一応、
前ブログからの続きです。
ボディ剛性強化グッズでオカルトと言い切れるものは、ウレタンフォームの注入だけです。
これは、振動がすぐに収束するようになるので、非常に剛性感は高まりますが実際の剛性は高まりません。
ここ数年で発売になった高級車では、新車ラインで標準にウレタンフォームが注入されていますが、静粛性を高めるためで剛性のためではありません。
まして、後から注入した場合は、どうしても隙間ができますし、あれだけ空気を含んだ物が高い剛性を持つわけがありません。見本は一見硬そうですが、1年もすると表面はぽろぽろと崩れてきます。
他の、タワーバーをはじめとするものは車体剛性に対して効果(影響)があります。特に、剛性の出しにくいオープンでは、アンダーボディの補強がものすごく効果的な場合があります。
また、競技車両は、10年間の耐久性よりも1レースを速く走ることの方が重要なので、こうした部品は必需品です。軽量・高剛性だけを目指すならモノコックよりもフレームにカーボンでも張った方が有利だからです。
こうした剛性を上げるものを付ける功罪は、
◇良い点
・ボディ剛性が上がるためハンドリングが正確になる。
・サスの動きが正確にでる。
・一般的に振動の収束が早まる。
◇悪い点
・限界時の挙動がシビアになることが多い。
・取り付け点でクラックが発生したり、思わぬ部分に応力が集中して寿命を縮める。
・安全性を犠牲にしている可能性が高い。
などになります。
ですから、10年10万キロ車を良いバランスで持たせるよりも、数年で良いから最高のハンドリングを楽しみたい場合や、競技に出る場合はこうした装備を付ける方がメリットがあるでしょう。
ちなみに、ベンツやBMWの500馬力ある車は、こうした補強は一切見あたりません。それは初めから、そうした馬力を考慮して全てが設計されているからですし、最近の車はバルクヘッドの設計によってボディの振動や捻れをコントロールしていますので、後から一部を補強することは色々な弊害が出ます。
そのため、普通に車を使用する多くの人にとっては、耐久性を落としたり限界挙動をシビアにして扱い難い車になるだけでなく、各種衝突時のボディのつぶれ方までシミュレーションしているので、事故時の危険性を高めたりと言うデメリットが出てきます。
現在は、歩行者をはねた際の頭部保護も設計要件に入れて、ボンネットの強度やエンジンとの離隔を計算しますので、タワーバーを装着することによって、そうした万が一の時の危険性を高めることになります。
ここまでを理解して、明確な目的があって使用することは良いと思います。
バネ下はまた書きます。
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技術解説 | クルマ
Posted at
2006/04/18 00:00:05