
VICS、渋滞情報をナビで知らせてくれるヤツ、は皆さんもご存じの筈。
でもこのVICS※、少なくとも私は中身は良くわかっていません。カローラフィールダーにつけた
三菱のサウンド・ナビの設定ついでに、ネットやマニュアルを紐解いてみました。
ちょっと長文です。ご興味あればご覧ください。
※VICS:道路交通情報通信システム
(Vehicle Information and Communication System)
■FM多重放送による交通情報
私の場合、2000年に買ったエスティマのナビ(トヨタ純正)がVICSとの出会い。当時「見えるラジオ」と称して、放送中の音楽のタイトルやアーティストなど画面に表示してくれるとともに、FM電波で交通情報を転送し、文字情報、絵の情報、ナビ上の渋滞情報やルート設定時の渋滞回避に反映していた。
今でもポン付けのナビはこのFM多重放送の情報で渋滞情報を得ている。しかしながら、FM局のエリアの範囲内であること、情報のリアル性に劣るなどの課題もあり、ルート検索時に渋滞を回避できないことや遠距離ドライブで渋滞に巻き込まれるなど、経験された方も多いのではないでしょうか。
あくまでも、これは簡易方式でしょう。
■光ビーコン、電波ビーコン受信による交通情報
FM多重放送による交通情報に加え、実際の道路や高速道路の路側に設置された実際の交通情報をVICSビーコン受信器で情報を得るもの。FM多重放送に比べ、情報がリアルに反映しており、正確性も高いようです。
ただ、第一世代のレクサス車なら標準装備のVICSビーコン受信器、他はほとんどオプション扱い、R35ですらオプション。またこのVICSビーコンも設備の更新問題、画像情報など情報量があまり大きくできないなど、ETCの受信器を応用したDSRCに置き換わろうとしていますね。
要はこの方式は時代遅れという事。
■DSRC
ビーコンに替わるナローバンドの交通情報システム、情報量も多くまた広域情報も得られ、ITSスポットと併用されて使用される。ETC受信器のDSCR対応バージョンのハードで対応し、最近増えている。レクサス第2世代もVICSからDSRCが標準装備となってきた。
VICSの受信器を別オプションで買うぐらいなら、ETCのDSRC方式を買う方がお得という事。
ただ、うちのGSでも体験しているが、情報量がやたら多いイメージ。都市高速を走ると、事故ポイントや交通管制情報、広域情報など、やたらナビがしゃべってることになる。ありがたいのやら、ありがたくないのやら。
もうちょっと提供される情報は精査してほしいと思うのと、DSRC対応のETCが高い。
■オンライン受信
光、電波ビーコンで受信する情報をネットワークサーバーを介して受信する方法。
私は、この方法は一番安価でリアルな情報を得れると思われます。
本日ブログはこれが目玉です。(笑)
オンデマンドVICSやスマートループ渋滞機能が使え、全国の交通情報を通信端末でダウンロードする方法。携帯端末いわゆるガラケーで対応可能であったが、ナビとは通信ケーブルでつなぐ必要があったり、ダウンロード中は話中になるなど使い勝手もわるく、また通信速度の問題や通信料金の問題で、なかなか普及しなかった。
ただ、以下の環境が整えば、かなりGOODな方法になることがわかった。
<環境>
①LTEなど高速通信を扱える情報端末いわゆるスマホ端末を持ってる。
②三菱のナビなどVICSオンライン受信ができるナビを持ってる。
③BLUETOOTHでスマホとナビが連携できる。
これはハンズフリーやミュージックで設定されている方も多い筈。

④BluetoothでDUNをサポートしている。
DUNプロトコル=ダイヤルアップネットワークという、ちょっと前の通信なんですが、スマホはふつうこれが対応できない。でもそれを補完する世の中便利なもので、DUNを「アプリ」がこなしてくれる。
⑤Bluetoothで情報を介して、DUNをサポートするアプリが導入されている。
上は、FoxFiという無料アプリ。私のスマホはBluetoothが設定済であったため、アプリ導入とDUNをオンにするだけで繋がった。
⑥ナビの提供する通信IDを登録する。
ほとんどのナビは無料みたいです。三菱はOpenInfoという登録が必要。
ID登録時にはナビのデバイスID(MACアドレス?)を入力し、その後の通信識別を行うようです。
但し、このVICSオンライン、通信パケットは相当浪費するので、パケホーダイなど月額定額通信の料金体系を契約する必要があります。
【OpenInfo利用時にかかるパケット数の目安】OpenInfoの例
<オンライン渋滞情報>1000パケット/回
※道路の渋滞状況によって異なります。
<EV(電気自動車)>充電スタンド情報 4000パケット/回
※更新するデータ数によって異なります。パソコン経由での更新も可能です。
<新規開通道路情報>250パケット/回
※更新するデータ数によって異なります。パソコン経由での更新も可能です。
<ナビの設定>
三菱サウンドナビの画面例です。
通信間隔は10分おきにオンライン受信する、ナビ情報を送信する、この2つの設定です。ナビ情報の送信は、ルート設定した場合のルート広域交通情報を一元化してダウンロードする機能のようです。
<さて使用してみると・・・>
都会のなかでは、相当詳しい渋滞情報がナビ画面に出るようになりました。赤や黄色の矢印線がやたら出る。近所(郊外)の市道でも、今まで見たことない道でも正確に渋滞が表示されるようになりました。
ルート設定してみて、いろいろ試したいところですが、なかな比較するのも難しく。
駐車場の空き情報、電気自動車ならEVスタンドなど、かなりいろいろな情報がゲットできるようですので、皆さん是非お試しあれ!
追伸
R35のVICSビーコン、キャンセルかな。(笑)
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【2014年3月28日追記】
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(データ受信確認方法)
サウンドナビのナビ画面、VICSのボタンを押すと以下の画面になります。
上から「FM」「光」「電波」「オンライン」の各データが何時何分に受信できたか確認できます。
またオンラインデータ受信を手動で行う場合は、一番下の「オンラインで受信する」を押せば、強制で受信が始まります。
(通信の失敗例)

アプリFoxFI(無料版)では、ナビの設定を10分間隔など自動で取得しようとすると、2回目は通信が失敗します。(写真例)
推測ですが、無料版では一度再起動しないと接続できないようなスペックになっているような説明がありました。(英語表記)
有料版ではこの制約がないと記述されていますが、アップされているバージョンが低く、試す気になれません。(笑)