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2014年06月19日

ブロワをそろそろ修理するか・・・

ブロワをそろそろ修理するか・・・ 梅雨に入り、段々と蒸し暑くなってきましたね。
トライ号はダブルベンチレーター装着後は、風量・外気導入全開でクーラーなしでも割と涼しく走れるようになったのですが、銀VR号は昔からのエアコンの持病で、クーラーを点けていても、ベンチレーターを開けていても、それなりに暑いです・・・orz


こうなる理由は単純で、クーラーシステム自体はちゃんと生きていても、ブロワの風量が弱すぎるからなんです。恐らく、現存する国内仕様の2.6VRのほとんどが、
1.風量を大にしてもいまいち風が弱い。
2.風量を小にすると殆ど風が出なくなる、
3.そもそもスイッチをOFFにしても、風量の小のまま風が止まらない。

という、3つの不具合を抱えているのではないかと思います。
この不具合、一般的にはエアコン制御ユニットの交換で、最低でも十万以上は軽く掛かるというのが今までごく普通に言われていました。


マニュアルエアコンのパネルが装備されたトライ号。スライドレバーで3段階に風量切り換え。GX号も同じ構造で、どちらも最大風量は銀VR号とは比較にならないほど強いです。


トライ号のブロワ周りの回路図。(関係ない配線は一部編集で消してあります。)こうしたマニュアルエアコンは、スイッチの切り替えでブロワモーターのアース側(GND)に直列に接続されているレジスタ(抵抗器)を、幾つ通過させてから電圧をGNDに落とすかを切り換える事で、風量を変化させています。3段切り替えの場合、風量1の時はレジスタを2つ通し、風量3の時はレジスタをスルーして直接GNDに電圧を落とす。スタリオンの2.0Lに搭載されているマニュアルエアコンも、近年の車種で風量が4段切り換えになってるものも、基本的にはこれと同じ事をやっています。

一方、2.6VRより標準搭載されたデジパネ方式のエアコンは、風量はスイッチでは2段階切り換えなのですが、実際には日射センサーで日光を検知したり、室内2箇所の温度センサーで室内気温を測定したりしていて、スイッチでの切り替えの他に、条件に応じて回転数を増加させる制御をしています。

図面で表すと、このような感じになるようなのですが・・・。これ、全部をざっと読んで、前項のトライ号の回路図と比較して、何がどう違うのかをぱっと理解出来たら、私はその人を尊敬します。はっきり言って訳の分からない制御で、私も理解するのにそれなりに時間が掛かりました。


風量制御の概念はこんな感じ。風量がいまいち弱かったり、OFFで風が止まらなかったりするのは、22の系統の電圧制御に不具合を抱えているからだと思われます。20の系統の制御の可能性もあるのですが、トラブルシュート上は「20に繋がるパワトラ内のヒューズが切れた場合、ブロワが回らなくなると書かれている」ので、恐らく余り関係がないと思われます。


このエアコンには上記の基本的な風量制御の他に、「ブロワHIリレー」と呼ばれるもう一つの風量制御が装備されています。日射や室内温度、クーラー作動の有無など一定条件を満たした時に、パワトラによる電圧制御を迂回してブロワを全開で回す機構で、マニュアルエアコンの最大風量に相当する機能です。


銀VR号でもごくごく稀に、何かのタイミングで通常の風量よりもかなり強く
ブロワが回る事があるので、恐らくはリレーを制御する34の系統の電圧制御がうまくいってないのかもしれません。

さて、こうした制御機構を踏まえた上で、エアコンの制御ユニットを交換することなく、少なくともブロワ本来の最大風量とブロワの完全停止という二つの機能を回復させるには、次のような方法が処方箋として考えられます。


ひとつは、ブロワとパワトラの間、ブロワのアース側に当たる部分に開閉スイッチを付けてブロワの電流を断続出来るようにする事と、HIリレーから制御ユニット34へ至る経路の間に3方スイッチを付けて13からの電流を強制的にGNDへ落とす事で、HIリレーを無理矢理作動させる方法。
これによって、ブロワの回転停止と最大風量の強制作動という二つの目的は達成出来ます。制御ユニットの不具合を直している訳ではないので、実質的に風量はパネルスイッチの風量大とHIリレー強制作動時の2段階制御になります。また、パネルスイッチやセンサー検出などのの諸条件を満たさないままHIリレーを強制作動させる事で、制御ユニットに更なる悪影響を与える懸念は残されています。


二つめの処方箋。ブロワとパワトラの間に3方スイッチを設け、片方は本来のパワトラでの制御系統を接続し、もう片方にトライ号などで使われているレジスタを用いたマニュアル風量制御をそのままぶら下げる方式。3方スイッチを使う事で、中間ポジションでブロワを停止させるという機能も実現します。
制御ユニットは無視する形になりますが、ユニットの不具合発生の可能性を無くしつつ、スマートにまとめるとすれば、この方法がベストかもしれません。制御切り換え、風量レバースイッチの設置位置は、コンソールに2DINオーディオを入れた際に生じる、インパネの隙間のスペースを利用するのが良いかと思います。

夏までにまずは前者のHIリレーの強制駆動の案を試してみて、これがいまいちなようであれば、後者のマニュアル制御をぶら下げる案を・・・試す時間が、あるといいけどなぁorz

以上、考察完了です。
ブログ一覧 | スタリオン | 日記
Posted at 2014/06/19 01:00:22

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この記事へのコメント

2014年6月19日 11:38
こんにちは
いつもいつも深い考察とてもためになります。
スタリオンのオートエアコンて色んなセンサーからの
信号で制御されているから不具合出たらトラブルシュートが大変ですよね
コメントへの返答
2014年6月19日 23:40
どうもです。昔のオーナーさんの個人サイトで、制御ユニットを分解している様子が載っていた時期があったのですが、センサーからの信号入力に対して、制御ユニットが適切な電圧変化が出来ない状態になっている事が多いようでした。基板の不具合部を直そうにも、樹脂でモールドされていて回路が目視出来ない部分が多く、どうにも直しようがないみたいでしたね。ETACS、ECU、イグナイタなどはそういうモールドで隠れた部分はみられなかったのですが・・・。クーラーをMMCに供給していたMEIなりの秘密保全だったのかも?

以前、車検取得で関わった事がある左ハンドルのコンクエストは、この風量制御が奇跡的に問題なく動いていた個体で、風量はかなり強烈な位だったのですが、肝心のクーラーユニットが死んでいたので、オーナーさんは夏場はかなり暑そうにしていたのを覚えています。風の噂では、左ハンドルでは何故か国内のような不具合が起きにくいらしく、そのためか海外ではこの不具合の修理について言及してる所が殆ど無かったように記憶しています。

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