1991(平成3)年5月に東京港開港50周年を記念して開業した晴海客船ターミナルですが、2022年(令和4年)2月20日をもって営業を終了し、解体される予定です。ここは自分にとっては、特別な思い入れがある場所であり、極めて残念な知らせです。
新型コロナウイルス感染症拡大以降、長らく閉鎖されていたようですが、ターミナルの解体前に多くの要望があったらしく、関係者様の計らいで3月19日(土)~21日(月・祝) 期間限定で外構部が開放されることを偶然知り、連日行ってきました。
見えてきました。すでに込み上げてくるものがありますね。
特にあの展望台。あそこで長時間過ごしたものです。
バブル期に計画されたということもあり、過剰にオシャレです。テレビ番組のロケ地としても有名でした。
この間来た時は完全に閉鎖状態でしたが、今回は各所イルミネーション等も灯っています。
こういったオブジェが随所に配置されています。
惜別看板が設置されていました…。
本日の特権、構内へ。20代の時に見た光景が一気にフラッシュバックしてきます!
「ああ、こんなだった…」とか。
案内板まで、意匠を凝らしたデザイン。
建築家の竹山実氏の代表作の一つでもあります。
ここに確か、フェリー会社のカウンターがあったはず。
本当はあそこへ強烈に行きたかった…。
臨港広場に回ってみます。
海側から。
羽を休めているウミネコ。
水産庁の「照洋丸」と「開洋丸」が停泊中。
どこを切り取っても、本当に垢ぬけてます。
隅から隅まで考え抜かれたデザイン。建築物そのものに魅力を感じます。
正面から。1階にレストラン、2階にも確か喫茶スペースがあったはず。
こういった所で、ゆっくりコーヒー飲むなんて最高です。
あの辺りから、東京湾を眺めたなあ。
送迎デッキに回ると、帆船が停泊中。
海技教育機構「日本丸」です。
フィギュアヘッドは藍青。
かっこいい!
ブリッジ。
ダイハツ6DSMB-28NSディーゼルエンジンは、火が入っていました。
送迎デッキの玄関側を望む。当時はこの一帯は昔の港湾という感じの古い建物が立ち並び、道路も工事中だったように思います。
このデッキはクルーズ客船のみならず、海上保安庁の観閲式、海上自衛隊の練習艦隊や南極観測艦「しらせ」、諸外国艦艇にも利用され、『世界の艦船』を愛読していた頃からよく記事として目にしていたので、初訪問時ここに立った時にはえらく感激しました。
あそこから北側の東京方面をよく眺たなあ。あの展望台は、人生の岐路に色々と思いを馳せた場所です。
警備員の方から聞くところによると、コロナ過のため建物自体は去年から閉館状態であったとのこと。もっと早く来るべきだった!!
複雑な造形なのに、優雅さを感じる、不思議な建物です。
独立行政法人海洋研究開発機構の「白鳳丸」がHJバースに停泊中。
再び本館側へ。内部を覗いて、記憶を辿る(笑)
さらに上階へ。
上に行くたびに振り返っての繰り返し。
んー、
晴海ターミナルホールは、入ったこと無いな。
どこに行っても、何気にオブジェが凄い。
日が傾いてきました。
どうですか。複雑に見えますが、極めて機能的な設計です。
遊覧船が、サービスで日本丸に近づいている模様。
デザインと導線の融合。素晴らしい!
再び広場側へ。
上京当時は墨田区に暮らしていて、チャリンコでここまで来ました。この茂みの辺りに止めたん、覚えてるぞ!
この異次元空間の模型が発売されたら欲しい。
非常階段さえも造形に手抜きなし。
降りていきましょう。
外が暗くなるに従い、内部が見えやすくなってきました。
正にバブル。
当時、アイワのカセットボーイにシャカタクの『ナイトフライト』というアルバムのカセットを入れて、「ナイツ・オーヴァー・トーキョー」という曲をここで聞いたのを思い出しました。泣ける!
このオブジェを目にした時、一気にタイムスリップしました。長らくしまっておいたものが、引き出された感じです! 何気ない造形物が、心に焼き付いたなんて驚きです。
「風媒銀乱(ふうばいぎんらん)」というオブジェです。風に吹かれて回転します。
完全に日が落ちました。
「晴海信号所」のF(FREE)が点滅しています。
場内に閉館のアナウンスが流れ、本当にこれで最後かと思うと、何とも言えない感情が溢れてきました。みな同様に帰りを惜しんでいるようでした。連日訪問し、しっかりと目に焼き付けたつもりですが、館内、特に展望台に入れなかったことだけは心残りでなりません。
こんなに早くも解体されてしまうこと自体、大きなショックです。ああ、また思い出の場所が消えていくな…。
職員の方に、こんな素敵な記念品を頂戴しました。大切に保管します。
寂しさを紛らわせるために、帰りは回転ずしに寄りました(苦笑)
しかしどうしてもまた見たくなり、後日こんな所から再訪しました。
「ゆりかもめ」からですぜ!(苦笑)
東海汽船の橘丸っぽいのが見える。
シンフォニーには何回か乗ったな。
今日はお上りさんと思われようが、カメラをスタンバイじゃ(苦笑)
見えてきた!
「日本丸」もまだ停泊中だ!呼鳴、解体前にもう一度可能な範囲で見に行こう。
測量船 HL-05「海洋」と、
測量船 HL-03 「明洋」もついでに撮っておきました。
もう一度だけ館内見学したいなあ…。未練残りまくりですよ。
オリンピック工事が始まるずっと前にも、護衛艦が入港しているのに併せて訪問したことがあるのですが、あの時も営業時間に間に合わなかったことが悔やまれます。
先日のお台場メガウエブといい、この晴海客船ターミナルといい、多感な時期を過ごした思い出の場所が次々に無くなるのは、やるせないものがあります。
以前にも書いたことですが、再訪したい場所は、思い立ったら早めに訪問するべきだと、最近は特に痛感します。
ブログ一覧 |
散策 | 旅行/地域
Posted at
2022/05/06 03:07:26