
一応と言うか電気技術者をやっていて、専門家として飯を食べている身としては、車用の数々のオカルトグッズも検証してみたくなるわけです(^^;
多くの物は、理屈を聞いた段階で効果が無いことが説明出きるけど、世の中には効果があると報告している人も沢山いらっしゃる....
まあ、趣味の物だし害が無ければ投資するのはかまわないと思うんですが、勿体ないなぁと思うわけです。美味しい物を食べるか、もっと単純にドレスアップした方が分かり易くて良いのにと・・・
オイル添加剤とコンデンサの害については以前に書いた通りなんですが、最近はちょっと下火になった感じもあるアーシング...これも理屈を考えると効果があるわけが無いものです。
確かに古い車や欧州車では、アースのポイントが少なく、そこから多くの線を引き回したりしているので、経年による接触不良で動作がおかしくなる故障も結構ありますから、こうした場合は新たにアース線を引いてやることによって点火が安定したり、ライトが明るくなることはあります。
しかし現在の国産車で、回転数が上がるとかトルクが出るとか言う話は、エンジン制御やエンジンのスロットル周りの構造が理解されていれば有り得ないことであるとすぐにわかることです。
もし、変速など変わったとしたら、作業の際にバッテリを外したことによって、学習された数値がリセットされた事による影響でしょうし、そんな事で性能が上がる車があったら設計者の設計ミスです。
色々と書こうと思ったんですが、コンデンサチューンのところで書いたこととダブるし、
http://www.asahi-net.or.jp/~VS6N-MRYM/jikkenn/earth/earth.html
↑ここに実験とまさにその通りの理論的な説明があるので興味のある人は読んでみて下さい。
こう考えると、現在の車はヴィッツやマーチクラスまで、10年前ではレースカーで使われたような、等長のマフラーが付いていますし、ECU制御のダイレクトイグニッションになっていますし、吸気系だってヘルムホルツ共鳴を計算して、それに合わせたバルブタイミングの制御もやっていているし、カム周りやピストンのコーティングまでメーカーが研究してやっているので、怪しげなお手軽系のアフターパーツ屋の入る余地は残っていないと言っても良いでしょう。
カー用品店でも、10年前にはマフラーやダンパー、その他の利益率の良いチューニングパーツがいっぱいでしたが、ミニバンに人気が移り、車も高度化してくると、そうしたマフラーなども売り場から姿を減らして、代わりに怪しげなパワーアップグッズや、ドレスアップ商品に市場シフトしたみたいですね。
Posted at 2005/02/18 19:55:16 | |
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技術解説 | クルマ