
2年程前の話になるのですが、ディーラーに銀VR号を点検に出したところ、
クランクプーリーに振れが出てきているので交換が必要だとの指摘がありました。その時に、初めてスタリオンのG54Bのプーリーがゴムダンパー入りという事に気付き、その後1年程掛けて代替部品を探した末に、先頃ようやく修理が終わったので、概要を記していきます。
銀VR号のVベルトは、
パワステが13x750、
オルタが13x975、
エアコンが13x1375。銘柄により多少長さに違いはあるんですが、国内仕様のG54Bは基本は
13mm幅のVベルトが使われてます。
インチで換算すると、それぞれ0.53"x29.5"とか、1/2"x38 3/4"とか、15/32"x54 3/8"とかになります。インチ表記のVベルトは0コンマで表す場合と分数で表す場合が混在したり、何故か12mmサイズに相当する物が混じってきたりして、
米国人の皆さま頭こんがらがらないんでしょうか?と、他人事ながら心配になったりもするのですが。
プーリー流用する場合って、こういう情報から類推するのも結構参考になります。英文漁っていると、どうもG54B積んでる北米のモンテーロやダッジ・レイダー、ダッジ・ラム50(D50、プリムス・アロー)、マツダのB2600とかのダンパー無しプーリーが使えるようなのですが、はっきりした品番が分からない場合も多いので、その場合は
ベルトのサイズが明らかに違ってないかどうかも判断材料になります。
◎
国内仕様と88年以降の北米車(正確には
クライスラーの87-89年モデル)は
MD116406で同じプーリー。当然使ってるベルトも3本とも13mm幅で同じです。

△
86/87年北米(正確には
ダッジ/プリムスの85-86年、
クライスラーの87-88年モデル)は
MD094106でちょっと違う部番。エアコンとパワステは同じ幅のベルトなのですが、
オルタだけベルトの幅が13/32"とか0.44"などの
11mm幅になるようです。87年北米のオーナーさんからは、
87年もダンパー入りプーリーだったと聞いているので、恐らく2.0時代と同じ65Aのオルタ使ってる関係でこういう事になってるんだと思います。パーツリスト上はインタークーラー無しが65A、インタークーラー有りが75Aとなっているようで、クーラー搭載車は
MB272703というプーリーを更にMD094106の上に重ねて装着する仕様となっているようです。パワステ・クーラー周りのブラケットは88年以降と同じなのですが、オルタとウォーターポンプのプーリーが異なっています。
オルタはMD611373、ウォーターポンプはMD021496というものが使われており、88年以降のMD611265・MD075187とは違うようなので、
流用にはオルタ・ウォーターポンプのプーリーも含めて交換が必要そうです。

なお、米eBayで売られている
アルミのクランク・オルタ・ウォーターポンプのプーリーは全て13mmベルト仕様で、87年以前のものはこの3つを同時交換する建前になっているようです。
△
85年北米(ダッジの84-86年)は
MD020842。ベルトの内訳は86/87年北米と同じなので、もしかしたらこれもテッチンプーリーなのかも。同時期のダッジ/プリムス・コルト、ラム50でも使われていたようです。
△
84年北米は
MD021169。85/86年のダッジ・ラム50と共通の様子。ベルトの内訳はやはり86/87年北米と同じなので、もしかしたらこれもテッチンプーリーなのかも。というか、対応車種自体はMD020842とほぼ同じみたいです。

△
87-89年のダッジ・ラム50や三菱・マイティマックスは
MD109011。ベルトの内訳が86/87年北米と変わらないのですが、形から見ても時期的にも、ダンパー入りプーリーであった可能性が高そうなものでした。同時期のダッジ・コルトやラム50でも共通だったようです。

○
87-89年のダッジ・レイダー、三菱・モンテロは
MD074403。ベルトの内訳が国内仕様と同じく3本とも13mm幅、
結論から言うと、これがMD116406のテッチン版でした。なんか
中国でも生産してるらしく、
partssouqによると現在でも新品が出るようです。1年以上前の情報なのでちょっと曖昧で申し訳ないのですが、ディーラーからは1万円位でまだ新品出ると聞いた覚えがあります。

×G54Bは84年から87年にかけて、クライスラー・レバロンやダッジ・ボイジャー、ダッジ・キャラバンなどでオプションエンジンとして使われていた時期があったようで、
MD074096という品番のものもあります。3本グルーブですが、ベルト幅はウォーターポンプ10mm、パワステとオルタが11mmみたいです。

○
86-88年の北米マツダ・B2600もG54Bを積んでいて、このようなプーリーが使われています。今回、私はこれを購入して確実にテッチンプーリーである事を確認しています。使っているベルトが国内仕様と同じサイズの13mm3本という構成で、
サイズもMD116406と全く同じだったので、MD074403の可能性が高そうです。なお、マツダ系のPLサイトでは87年北米仕様B2600が
AM1511401なる部番を使っている(G54Bなのは間違いないけど、三菱とは全く違う部番が振られているみたい)事までは分かっています。
社外プーリーが売られているオーストラリアの4G54車に目を向けると、シグマやスコーピオン(ラムダ)等が2.0(4G52)、2.6共に
オルタのみ・・・
HB1045-N 1グルーブ
パワステ付き・・・
HB1047-N 2グルーブ
P/S A/C付き・・・
HB1213-N 3グルーブ
といった割と分かりやすい分類がされてるんですが、オルタとエアコンのベルトが11mmだったり、エアコンとオルタの溝の径が違ってたり(狭すぎて正確な数値が分かりませんでしたが、スタリオンの国内仕様は実測ではエアコン・オルタとも同径で145mm前後、P/Sが多分95mm前後でした。)で、なかなかうまい事見つからんなーといった感じでした。
横置きのマグナも
HB1088-Nというプーリー売られてますが、Vリブドでサーペンタインなベルトを使ってるので、流用はムリそうです。
ebayでは色々な年式や車種のプーリーが出品されてますが、参考までにー。
Posted at 2017/11/06 23:47:14 | |
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