ABS/クルーズコントロールのパルスジェネレータ その2
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
  中級 |
| 作業時間 |
3時間以内 |
1
前回の作業の続きです。
メーターギアの所在は分かったので、取り外しの作業に掛かるだけなのですが、メーターギア取り外しの際にはミッションオイルを一度抜かなければなりません。
2
取り外した2000ccMTのメータギアはこんな感じです。
歯数は25T。パルスジェネレータ付きメーターギアに比べると全長が短く、ギア本体はなんと樹脂製です。PLでもナイロン25Tという表記はあったのですが、まさか本当にこんな風だったとは。
ちなみに2600ccMTは23T、2000ccATは19T、2600ccATは17Tで、パルスジェネレータ無しメータギアに関しては全てナイロン製と注記がされています。
3
17Tパルスジェネレータと並べてみたところ。
全長が違う上に、ギアの材質もギア自体の固定方法も違っています。
パルスジェネレータの鋼製ギアは平行ピンで止めてありますが、パルスジェネレータ無しメーターギアの方は、単にシャフトに圧入してあるだけのようです。
メインシャフトが止めてある平行ピンの位置自体は同じですが、シャフトごとの流用が出来るかどうかは、実際に外してみなければ分かりません。
4
という訳で、両方バラしてみました。
メータギアの方はメインシャフトの平行ピンを1本抜けばそのまま外せますが、パルスジェネレータの方はパルスジェネレータ本体側に大きな樹脂製ギアが固定されている為、鋼製ギアの平行ピンを抜いてギアを外し、パルスジェネレータ自体もばらさなければシャフトを抜く事が出来ませんでした。
結果的にはメインシャフト自体の長さが違う為、ギアのみを流用しなければいけないという結論になりました。
この鋼製ギアだけが単品で出ればいいのですが、残念ながらアッセンブリー供給しかされていません。パルスジェネレータ本体にも「17」の刻印がされており、分解交換自体が想定されていないようです。
そこでギアのみの付け替えに挑んでみました。
5
メインシャフトの径は両方ともΦ10。
メーターギアのナイロン製ギアは圧入されているだけなので、小型のギアプーラーで抜き取りましたが、このギアが入っている部分だけがΦ8になっており、ローレット加工がされていました。
ギアの内径が違うのでこのままではお手上げ…となるところですが、幸いにしてギアの材質がナイロンなので、ボール盤で慎重に内径をΦ10に広げました。
ちょっと芯がずれてしまいましたが、材質がナイロンなので多少ギアの当たりが偏ってもそのうちギアが変形して馴染んでくれるでしょう。多分。
念のためパルスジェネレータのメインシャフトのピン穴に合わせて平行ピンの穴もΦ3ドリルで穴開けし、平行ピンを元通り打ち込んでおきました。これで走行中抜ける事も無いでしょう。多分。
6
メインシャフトを挿入して平行ピンを再度打ち込む時には、ピンの切り欠きを必ずシャフトに対して外側に向ける事(これはコンクェスト整備書でも指示されています)と、「打ち込む際にはシャフトのピン溝をくれぐれも良く確認してからやること」に注意が必要です。
メインシャフトは鋼製で、ハウジングはアルミ合金製なのですが、この内外径は非常に精密に作られています。その為に螺旋状のオイル溝が切ってあり、内部はOリングで密閉されています。
もしもシャフトのピン溝から僅かでもずれた状態でピンを打ってしまうと、メインシャフトが微妙に傷付いてしまいます。
この微妙な変形でも「ギアが回らなくなってしまう」くらいにクリアランスがきついです。
結論から言うと、先端のギアの付け替えだけで済む話なので、シャフトOリングからのオイル漏れなどよっぽどの事情がない限りは、メインシャフト側の平行ピンは触らないのが無難ですよ。
7
ギアとメインシャフトを元通り組み終えたら、ミッションに取り付けます。
パルスジェネレータ無しのメーターギアは、メインシャフトのギアの歯数の違いを許容する為に、ギアユニットを回転させて4種類の位置で固定できる様になっており、歯数に応じた固定位置が陽刻で指示されているのですが、パルスジェネレータ付きメーターギアにはこの固定位置指定が何もない為、ミッションに嵌め込んだ後で固定金具を付ける前に、パルスジェネレータ本体をぐるぐる回転させながらミッション側ギアに噛む位置を探す必要があります。
メーターケーブル取り付け部分にマイナスドライバーを差し込み、メインシャフトを回転させる事で、ミッション側ギアと噛み合いが出来ているかどうかを判定できます。メインシャフトが回転しない時はうまく噛み合っている証拠なので、この位置出しを行ってから固定金具とメーターケーブル、そしてパルスジェネレータのカプラーを取り付けて作業終了です。
最後にミッションオイルを入れ直す事を忘れずにね。
パルスジェネレータとメーターギアが正常に作動しているかどうかは、4輪全てをリジットラックに掛けた状態で、エンジンを動かしてみれば分かります。
アイドリング状態で5速に入れ、40km/h前後まで指針が動けばギアユニットの取り付け状態はOK。パルスジェネレータが接続された事でABS警告灯も無事消灯しました。
8
しかし、その後はスタリオンに乗る機会が余りなく、高速道路に乗る機会も無かったので、この状態でクルーズコントロールが無事に作動するかどうかはまだ確かめていません。
クラッチスイッチ周りの配線がおかしい件や、PかNで固定されているインヒビタスイッチ回路が何か悪さをしていないか、まだまだ検証しなければならない点が残されているのが、頭の痛いところです…。
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