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2016年05月28日

[試乗] スズキ バレーノXT

[試乗] スズキ バレーノXT バレーノはスイフトより大きめの車台の上に全高が低めのボディを組み合わせたコンパクトファミリーハッチ。XTグレードは3気筒の1L直噴ターボ(ブースタージェットエンジン)に6ATを組み合わせています。こうなると,欧州フォードファンとしては現行フィエスタと比較してみたくなるところです。


ウェブ上で散見していた前情報通り,両者のキャラクターは大きく異なっていました。フィエスタは走り出し間もなくから強いトルクを発生させ,パンチのある加速をします。これに対し,バレーノは燃費重視感のある穏やかな加速感です。フィエスタのエコブーストエンジンやデミオのディーゼルに比べるとちょっと物足りないかもしれませんが,過敏さがなく扱いやすいとも言えます。

実際,試乗車のメーターが指す燃費は17km/Lを越えていて,街乗りの多い試乗車としてはなかなか良いデキだと思いました。



エンジンの最大トルクはフィエスタが170N・m/1400-4000rpmなのに対し,バレーノは160N・m/1500-4000rpmと大きく劣っているわけではありません。トルクの立ち上がりがわずかながら高回転域寄りに設定されているとともに,バレーノの最大出力は111PSとフィエスタの100PSよりも大きくなっています。



フィエスタの最大出力は6000rpm時とされていますが,4000rpm以上ではトルクは低下し出力もほぼ頭打ちになるので,急勾配の登りや高速道路の追い越し時などは物足りなさが出ます。それに対してバレーノではまで5000rpmまで出力が増大し続けるのでもう少し余裕があるかもしれません。


トランスミッションはフィエスタがDCT(パワーシフト)なのに対し,バレーノはパドルシフト付きのトルコンAT。今どきのトルコンATは熟成されていて,DCTのようなショックや発進時や加減速の多い場面でのギクシャク感がありません。パドル操作に対する反応もタイムラグがなくストレスは非常に少ないです。

さらに燃費を重視した1.2L(デュアルジェットエンジン)にCVTを組み合わせたXGよりも,XTの方が素直な挙動をとるでしょう。


バレーノの足回りはやや柔らかめで足回りの電子制御も欠いていますので,コーナーでのダイレクト感は当然ながらフィエスタに軍配が上がります。しかし,バレーノの方がわずかではありますが全高が低く,ホイールベースとトレッドが大きいせいもあるのか,安定感で大きく劣っているとは感じられませんでした。グリップもとくに弱いわけでなく,とくにリアの接地感と追従感には好感を覚えます。タイヤ銘柄の確認を忘れましたが,最近のエコタイヤに見られるようなつっぱり感はなく乗り心地も良かったです。

とはいえ,軽くて操舵量の多いステアリングからは,山坂道や高速道路での運転の楽しさやスポーティさは感じられないと予想します(今回は街乗りのみ)。サイドドア周りの風切り音も速度が上がると大きくなる感じです。街乗りを中心としたマイルドな乗り方をする方がバレーノには正しいのでしょう。


エクステリアは写真よりも実写の方がさりげなく上品でアクもなく魅力的に見えました。XTのライティング(HID&LED)の造りには,コストを抑えつつユーザーの訴求に応えるスズキらしい軽自動車に見られるような巧さを感じました。

ボディパネル類の採寸や加工には粗さがやや見受けられました。組み付け精度の甘さというよりはパネル自体の造りにやや粗雑なところが垣間見られます。とはいえ,これはまさに粗探しのレベルで,普通の方なら気付かないはずです。内装に関してはインド産フォード車のエコスポーツのような組み付けの粗さは見受けられませんでした。


装備ではアダプティブクルーズコントロールが標準搭載されていることに感心しました。センターユニット周りがやや安っぽく,イグニスのようなデザイン性に乏しくApple Car Playへも未対応なのが残念です。エアバックの設定が運転席と助手席の2個のみなのも寂しいところです。

とはいえ,この定価設定からするとバーゲンプライスの内容だと感じました。
ブログ一覧 | 試乗 | クルマ
Posted at 2016/05/29 11:10:02

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この記事へのコメント

2016年5月30日 11:55
確か車重が1トン切ってるんですよね。
これで安全性が確保されているなら素晴らしいですよね。
正直、現行フィエスタの出力特性はフォーカスと比べると演出過剰気味なので、バレーノの地味さ加減に惹かれるなぁ。
コメントへの返答
2016年6月2日 0:54
XGで910kg,今回試乗のXTで950kgです。欧州仕様だとEuro NCAPで★4つなのでまずまずですね(日本仕様?だと★3つ相当のようです・・・)。

電子ステアリングの味付け以外はけっこう好みの車でした。普段乗りにはとても扱いやすそうです。
2016年6月1日 23:30
3ナンバーなので室内はフィエスタに比べて、横方向に広い印象でしょうか?
横幅さえ気にならなければ、スイフトの次によさそうな車ですね。
他社からですとパッソ&ブーンやマーチあたりのオーナーが、もう少しの質感とパワーを求めて選びそうに思いました。

気になる車なので、時間を見つけて試乗してみたいと思います。
コメントへの返答
2016年6月2日 1:10
フィエスタに比べると広く感じたのは確かですが,数値的にはそんなに差はないので室内の装備やデザインが影響しているのかもしれません。運転に関しても幅はとくに気にならなかったです。

質感はとくに高いとは感じませんでした。ティーダとかヴィッツに乗っていた方の乗り換え候補に良さそうなんですが,そういった方々の目に止まるのかどうか・・・

フィエスタのようなパワー感の演出もなくステアリングフィールもファジーなので,この緩さがフィットすれば悪くない選択肢だとは思います。

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