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白い変入のブログ一覧

2014年04月20日 イイね!

カペラワゴン(GW系後期 SX)

カペラワゴン(GW系後期 SX)今日の新舞子サンデー,いつもどおり普通の方々が解散するお昼前ぐらいに,三々五々集まってきた旧車でもなく新車でもない,中途半端車乗り集団.ええ,良いのですよ.こういう一見価値がないクルマは,実際市場価値はないんですが,そこに独特の価値観を見出して喜ぶのが我々いじめられっ子.

で,今回はそんな旧車としても名車としても価値がなく,輸出や解体されて消えていく運命の,将来のサニカリさんの立ち位置の候補の1台をご紹介.それがトップ画像の最終モデルのカペラワゴン.歴史のあるマツダのビッグネームの最後を飾った割には有終の美ともなんとも言ってもらえず,クロノス兄弟ほどのレアカー扱いもしてもらえず,なまじ頑丈なだけに業者オークションでもこぞって輸出に買われていく,そんな存在.

写真からもわかるように,後期型のなんというかくすんだ青のメタリック.ボンネットの色が違うのはご愛嬌.デザインは,前期型は随分と日産アベニールW11型に似ているデザインと言われますが,アベニールの方が後から登場しているので,マツダは濡れ衣.なのにアベニールの方が数は出たせいか,カペラはパチモン扱い…気の毒です.

これも写真の後期型になると,既にデザインが決まっていた初代アテンザに始まるZoom-Zoom世代のマツダ顔をもらい,初代デミオや最終ファミリアと同様の雰囲気を与えられました.



リヤ周りは特別目立つデザインではないもので,いい意味で個性が薄いです.これも後期になると,アテンザへのつなぎのイメージを強めるべく,横長の赤い部分の内側が丸く光るデザインに変更されています.

メカニズム的にも旧世代マツダの集大成.


うれしいワイヤー引きスロットル.
バッテリはマツダにしては珍しくストラット横ではない

エンジンは,2.0LがFS-ZE型170PSのハイパワー版とFS-DE型140PS通常仕様,1.8LがFP-DE型で125PSと特に目立つ性能ではないものの,フィーリングは日産SRのガラガラいう感じに比べれば,かなりスムーズなもので,三菱4G63のサイレントシャフト付きに近い感じです.あと,4WDのみV6 2.5Lもあるそうですが,なにぶんお目にかかったことがありません.(見分けるポイントは3ナンバー)なお,今回の試乗車はFS-ZE搭載車.こいつはファミリアSワゴン スポルト20なんかにも積まれた,この時代のマツダのハイパワーエンジンです.

ATは4速ながら,2.0Lはアクティブシフトマチック…要はマニュアルモード付きですが,マツダの場合はレブリミットに達しても勝手にギヤを変えないホールドモード相当です.ただし,ロックアップは自動でON/OFFしてしまうので,アクセル戻した時のダイレクト感は今ひとつ…ここのスムーズさはSKYACTIV-ATまで進化に時間がかかりました.
足回りは,普通のストラットですが,マツダらしくロールが少なく高速域での安定性が高く,低速域ではゴツゴツ感が強いドイツ風味.実家のアクセラほどではありませんが,トヨタのハイソカー的柔らかさとは,あきらかに方向性が違う味付けです.



インパネデザインは,これもいい意味で無個性.使い勝手に迷うことがなく,運転しやすい理想的な配置ですが,訴えてくるものがありません.セゾン系列ではない,本当の意味での無印良品.
メーターパネルも中央にスピード,右にタコ,左に燃料計と水温計とポジションインジケーター,このグレードはホワイトメーターと,偶然にもうちのラシーンftと同じレイアウトです.ブラックフェイスならサニカリさんと同じ.つまり,見やすいメーターを追求すると,どうやってもこの配置に行き着くんでしょうね.
センタークラスターは,上位に吹出口とハザードスイッチ,その下に3DIN分のオーディオとエアコンのパネル.エアコンパネルはオートエアコンですが,スイッチ式なので操作性はそんなに高くないです…がオートエアコンなので触る機会も少ないからコレでいいんでしょうね.
ATセレクターはゲート式.これは多分アクティブシフトマチックつきはこのタイプ,1.8Lの普通のATは普通のタイプでしょうね.自然な位置にシフトレバーがあり操作はしやすいのですが,マニュアルモードはDから助手席側に倒した左側にあり,さらにシフトアップが前,シフトダウンが手前と,近頃のマツダ様式と逆になっている違和感…手前に引いてシフトアップ,奥に押してシフトダウンのほうが,MTの3-4のシフトパターンと一致してわかりやすいんですけど…

その他の内装についてのポイントは,助手席の裏面がトレー形状になっており,助手席シートバックを前に倒すとトレーが現れるギミック.ここにドライブスルーで買った食べ物を置くと食べやすいですね.特に,ハンバーガー系ではなく牛丼系のドライブスルーでは重宝することまちがいなし.ちゃんと卵や味噌汁のカップを受ける部分もついています(違)
このカペラが発売された当時には牛丼のドライブスルーはまだ登場していなかったと思いますが,マツダの先見の明には感(ry


牛丼ドライブスルーに便利そうな
シートバックテーブル

そのかわり,使用頻度の低い部分はコストダウンの対象にもされており,リヤ席のパワーウインドゥスイッチなぞ,この時代には軽自動車ですらあまり使われない壁面縦型のスイッチです.(前席は引上・引下型)


明らかに使いにくい後席のパワーウインドゥスイッチ
使用頻度少ないからいいんでしょうかね?

最後に,荷室の使い勝手チェック.この車のテールゲート,なんとガラスハッチとバックドアの2段開き.でもガラスハッチは車外から開けられず,結局荷物積むならバックドアごと開けるだろうから,使用頻度は低そう…案の定,アテンザでは廃止.


脅威の2段開き!
(そっくりさんと言われるアベニールも同様)

さて,いよいよ走り出します.今回の試乗車.最上級グレードで装備満載.エアロ・フォグ・そして極めつけのサンルーフ.安全装備も現代の標準装備となっているものを先取りしており,トラクションコントロールシステム(TRC),スタビリティコントロールシステム(VSC),サイドエアバッグなどがてんこ盛り.ただし,これらのハイテク装備は耐久性に問題があるのか,メーター内にきらびやかなイルミネーションを輝かせていました.ま,通常走る分には特に不要なので,電球が切れていないことのアピールと考えておけばよいでしょうか?

加速を初めて思うのは,これ本当にワイヤ引きスロットル?というレスポンスのズレ…VSCやTRCが付いている関係かもしれませんが,いかにも初期の頃の電スロ感が強く,軽くペダルを蹴ると,少し遅れてアクセルは戻りっきていてもブオンと空ぶかしが起こってしまいます.これが,TRCやVSC部分での制御の影響なのか,それともエンジン本体の影響なのかはわかりませんが,右足とエンジン反応にズレがあるのは否めない感覚.もしかするとワイヤーがたるんでるだけかもしれませんが,ワイヤーがたるんでるだけでは,軽く踏んですぐ戻すをした時に,遅れて回転が上がるような反応は起こりえないんですが…このせいで,停止状態や極低速からの加速は,若干飛び出し気味の反応になります.
ただし,トルコンATが,この過剰な反応をセーブしてくれている感じで,実際には回転が上がり過ぎることはなく,ヌルヌルっと発進〜加速が始まります.この辺は昔ながらのATの感覚.40km/hを過ぎると,ロックアップを使える低負荷域では3・4速では加速時にロックアップが働くようです.(もしかしたら2速も?)この時の加速はすべり感がなく気持ち良いのですが,少し踏み足すとロックアップが外れ,エンジン回転が少し上がって2500r/min以上になると猛然とダッシュします.この反応は若干速すぎる感じを受けますが,これは吸気管圧力が一定以上になると過負荷と判断してロックアップを外している雰囲気です.そして,アクセルを戻すとロックアップも解除されてズルズルと滑っていく感じ.昔ながらのトルコンの滑りを利用したATそのままの感覚です.シフトショックはほとんどなく,比較的スムーズです.このATの感じは,アイシンAW製のトヨタフレックスロックアップに今一歩及ばない感じ.ここを克服したのが,多段化とロックアップ領域拡大+減速時もロックアップを外さなくしたSKYACTIV-ATですから,その前段階としてみれば,標準的なものでしょうね.

自動車専用道路に入って,アクティブシフトマチック…いわゆるマニュアルモードを試してみます.合流レーンの加速で2速に設定してアクセルをガバッと開くと,ロックアップされて滑りがない状態でダッシュして,レッドゾーンまで一直線!そしてレッドゾーンに達するとパパパパパン!とレブリミッターが作動…自動でシフトアップする機能はないんですね〜これはこれで,勝手にギヤ変えてしまわないので,山道なんかで元気に走りたい時には使いやすいでしょうね.3→4とシフトアップすると,一気に回転数は下がってクルーズモードになれます.ただし,ここでもアクセルを戻したり大きめにアクセルを踏むと,ロックアップは外れてしまうようで,回転数が急に上がります.どうやらポジションや回転数・負圧などを複雑に見ながらロックアップON/OFFの制御が行われているようです.このような状態なので,アクセルペダルのみでの速度調整のしやすさは,前述のアクセル操作に対する反応の遅れと併せて若干不自然ですが,近頃のCVT車と比べたらましな部類です.

ハンドリングは,マツダらしくロールはかなり少ない締まった足回りです.継ぎ目を乗り越えるとドンという振動は来ますが,不快な揺れが無いのですぐに収まり,運転は楽です.80km/h以上が,特に安定性が上がるいい速度域です.また,油圧パワステはかなりの軽さですが,不安な感じはありません.ただ,重ステのサニカリさんに比べれば路面からの情報が少ないですが,電動パワステの出来が悪い不自然な重さを付け足されたものに比べれば,よっぽどスムーズで,不安なく高速を流せます.

なかなかの実力と思わせてくれるのは,80km/hからの追い越し加速で,軽くアクセルを踏み込むと,ギヤを落とすことなくスルスルと回転数が上がっていきます.これは,電スロで過剰にアクセルを開けている感じとは違い,2500r/min以上からトルクが盛り上がってくる感じ…といえばよいでしょうか?可変バルブタイミング機構がついていないエンジンなので,低速域のトルクが盛られていない分,加速感はより自然です.このあたりの速度はかなりのスムーズさと快適さで,高速道路を流すのにはとてもよいセッティングですね.

ブレーキも特に可もなく不可もなく,踏んだ分だけ止まるという感じ.イルミネーションがきらびやかな各種制御装置は,結局仕事をするのかしないのか,試す場面がないままでした.ABS・VSC・TRCと,これらの制御装置は,すべて各車輪のハブに付けられた車輪速度センサの出力を受けて仕事をするので,4輪のセンサーのうちどれか1つでも壊れていると,これらの警告灯が点くようですね.

総じて感じたことは,渋い高速ツアラーという感じ.決して外れではないのですが,この車を選ぶ理由にも困るというか,この車じゃないと得られないとっておきがあるかと言われると特にない.でもこの心地よさは,なかなかレベルの高いものですので,勝手損はしない.なんというか,長く乗ってこそ,この味が染み出してくる,昆布のような,だしの中でも一番上品で味わい深い…そんな感じです.
Posted at 2014/04/21 00:44:49 | コメント(5) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2014年04月11日 イイね!

トヨタ 新型NRエンジン

昨日のブログに引き続き,トヨタの新型エンジンの詳細がネットニュースに出ましたね.

NRエンジンといえば,NZエンジンの後継として開発されたエンジンですが,現在国内で採用されているのは1.3Lの1NR-FEのみ.Dual VVT-iを装備して2NZ-FEや2SZ-FEを置き換えました.性能は101PS,13.5kgf・mですから,一昔前の1500クラスの性能,ましてやうちのサニカリさんの『グロス85PS,12.3kgf・m』なんてどこ吹く風.いやいや,技術の進歩ってすごいですね.

で,本文中にもありますが,このエンジンの仕様を見ていると,アトキンソンサイクル(他社ではミラーサイクルと呼んでいるが,まぁ〜似たようなもん),高圧縮比,電動VVT-i,4-2-1エキマニなど…どっかで見たようなのがズラッと勢ぞろいしていて,当然記者からも質問が出たんでしょうね.ズバリホンダ L13B(FIT3の1.3Lエンジン)やマツダ P3-VPS(SKYACTIV-G)との違いを聞かれて,ホンダとはマフラーの違い(ホンダは4-1集合,トヨタは4-2-1集合),マツダとは燃料噴射方式(マツダは直噴,トヨタはポート噴射)が違うと言いますが,実際のところ,各社クロスライセンスを結んでいて,同じようなエンジンを作れるようになったんじゃないでしょうかね?

ホンダはVTECを組み合わせて4-2-1集合管を使わなくてもスムーズに掃気できるようにしてあるけど,その分コスト高と思われ,マツダは直噴がある分だけトヨタより高価…今回のトヨタの仕様はこの類似した3機種の中では,一番安価仕様になっていると思われます.

トヨタはなんだかんだ言ってハイブリッドが主役ですので,その立ち位置を危うくするパクリアクティブに本気注入するわけにもいかんのでしょうね.さりとて,ハイブリッドじゃない車種を放置するわけにもいかないので,急遽デミオのエンジン技術を買ってきて,自社エンジンに組み込んだ…そんなところではないでしょうか.そういや,そのぐらいの頃にマツダにハイブリッドシステムを供給するような発表もしていましたしねぇ〜今回のエンジンはトヨタなりにSKYACTIVを安価にして小排気量エンジンの性能底上げをする目的でしょうね〜

しかし,優れた技術が広まるのは喜ばしいことですので,こういう動きはもっと広がっていけばいいなと思います.
Posted at 2014/04/12 11:14:12 | コメント(2) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2014年04月10日 イイね!

最新エンジンのトレンド

ネットニュースでトヨタの新型エンジンが出ていますね.

このエンジンの写真を見て驚いたんですが,排気管が前から出ていますね.15年ほど前にFF車は前方吸気・後方排気レイアウトがメジャーになって,以降開発されるエンジンのほとんどがそういうレイアウトになっているんですが,ここ最近,また従来通りというか,横置きエンジンで前から排気管が出ているエンジンが出てきているようです.
最近気づいたのが,ホンダのEarth Dreams TechnologyことK24W…K24系はアコード系で従来から搭載されていたのがK24Zですが,この時は前方吸気・後方排気のレイアウトだったのを,K24Wになって,昔ながらの前方排気に逆戻りしているんですよね.さらにホンダのホームページの画像を見ていると,1.8Lクラスも前方排気のようで,NシリーズのS07Aも同様…でも軽のエンジンは,車室拡大するためにバルクヘッドとの距離を詰めているので,触媒や排気管と言った高温部品を室内近くに配置できないだけだと思いますが…(ダイハツKFやスズキR06Aも同様)前方吸気は軽では三菱3B20だけみたいですね.

もともとは前方排気・後方排気レイアウトがFF車の主流.うちのサニカリさんも初期のFF車ですが,ご多分に漏れず前方排気しております.この理由は,燃料供給方式がキャブがメジャーであったため.詳しくは上記のカローラのページに書かれていますが,キャブってガソリンが常に蒸発している部分なので,気化熱でよく冷えるんですよね.ここに水分を含んだ冷たい空気(具体的に言うと雪道での吸気)が来ると,スロットルバルブが凍りづけになって戻らなくなり,結果アクセルが戻らず暴走してしまうという,メリケンなら集団訴訟モノの展開.実際,郵便配達のバイトしていた時に,普通のカブでは,時々アイシングで連続走行から減速できないとかありました.(郵政カブはキャブヒーター付いているので凍結対策済)この対策のために,エンジンルームの入口やキャブよりも前側に熱源となるものを配置しておいて,キャブ自体は温もるようにしてあったわけです.(ついでに言えば,インマニ自体も予熱されることでガソリンの気化が促進される)あと,P型といわれる丸型のエアクリーナーをヘッドカバー上に配置すれば,車両前方から冷風を吸気しつつ,キャブ自体は予熱されてアイシングしないし,寒冷地始動時には一番最初にあたたまるエキマニ周りから温かい空気を吸気させて暖気を促進する…等,キャブの横置きFF車にはメリットだらけなのが前方排気レイアウトでした.
で,時代が進んでキャブ車が全廃されても,レイアウトだけはそのまま残っていました.(新興国向けのキャブ車とヘッド共用していたとかあるんでしょうけどね)あと,ターボ車のように,エキマニに熱がこもる部品を追加する場合にも,前方排気はターボ自体が車両前方に配置されるので,よく冷えて壊れにくくなるし,エンジンルームや車室の温度上昇防止にも効果的と…

それが,インジェクションが前提となったことでアイシング対策が不要になり,わざわざエンジン下に排気管を引っ張りまわさなくても済む前方吸気にしてしまえというのが,前方吸気レイアウトのお題目.実際のところ,インマニが車両前方になってより温度が緩くなったことで,インマニ自体を樹脂にすることが出来,コストダウンと性能向上を同時に得たのでした.現在の私のイチオシエンジンのマツダ SKYACTIV-Gも前方吸気後方排気レイアウトですが,SKYACTIVの場合,本来の効率を出そうとすると4-2-1エキマニのような巨大な排気管になってしまい,結果本チャンを搭載するには車両自体のモデルチェンジを伴う必要があったという…(だから実家の2代目アクセラのエンジンは圧縮比13.0の『おしい』SKYACTIV…広島産ですしね)

ところが,ここ最近のエンジンが,また前方排気に戻りだしているという事実…ここからは推測になりますが,ホンダのK24Zにせよ,トヨタの新型エンジンにせよエキマニ自体はかなりコンパクトながら,随分エンジン前方側にオフセットされているんですよね…例えば新型オデッセイのエンジンルームなんてこのとおり,エキマニの右側に広いスペースがあるんですが…ここっていかにもターボ付きそうじゃありません?

そう,これらの前方排気に戻っているエンジンは,きっとターボ化されたバリエーションのための準備工事なんですよね.いうなれば,4車線の計画で用地確保はされているけど暫定2車線対面通行で供用開始みたいな….それを考えるとこれらのエンジン,本領発揮するのはターボ仕様こそ…という期待をしてしまいます.

ホンダは2.4Lにターボとなると,置換対象はV6の3.5Lとかのクラス(マツダのMZR 2.3Lターボと同様?),トヨタの方はそれこそ2Lクラスをごっそりとダウンサイジングターボに置き換えてしまえというVWの2番煎じ…といっても,マネシタ電機産業同様に,元祖以上にいいものを普及させるのが本家の腕の見せ所なので,そこは世界一の自動車メーカーとして,作戦もあることでしょうしね.

とまぁ,エンジンの吸排気レイアウトからでも,将来性が予測できて面白いもんですね〜.違ってたらご容赦を.
Posted at 2014/04/10 23:42:30 | コメント(1) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2014年04月03日 イイね!

空調強化計画

さて,前回はかなり理屈っぽく,サニカリさんの室内が蒸し風呂になる原因を考えて見ましたが,平たく言うと車内の熱を車外に放出できていないだけなんですよね.サニカリさんの今の時期はソコソコ冷えるものの,真夏に冷えなくなるのは,外気温が上がることで放熱が追いついていない.1980年代に比べれば,近頃の夏は暑くなっているんでしたっけ?サマーな男にとっては快適な夏でも,家族にとっては地獄なようで,特に幼児・乳児には命にも関わりますし,嫁さんから『サニカリさん夏禁止令』が出されかねません.
空調の基本原則として,室外機がでかい=よく冷えるは間違いなくて,室外機を大きくすることで冷房の効率というのはグーンと上がるんですよね.ただ,べらぼうに室外機だけでかくしても,室内機を通せる空気の量に限りがあるので,冷却効率はある程度で頭打ちになるんですが,室内機が凍結する課題さえ取り除いてやれば,室外機が大きければ大きいほど,室内機は冷たくなることができるわけですが…

車外への放熱量を増やしてやることが目標となるわけですが,自動車のフロント部の寸法は決まっているので,コンデンサを設置できる面積は決まっています.現状のコンデンサは,フロントグリルの裏側にデーンと鎮座していますが,開口部よりはちょっと小さくなっており,まだ一回りの拡大の余地を残している感じがします.当然古い形式であり,デンソーテクニカルレビューでいえば,一番古いタイプの『サーペンタイン』タイプですし,当然サブクール部なんてものはありません.これを同じ面積のマルチフロータイプに載せ替えられれば,どういう単位かは知りませんが,Cooling performanceが90⇒125と約1.4倍にパワーアップが図れます.この論文自体が1999年のものなので,15年でさらなる効率UPが図られていることに期待すれば,1.5倍以上の高効率化も夢ではないでしょう.すなわち,
最新に近い車両のコンデンサを流用
というのが,手っ取り早く排熱量を増やす手段となります.コレ決定.

次に,ガスの種類ですが,いわゆるブタンやプロパンをR12替わりに使えるという冷媒が市販されていますので,コレを使ってみるのが一つの手段になると考えます.ただ,このガスってR134aに比べるとやっぱり高い…しかもオイルはR12用やR134aと兼用できるPOEなどを要求してくるんですが,今のサニカリさんに入っているオイルはPAG…つまり,オイルを抜いて入れ替える必要があるので,それをやるか…ということと,HC系ガスやPOEは結構高いので,ちょっと二の足を踏む感じ.いやいや,一応真面目に言えば,同時に交換をしてしまうと効果がわからなくなるので,まずはコンデンサだけ交換してみて,ガスはR134aで様子を見て見ることにしておきます.今入っているガスは,何か適当な空ボンベを買ってきて一旦移しておけばいいでしょうし.この機会に空ボンベでもひとつ買っておくかな.ということで,ガスは一旦はR134aで行くことにしましょう.で,それでも冷え不足になるようなら,ガスをR12代替ガスにしてみるとか…?

ただ,これでも冷えが足りないならば,あとは室内側での冷却能力を上げてやるしかないでしょうね.ただ,現在付いているエバポを高性能なものに替えるというのは,インパネ内に収める難しさがあるし,せっかくのワンオフエバポをポイしてしまうのももったいない…こいつ,サニカリさんの車体の半額ぐらいの金かかってるし.
そもそも,サニカリさんの現状でも,前席だけを冷やすのは何とか足りてるんですよね.ところが,後席にも冷風を送ろうとすると,これが風量不足もあって届かない…で,後席から文句が聞こえる.となれば,後席部分をきちんと冷やせるユニットを追加してやるのがいいんじゃないかと思いついて,ヤフォークを検索してみたんです…ああ,コレ良さそうだ.これを荷室のクォーターガラスの下ぐらいに押し込んでしまい,掃除機延長ホースを使って冷風をリヤ席左右から出してやれば,確実に後席が涼しくなる…
配管類は,エンジンルーム内で分岐を設けて,リヤセクションまで家クーラー用の銅パイプを引っ張ってきて,ジョイントもフレアでつないでしまえば何とかなるんじゃないかと…ルーフに高さがあるクルマなら,天井吊のクーラーを仕込んでもいいんですが,サニカリさんは全高が低いので,不可…やはりクオーター部分のデッドスペースを活かすのが良さそうです.

ということで,妄想が止まらない状態ですが,まずはコンデンサの大型化,続いて冷媒のプロパン化,最後の手段にリヤクーラー増設の3段活用を目指してみたいと思います.
Posted at 2014/04/04 00:07:21 | コメント(4) | トラックバック(0) | サニカリさん | 日記
2014年04月01日 イイね!

夏に向けて…

夏に向けて…桜がいい感じに満開になってきていますね.
こんな季節,本当はクルマの窓を全開にして走りたいんですが,どうにも花粉症持ちにはつらい季節です.

日中などはソコソコ暑く感じるようになって来まして,もうじきエアコンが必要になる季節がやってきます.
うちのクルマは,サニカリさんは購入時点ではガスが抜けきっており,さらにエキパンも詰まった状態でした.こちらは一昨年息子が生まれたのを機に,車両価格の倍近くをかけて修理して,ワンオフのエバポレータを装備&リビルドのコンプレッサを装備して復活しました…が修理をしたのが今頃の春先だったので,実際に必要となる真夏になると冷房能力不足になっています.ガスは当然134aを使っていますが,レトロフィットするとエアコンの効きは悪くなる…というパターンですね.

この原因が何かと考えてネット検索しますと,なかなかに良い試料がありましたのでご紹介.

デンソーテクニカルレビュー Vol.4 No.2 (1999) P22-P29

若干古い資料ですが,エアコンシステムの進化,特に熱交換器の進化がわかりやすく並べられています.ここで重要なことは,エバポレータの進化の所で『1970年代に主流だったフィンアンドチューブタイプは,その後サーペンタインタイプに置き換わり,最近の主流はプレートフィンタイプである.このプレートフィンタイプも更に改良されて現在に至っており,過去20年の間に性能同一ベースの体積は1/3まで減少した.』と,コンデンサの項目の冒頭にある『過去20年の間に同一正面面積当たりの性能は1.8倍にも向上した.』のこと.ついでにヒータコアについても見てみると『ヒータコアは,1975年に比べ現在までに同一性能当たりの体積が40%まで小型化された.』とのこと.(表記が一定しない書き方なのが技術論文としてどうかという感じはしますが,%換算するとエバポレータは300%,コンデンサは180%,ヒータコアは250%の性能向上ですね.)

このエアコンシステムを売っているデンソーが書いていることなので,多少の誇張はあるかもしれませんが,最近のクルマでの空調がやたらと快適になっている理由は,これらの性能向上によるところが大きいでしょうね.

さらにコンデンサについて言えば,サブクール式にすることで,条件次第だが,上記よりさらに5%の性能向上が図れるということらしい.(上記のうちエバポ側は300%で性能改善著しいが,コンデンサは180%で足を引っ張っているので,システム全体での効率向上には,コンデンサの効率改善が効果大といえる.コンデンサが設置できるのは風通しが良い車両全面に限られるが,近頃の低燃費化の要求からすれば開口部は小さくしたいので,やはりコンデンサ側の改善はエバポ側より要求が強いと思われる.)



で,本題に戻ってサニカリさんの夏にダレる冷房.これはR12の冷凍サイクルにR134aを使うと冷房能力が下がるから…と言われることのとおりなのだが,もうちょっと詳しく考えて見ることにする.具体的には,何で夏場になると生ぬるい風になってしまうのかということのメカニズム推定と,その対策である.

【ガス】
冷凍サイクルの冷媒…室内側の熱を奪って社外に放出するべく,細いパイプの中を巡り続けてくれる,健気なありがたいヤツ.R12はもはや入手不可能で,元から抜けていたこともあって,R134aが入っている.R134aはR12に比べて能力が低いと言われるが,比較データはこちらにあるのでご参考.R12とR134aのエンタルピー比はR134aの方が大きい=同じ冷媒重量ではR134aの方が熱を移動させる能力は優れている…のに,何でR134aの方が冷えないかというと,コンプレッサは容積で仕事をする機械なので,おなじ圧縮量で比較すると,移動させている流量が減りますから,能力が下がる…ということ.R134aが能力悪いのではなく,性能に合わせた使い方しないから冷えないんですね.

【エバポレータ】
上記の通りエバポはワンオフ化により,デンソーの論文で言うサーペンタインタイプになっている(純正も同様).エバポの空調能力は,そもそも車室の大きさによるので,ワンオフになっているとはいえ,純正相当の能力は確保できているんだと思う.即ち,熱交換器としての性能が不足している…という事はないはず.

【コンプレッサ】エアコン修理の際にサンデンのリビルド品に交換済.ベーン式圧縮機.
問題はガスの所でも述べたように,ベーン式圧縮機は容積で仕事をする機械なので,ガスが何であれ,入ってきた体積を決まった体積に圧縮して排出するだけ…熱をどれだけ移動させられるかは,移動したガスの重量によるので,コンプレッサの動作時間自体は,R12からR134aにすることで,長くなる.デューティー比(電磁クラッチのON/OFF比)で冷媒の流量は調整可能だが,一応真夏でもコンプレッサがOFFするので,流量が絶対的不足しているという事はないだろう.

【コンデンサ】
デンソーテクニカルレビューの通り,ここも性能向上著しい部分.特に,R12からR134aに変わった時に,エバポの性能向上も同時に取り込まれているのは,あまり知られていない事実かもしれない.R12は圧縮後冷媒の単位体積あたりの重量が重い(圧縮後冷媒の比重が重い)ので,流量の少ないコンデンサでも十分な熱交換が行えた(即ちコンデンサ温度が高くなって,たくさんの熱を車外に放出していた)が,R134aは圧縮後冷媒の単位堆積あたりの重量が軽い(圧縮後冷媒の比重が軽い)ため,たくさんの冷媒を流してやらないと十分な排熱が行えない.
サニカリさんの場合,ここはR12のものをそのまま使っているため,排熱が追いついていないのだろう.実際,コンデンサに水をかけてやると,一時的に冷房能力が回復するので,この線は濃厚.熱交換器は温度差が大きいほど放熱量も大きくなるので,ここを改善すれば,室内側エバポをガンガン冷やしまくれるはず…

ということで,真夏に冷えない原因は,ガスとコンデンサが濃厚になってきました.


余談ですが,ラシーンは購入時点ではエアコンは電磁クラッチの故障を抱えており,無理やりでかいヒューズを入れていたら,なんとハーネスが炎上…それでも無理やり車載していたハサミで切れたヒューズを短絡してエンジンがかかり,自走して帰れたのだから大したものです.(その後ハーネスは自作で引き直しました)
で,その後コンプレッサを中古品と交換したら,ちゃんと現代のクルマとして必要なレベルで冷えるんですよね.だから,R134aはR134a用にできたシステムで使う分には,十分な能力を持っているという事です.

ここまで書いて眠くなったので,続きはそのうち…ガスとコンデンサを両面で対策検討していきます.
Posted at 2014/04/02 00:37:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | サニカリさん | 日記

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「@てぇかむ#Stay@cars
ベアリングは壊れだすと加速度的に状態悪くなってしまうので、ゴム類と一緒で新しいものがいいですね〜ここまでサビとはく離が進んでも、かろうじて回ってるのがすごい…」
何シテル?   06/04 22:57
『白い変人』にしようとしたら,先に取られていました. 褐色の変人とか,お口の変人とかも考えましたが,断念. ※みんカラ規約では、ユーザーはサイト利用...
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