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2011年10月24日

三菱名車館 1990 DIAMANTE

三菱名車館 1990 DIAMANTE 1990年5月、日本の上級車市場の基準を塗り替えるクルマが登場しました。ダイヤモンドという名のクルマ 「ディアマンテ」 です。

三菱が5年以上の開発期間をかけ乾坤一擲の新型上級セダンとして投入した「ディアマンテ」は、誇らしげに「あのクルマとは違う」と宣言しています。あのクルマとは明らかにトヨタマークⅡや日産ローレルであったに違いありません。その競合他社の営業マンにすら、当時「自分も売ってみたい」と言わせた「ディアマンテ」とは、一体何が競合車と違っていたのでしょう。

その一端が当時の「すべて本」に書かれています。現在でこそ、ギャランクラスまでもが3ナンバーワイドボディー(全幅1700mmオーバー車)となっていますが、当時は、3ナンバー車は自動車税や物品税さらには任意保険料までが、大幅にアップ(自動車税など年間8万円以上!)するため、日本の上級車は殆どが車幅1700mm以下に抑えられた細長いフォルムの5ナンバーボディーで開発されていました。
一方、欧米のメルセデスW124やBMW5シリーズは全幅1750mm~1800mm程度が当たり前でしたから、日本の上級セダンはボディーバランスが悪く操縦安定性や居住空間で不利だったのです。そのためか、海外へ輸出して売れた事例は非常に稀でした。

そこに、税制や保険制度改革の動向を捉えながら、綿密なマーケットシュミレーションを行っていた三菱が将来市場の変化を予測し、シャシからワイド化された「本格拡幅3ナンバー車」をグローバルに通用する本物の新上級セダンとして、マークⅡ&ローレル対抗価格で投入して来たのだから、他社も「まさか三菱が」の思いであったことでしょう。
しかも、ディアマンテは単なる3ナンバーボディーの採用だけでなく、欧米で現地セダンとも戦うべく、新開発の3.0L/2.5L-V6-DOHCを搭載すると共に、外観スタイルや内装デザインも密度感のある本物(30Rのヤマハ製本木目パネル、100%ウールのシート生地など)を採用しており、発売後間もなく3.0L車は注文から納車まで半年以上待つなどと云う想定以上の大ヒットとなりました。

当時、開発取り纏め者だったプロジェクトエンジニアは某誌の取材に応え「魂を込めたクルマだけがお客様を惹き付ける。どんなに細かいところでも情熱を持って設計することで、買って頂いた方にメッセージを伝えることができる。自分にも若手にも常に言い続けてきたことです」と語っています。

あれから、20年以上を経て日本の上級セダンは殆ど全てが3ナンバーワイドボデーとなりました。ディアマンテは正に日本の上級車市場の扉を開き、新風を吹き込んだ名車の1台と言えるでしょう。

ブログ一覧 | 名車の思い出 | クルマ
Posted at 2011/10/24 00:35:54

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この記事へのコメント

2011年10月27日 0:07
初コメ失礼します。

初代ディアマンテの初期型に3年
後期エスパーダに3年乗りました。

とても思い入れのある車です。
ブログ読んで当時を思い出しました。

ちなみに今も三菱ファンです!
コメントへの返答
2011年10月27日 7:42
コメントありがとうございます。
ディアマンテは日本の上級車市場において、エポックメイクな素晴らしいクルマだったと思います。単にデザインが良いとかスペックが優れているとかではなく、開発陣の高い志がクルマと云うハードを通して明確に伝わってくること、そしてそれが私達の求めた車だったことが、類い稀な存在「名車」になったのだと思います。
トヨタ2000GTやスカイラインGT-Rが我々に感動を与えるのも、開発者の思いが伝わるからだと思います。
DIAMANTE 深い薫りがしますね。

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