでしょうか。


そのノア&ヴォクシーも、とうとうマイルドヤンキー路線になりました。

トヨタ、次期型ヴォクシー/ノアキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
 (ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年11月6日)


あまり大きすぎない5ナンバーサイズのミニバンで、厳つい装飾に頼らず、悪い意味での生活臭を感じさせないのが、ノア&ヴォクシーの良いところでした(過去形)。
それが今では、アウディのようなフォグランプベゼルスリット、レクサスのようなスピンドルグリル、より大型化して銀メッキで彩ったフロントグリル、無数のLEDで縁取ったヘッドランプ…。

確かに、「STYLE WAGON」などを読むと、こういう改造を施されたミニバンを多く見掛けるので、「お客様からの要望を取り入れた」車になっていることは確かです。





正直僕なんかにはさっぱり理解できない世界ではありますが、メインターゲットとその嗜好を非常によく研究した成果であると言えます。
流石は、リーマン・ショックで世界中が不景気に喘いでいた時期でも、順調に利益を出していた企業だけあります。

【画像】 トヨタの営業に配られた販売マニュアルが客を小馬鹿にしてると話題に
 (痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2014年11月23日)


本来商売とは斯くあるべきです。
逆に言えば、アル&ヴェルやエスクァイア始めマイルドヤンキー向け車種は、純粋に商売に特化した車種なのですね。


(特にヴェルファイアに顕著ですが)尤も、ハイブリッド搭載といえども車重2t越えともなれば梨の礫(つぶて)でしかないとか、セカンドシートの居住性を重視した割にはサイドカーテンエアバッグなどの安全装備がオプションでさえも装着できないとか、スポーツカーでもないのにコストが掛かってスペースを犠牲にするダブルウィッシュボーンサスペンションをなぜか装備しているとか、先代までの上級グレードよりも内装がプラスチッキーで質感が劣るとか、根本的な思想の面においては相当に眉唾物です。
有り体に言えば見掛け倒し。
だから「アル&ヴェルは高額車であって高級車ではない」という批判も挙がるのです。


しかしそういった面も含めて、主要顧客の嗜好性を、非常によく研究していると言えます。




これは特段驚くようなことではなく、むしろ昔から繰り広げられてきたことですね。

高度経済成長期では、手が届きそうで届かない、ちょっと高級なセダン。
その後は若者向けの安価なスポーツクーペや、ようやく技術が安定してきたFFを用いたホットハッチ。
バブル経済期では、デートカーにハイソカー。スキーが流行るとRVブーム。
2000年代に入ったら、主婦層にアピールするミニバンと軽トールワゴンの隆盛。
今はマイルドヤンキー向けミニバン。

企業とは営利組織であって慈善団体ではないのだから、よりお金を落としてくれる人の言うことを聞くのは当然のことです。
それが今の時代は、マイルドヤンキーだという話なだけであって。


しかもこれは、対象や方向性や方法が違うだけで、僕の好きな小型軽量スポーツカーと、やっていることは全く同じなのですよね。

これが逆の立場だったら、例えば、ケイタラム・カーズ セヴン・160ダイハツ工業 コペンローブ本田技研工業 S660スズキ アルトターボRSなぞは僕の大好物なのですが、正反対の趣味嗜好を持つ人々からは白眼視されているというのは、当たり前の話です。
 「スポーツカーなんて馬鹿じゃねえの」
 「軽なんか乗るくらいなら死んだほうがましだ」
 「スポーツカー愛好家なんて犯罪者予備軍だから、全員死刑でいいんじゃね? 何かあってからじゃ遅いんだ」
 「ミニバンはゆったり走るための車だが、スポーツカーはスピード違反をするための車だ」
 「スピード違反して自爆して死ぬのは勝手だが、他人様だけは巻き込まないでくれよ、頼むから」
等々…。





そしてこれは、トヨタだけに限った話ではありません。

ライバルである日産自動車 エルグランドも、モデルチェンジの度にグリルを大型化してきました。
エリシオンと統合して生まれ変わった本田技研工業 オデッセイも、いきなりグリルを巨大化させてきました。


ホンダ・新型オデッセイキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !! 11月1日発売予定
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年9月25日)

新型日産エルグランドがアルファード/ヴェルファイアを追撃!
(乗り物速報、2014年1月21日)



特にエルグランドは、公式ニュースリリースにおいて、自らその厳つさをアピールするほどです。





更に言えば、日本車だけに限った話でもありません。
よく「マイルドヤンキー向けばかりになった日本車と違って、欧米の車は通好みだ」と言われますが、その欧米の車にだってマイルドヤンキー向けなど幾らでもあるのですよね。


日本にない日本車 ホンダ CRIDER(凌派)・JADE(傑徳) ~中国・上海モーターショーに見るホンダの世界戦略~/桃田健史 (2/2)
(オートック ワン、2013年5月3日)

キャデラック「新型エスカレード」=【超デカイ&超カッコイイ】アメリカンSUVが【国内発売】!
(Ethical & LifeHack、2014年8月22日)

【レポート】2代目「クライスラー300」オーナーの不満第1位は「グリルが小さい」こと
(autoblog、2015年1月3日)



キャディラック、クライスラー、リンカーン辺りは、富裕層ともちょっと違う、成金層が好む車なのでしょうかね。
だから見た目の豪華さや、威圧感を追求する。
以前書いたダァヂ ラムも、トヨタ・モーター・セールスUSA タンドラなどの日本製ピックアップトラックに顧客を奪われた際、グリルを巨大化しただけで売り上げが回復したといいます。


欧州車でも、メルツェーデス=ベンツやロウルズ=ロイスなぞは、昔から、押し出しの強い、巨大で厳ついフロントグリルを纏ってきました。
だから少なくとも日本では、ヤクザや成金の乗り物として、些かネガティヴなイメージが付き纏っているのですし。
近年ベンツが、ファミリー向けモデルや若者向けスポーツモデルを精力的に造っているのも、新規開拓というだけでなく、長年染み付いたネガティヴイメージを払拭したい思惑でもあるのでしょうか。


中国でも同様の現象が起きています。
垂直に切り立ったノーズで、グリルが大きく、銀メッキをふんだんにあしらい、威圧感のあるフロントマスクが好まれるといいます。


マイルドヤンキーは国境を越えて存在します。
それはつまり、人間誰しも大なり小なりそんな要素を持ち合わせているから、故に普遍的なのでしょうね。
Posted at 2015/01/28 17:03:15 | コメント(4) | トラックバック(0) | ミニバン | クルマ
2013年08月17日 イイね!

遅れてきた欧州ミニバンブーム

遅れてきた欧州ミニバンブームフィアット500 7人乗りバージョン
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年4月26日)
今度は3列シートの7人乗り! フィアットが「500Lリビング」を発表
(autoblog、2013年6月21日)
FIAT「500」がまたまた拡大!なんと3列7人乗りの「FIAT 500L LIVING」登場!
(Ethical & LifeHack、2013年7月1日)

アウディ7人乗りのミニバン開発にゴーサイン!
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年8月12日)





欧州では、クロスオーバーSUVや小排気量ターボが流行りだと思っていたのに、今度はミニバンブームですか。
それも、7人乗り3列シートを備えた、大型のものが。
欧州の流行は日本に一歩遅れているのか、他に商材がないから今まで消極的だったミニバンにも手を広げたのか。


いえ、以前から、外車でもその手の車はあったんですよね。
フォルクスヴァーゲン シャランフォルクスヴァーゲン トゥーラン(日本名:ゴルフトゥーラン)、オトモビル・スィトホェン グランドC4ピカソ(日本名:C4ピカソ)、メルツェーデス=ベンツ Vクラスダァヂ グランドキャラヴァン(日本仕様:クライスラー グランドヴォイジャー)…。
背が低く、2~3列シートが左右分割であったり立体的に折り畳めたり床下に格納できたりと、実用性溢れるミニバンでした。
それでも、海外ではセダンやSUVやスポーツカーがラインナップの中心であり、ミニバンは少数派でした。

ミニバンが人気なのはむしろ日本。
背が高く、床が低く、センターピラーがなく乗降部が広く、スライド式リアドアと電動開閉式テールゲートを備え、日本人の家族が日本で使うのに特化した、“走る六畳一間”です。
だからミニバンには家族のイメージが、尚更強いんですよね。


グローバル化ということで、OEMや車台の共有化が現在各メーカーで定着しており、開発・生産コストが抑えられています。
事実、アウディ V4(仮称)はA3セダンの車台の応用と銘打っており、そのA3はフォルクスヴァーゲン パサート&ゴルフヴァリアントのOEM。
そしてBMW製ミニバンは5シリーズかX6の車台を応用したものになりそうな気がします。

それにしても、フィアット 500(チンクエチェント)Lリヴィングとはね…。いやはや。
BMW ミニ・クロスオーバーにしてもそうなのですが、小ささが売りのはずの車種において、これは本末転倒としか。
というか、素直にフィアット ムルティプラとして出せば良さそうなものを(´ω`)


毎回思うのですが、メーカーは一つのブランドイメージだけでは商売にならないから、最近はこうやって多品種化に舵を切っているんでしょうかね?

プレミアムブランドが続々と多品種化している狙いは?
 (clicccar、2013年8月1日)



というか、フィアットもアウディもBMWも、本来はミニバンを買うような層は相手にしていなかったはずです。
ランナップの拡大は新規顧客を当て込んでおり、有り体に言えばミニバン需要のある中国を始めとしたアジア市場を当て込んでいるように見えます。
この調子だと、今やすっかりセダン(パナメーラ)やクロスオーバーSUV(カイエン)が定着したポルシェも、ゆくゆくはミニバン市場に参入するんでしょうかね。

     *     *     *     *     *     *     *     *     *     *

VW、ワーゲンバス”タイプ 2”の生産を終了 軽バンにVWマーク貼ってる奴恥ずかしくないの?
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年8月18日)





最後にもう一つ、これはミニバンというよりワンボックスカーであり、純然たる欧州車ではないのですが。

フォルクスヴァーゲン テュープツヴァイ、未だに生産されていたことのほうが驚きです。
本国ドイツではとっくの昔に生産終了しており、しかし遠く海を隔てたブラジルでひっそり生き延びていたとは…。まるで、東南アジアで復活する、ダットサンブランドみたいです。

今時の、快適性を追求するあまり華美になりすぎたミニバンに比べて、質素でシンプルな中身が良いですね。
内外装のデザインも、クラシックカーをそのまま現代の技術でリメイクしたかのような、レトロモダン調。
中々良さそうですね。
途上国や新興国だからこそ可能な車です。日本だったら、こんなデザイン・こんな性能では、絶対に出せませんから。いえ、本家VWでも、シャランの車台を流用してそれらしく仕上げようとし、オリジナルの再現性など度外視しそうです。

でもそれも、年々厳しくなる衝突安全性や排ガス規制や、構造の老朽化に伴い、辛うじて生きながらえていたこの子孫も絶滅するとのこと。
世界中に愛好家が多数おり、レプリカも沢山作られる人気車種だけに、残念ですね。
Posted at 2013/08/17 08:23:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | ミニバン | クルマ

プロフィール

「「車種もドンピシャな東方Projectモチーフの隠れ痛車を捕獲!」特徴的な翼のデザインをスズキ・キャラのガルウイングで再現
https://option.tokyo/2021/07/03/104493/

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」
何シテル?   07/03 23:51
ご覧頂き有難うございます。 色々な方と知り合い、交流や情報交換などできたらと思います。 ヲタクです。 昔はそれなりに「広く深く」だったのですが、最近は...
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モンテディオ主催「ありがとう平成2DAYS」2日目に展示してきました! 
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2019/04/29 18:26:24

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トヨタ マークII RX-178 (トヨタ マークII)
僕が小学生から社会人なりたての頃にかけての、家族の車でした。 それまで中古車ばかり買って ...
三菱 ミニキャブトラック 白石みのり (三菱 ミニキャブトラック)
父が、趣味の家庭菜園用や各種作業用として購入したものであり、軽トラとしては二代目です。 ...
その他 その他 フォトギャラリー (その他 その他)
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