車やバイクを購入した後、整備書やパーツリストを買い求める事が多いと思いますが、意外に忘れられやすいのが
新型車解説書。これ、そのモデルが初登場した際や、大きなマイナーチェンジを行うたびに、整備解説書や電気配線図集などと共にリリースされます。
新型車解説書はどちらかというと、整備その物というよりも、そのマイナーチェンジでどのような装備を持つどんなグレードが存在しているか、グレードごと具体的に何がどう違うのか、そのマイナーチェンジでどのような新装備が追加されたのか、或いは既存の機器をどのように改良したのかを手広くざっと把握するのに役に立ちます。
どんな新装備が追加されたか、どのグレードにどの装備が設定されているかがかなり大まかに分かるので、これがあると
自分の車にどの世代から何が流用出来るのかを検討するのにとても役に立つ、という事でもあります。
トライ号や銀VR号は事実上その当時ほぼ最高のグレードだったので、新型車解説書を利用する機会は正直余り多くないのですが、最廉価グレードのGX号の場合、
他のほぼ全グレードが流用元になりうるので、これが活躍する機会は本当に多くなりそうです。
今はまだ原本を持っていないので、ディーラーでコピーさせて貰った新型車解説書の断片を読みながら考えている事を、備忘録代わりに書く程度にします・・・。
今考えてる事は、
2WD車に4WDのミッションを載っける事。別に5速が欲しいとか、4WDにしたいって訳じゃなくて、
副変速機が欲しいからというだけ。
U4x系は
コーションプレートにミッションの品番と最終減速比が書いてある。うちのは4MTだからR4M11 6.666という具合。
4MTのギア比は新型車解説書だと
1速 3.882
2速 2.363
3速 1.525
4速 1.000
後退 4.270
となっている。
5MTのギア比は1-4速までが4MTと同じで、
0.852というギア比の5速ギアが純粋に付け加えられるだけ。その分数センチ5MTの方が長いから、プロペラシャフトも3cm程短い物が使われる。意外な事に、トラックとバン(ブラボー)ではプロペラシャフトが同じミッションでも10cm位長さが違う。
違う車体形状のU4xの廃車体からミッション買った時は、その後のペラの購入にはよくよく注意する必要がありそうだ。なお、
2WDも4WDもギア比は全く一緒。違いは減速比が1.000から1.745に切り換えられる副変速機の有無のみ。
ブラボーGTターボみたいなのになると、ギア比もファイナルも普通とは全然違うの使ってたりするけど、自分には用途上これはあんまり用はないな。
他の目立った違いはミッションマウントの長さ。5MTの方が長い分、マウントもそのMT付属の物を使わないとクロスメンバーに吊れない。その辺りの事は
ここにとても詳しく書かれている。ここを参考にすれば大概誰でもFRの4MTから5MTへの載せ替えは出来るんじゃないかな。
こんな構成のミッションだから、普通は4速から5速に載せ替えるだけでも高速燃費はかなり伸びるはず(逆に言えば、街乗りや山乗りしかしないなら5速にする意味はあんまりない)なのだけど、この人は何故か「
5MTの5速が4MTの4速みたいな感じだった」と述べられている。
何故そうなるのか不思議だったのだけど、デフの最終減速比の項目を見て気が付いた。GX号も含めた
普通の車体は6.666だけど、
極初期の10インチ車(あと最後の方のブラボーGTターボ)
だけは6.166。タイヤが小さい分、ファイナルで12インチ車との速度差を埋めているのだと思う。おまけに同じ4MTでも
メーターギア比が12インチ車と10インチ車は少し違う。
この人の車体は総輪ドラムだから、恐らく最初期に存在した
GX号を越える廉価版10インチモデルだと思う。これにメーターギア比の違う12インチ車の5MTと積んだと思われるので、もしかすると、メーターと実速度が合ってないのかもしれない・・・。もしもそうだとすると、車検のメーターテストで引っ掛かるのではないかと思うのだけど、その後次の継続検査を受けずに
車体を処分してしまったようなので、アメブロのアカウントがない事もあり、これ以上の考察が出来なかった。残念。
次は私が希望する副変速機を得る為だけの4WDミッションへの載せ替え。エンジンは大体同じ。フロントデフが入る分エンジンが乗るマウントクロスメンバーの形状が違うけど、前輪の駆動系積まないからそのままで問題なし。デフは一緒だからプロペラシャフトの組み合わせに気を付ければいいだけ。
問題は、
ミッションの吊り方が2WDと4WDでかなり違う事。
U41Tを4WDにした人がいるのですが、新型車解説書があるとこの人が言いたい事の細部が大体全部分かります。2WDがマウント1個でミッションを吊っているのに対して、4WDはミッションとトランスファーの2箇所で吊る関係で、2WDとはマウントステーの個数と位置関係が違う。
多分2WDに載せる目的で4WDのミッション買うなら、マウントステー周辺をクロスメンバーと一緒に丸ごとぶった切って貰って、自分の車体に合わせて必要な箇所だけ最溶接してくれるようなショップに載せ替えを依頼するしかないんだろうな。フロントの駆動系は積まないし、リアデフホーシングもそのまんま。負圧配管や電気系統は自分でやればいいし、シフトレバー周りにトランスファーレバー追加する以外、何もする必要がないMTからMTへの載せ替えだから、銀VR号のようなAT→MTよりは遙かに手間は掛からないとは思う。
ただ、フロントデフ積まない分
下回り検査で絶対何か引っ掛かりそうなPTOじみた駆動軸が残るという事と、
駆動輪数は変わらないような積み替えで、そもそも構造変更が絡むのかどうかも良く分からないので、具体的に何か始める前に、もう少し調査(という名の物乞い)が必要だな。
こんな感じの考察が、新型車解説書があると割と簡単にできます。
大半の人はおいてきぼりになるだけだから、やる必要ないだろってのはいいっこ無しで・・・。
みんカラに登録台数が少なくて、参考になるような情報が少ない人は、新型車解説書を辿っていくと思わぬ発見が出来るかもしれません。整備解説書にも載ってないようなちょっとした図表とかも結構色々ありますんで・・・。
Posted at 2014/08/09 02:20:33 | |
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