
前々回、前回と前の世代の V70 のインプレッションを報告しましたが、今回もその続きになります。おおよそ旧世代の V70 の素人ブログ記事に興味のある方は多くはないと思いますが、最新世代のボルボ車と比較分析することにより、最近のボルボ車の進歩についての具体的な検証の一助になったり、あるいはボルボ車に共通する「ボルボらしさ」を理解する手がかりになるのではないかと (勝手に)考えている次第です。今回が最終回になりますので、もう少しお付き合いください。
(操縦性能)
今回乗った V70 は、ノーマルより大きいタイヤを履いているので純正のV70 の評価ではないことを始めにお断りしておきます(明らかにオーバースペック気味で路面の凹凸にステアリングを取られやすいなど、個人的には悪印象でした、そのままにしときゃ良いのに、てな感想)。
ステアリングは S60 に比べると明らかに直進重視でセンター保持の傾向が強く、重めかつ大径のハンドルを大きく回して舵を切るタイプでした。ドンガラの大きさもあり、別に鈍いというレベルではありませんが、S60 のような運動性能は期待できないと感じました(当然かもしれませんが)。
乗り心地は、路面の荒れていない道路を高速で直進する場面で最大の魅力を発揮する性格のように思いました。あくまで素人印象ですが、ばねが柔らかく、ストロークが長いサスペンションで道路の起伏をいなしつつ、路面凹凸のような急な入力は固めのダンパー等で対応といった、思うに上で書いたようなステアリングフィールとの組み合わせにおいて、過去からのボルボの典型的な乗り味ではないでしょうか?個人的には好みの方向の乗り心地ではありますが、やっぱり少しフワフワ感があるので、Go/Stopの多い日本のような交通事情では違和感を感じられる方もおられるかもしれません。
余談になりますが、ドイツ車の乗り心地は、「ばねは固く、ただし動き出しは滑らか」そして、「フラットライドを理想」とするものであり、ボルボは明らかにそれとは違うのではないかと思います。フランス車も、ボルボとは微妙に違いますが、どちらかというと足を大きく柔らかく動かす方向性と(少なくともシトロエンについては)感じましたし、ある意味、米国車の乗り味とボルボのそれは共通性が高いのではないかと思います。V70 の乗り心地の設定は米国のハイウェイのような道路環境で長距離を延々と移動するようなケースで実力を発揮すると予想され、実際、米国北部ではボルボが人気があるのも、乗り味の点からも納得できるところがあります。
ただし、新型 S60 は V70 とは明らかに違った方向性での味付けがされていることが今回はっきり認識できました。ボルボに共通する乗り心地は、S60 においてもゆっくりと街中を流している際にたまに感じられはするものの、足の動きはだいぶ締まっていて、ドイツ車の方向に寄ってきていると思います。ステアリングも小径のハンドルで切れ味がある操舵感です (V70 と比べると明らかにシャープな感触)。個人的には S60 の乗り味は、ドイツ車と従来ボルボ車の中間くらいを狙っていて、いい落としどころに収まっているのではないかと思っていますが、こうなると、
現行の V70 の操縦性能がどのようなものかは、ますます興味を覚えるところです。新旧で乗り換えられた方がもしこのブログを読んでおられたら、是非、ご教授いただければありがたいです。
(居住および積載性能)
今回の V70 は革内装で、シートはボルボらしく包み込まれるようなおおぶりのシートでした。シートの張りは S60 と同じくらいで現行 V70 に比べると固めでした。車幅が広いこともあり後席はゆったりと座れる印象。見た目から天井が低いように予想していましたが、着座姿勢として低く座らせていることもあってか実際には気にはなりませんでした。視界や運転には影響ないと思いましたが、大柄なワゴン故に長い筒の中にいるような感じは若干なりともしました。ウィンドウフィルムは始めての経験でした。思ってたより悪くないが、室内が少し暗くなるのが...という感想です。
積載性能については何も言うことはありません。見てのとおり広大で正直自分にとっては大きすぎるかなとまで思いました。
(操作感など)
インパネは、ボタンの形状や配置などは独特のものがあるのでしょうね。S60 はいろいろと機能が増えて
インパネが複雑化していると思いましたが、こうやって比べてみるとそうでもないように思えました(旧世代のインパネも、写真のとおり結構ごちゃごちゃしている)。
北国仕様のクルマらしく、シートヒーターはやっぱりこの季節にはありがたい装備でした。
(最後に)
タイトルにあるように「ちょっとした」印象記の予定でしたが、書いているうちに長くなってしまいました。駄文にお付き合い下さった方には御礼申し上げます。
ある意味 V70 はボルボの中心車種として、その時代、その時代のボルボらしさを一番色濃く反映している車ではないかと思います。旧 V70 は2000年からの最初の10年のボルボ車の有り様を良く体現しているのだろうと思いながら運転してみて、いろいろと発見することも多かったように思います。
愛車 S60 との比較した印象では、ボルボのクルマ作りの方向性は2010年に入り徐々にかつ着実に変わってきているのではないかと実感した次第ですが、例えば、最新の V70 DRIV-e など、乗るとどのような印象を受けるのだろうなと改めて興味が持たれるところです。
Posted at 2012/01/29 15:54:34 | |
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