ランドローバーのクルマはいろんな意味で自分にとっては気になる存在す。
・元来のSUV好き
・レンジローバーを筆頭にプレステージ性を感じさせること
・未だ所有したことのない英国車であること
・悪路走破性という機能を追及したクルマづくり
前車シトロエンC5を購入後も、例えばモデルチェンジや新モデル登場といった折々にディーラーを訪問して次期愛車候補になり得る車を物色したりしてきました。先日もレンジローバー イヴォークの実車を見るために
突撃取材を敢行してブログにて報告させていただきましたが、イヴォークより前に、最初に強く購買意欲を掻き立てられたLRはこのクルマでした。
写真はディスカバリー4になりますが、ディスカバリー3が登場したばかりの頃には見るだけじゃなく試乗もしました。必要に応じて7名乗車も可能であり内外装ともにレンジローバーにはない実用車としての佇まいがむしろ好ましく、自分としては次の愛車候補にしたいクルマではありましたが、いかんせん価格も含めてあまりに重厚長大であり家族の支持を得ることができませんでした(笑)。
つい先日、近所のスーパーに車を止めた際に隣に駐車していたのがこのクルマ、モデルとしては先々代になるディスカバリー2です。
エア・サスペンション、専用設計ボディ、ジャガー社製の新型5LのV8エンジンを搭載し、2.5トンを超える重量級の最新のディスカバリーに比べて、フレームをはじめ、ドライブトレイン、サスペンション、フロントウインドシールド、ドアガラスなど、可能な限り初代レンジローバーのものを流用し、エンジンもビュイックV8を起源とする年代ものの3.5LのV8エンジンを搭載して安く仕上げたディスカバリー2は、確かにクルマとしての出来(性能)は、はるかに劣っていることは間違いありません。
しかし、今のディスカバリーが価格も含めてあまりにも重厚なクルマになってしまったのに対して、ディスカバリー2は、ある種の軽快感やいい意味での道具感があり、更に庶民でも購入しやすい価格設定(当時は300万円代であったと思います)であったことを考慮すると、総合的にどちらのモデルが同時代的に”いいモノ”であったかというと個人的にはディスカバリー2に軍配を上げたいと思うのです。
ドイツ流のクルマ作りが特にそうですが、最新の技術を盛り込み正攻法で高性能車を仕立て上げて「何か文句ある?、良い物なのだから高い金を払っても当然でしょ」とばかりにプロモーションをかけるビジネススタイルも勿論ありますが、「こんな手もあるよ」といった風にスマートにさらっと目的を達成してしまうクルマ作りも一方ではあるのであって、少し前の時代までのフランス車にはそんな精神を強く感じました。ディスカバリー2が、同様の精神を持って作られたわけではないとは思いますが、結果としてはそんな側面を持ったクルマに仕上がったのは間違いなく、だからこそ、この車のことを懐かしむランドローバーファンが今も多いのではないかと思うのです。
高度な環境性能や省エネルギー設計が求められる昨今の状況ではそういったある意味牧歌的なクルマ作りの有り様は既に幻想になりつつあるのかもしれません。しかしモノづくりの手法はひとつしかないとは思いません。最新のディスカバリーやレンジローバーのようなクルマも勿論あっていいと思いますし、そちらが主流でも結構ですが、一方ではかつてのディスカバリー2のようなクルマを是非考えてもらいたいなと思います。
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英国車 | クルマ
Posted at
2012/03/30 00:30:00