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Yamaeの愛車 [トヨタ カルディナ]

整備手帳

作業日:2019年5月28日

O2センサーの劣化で排ガステスターを作る羽目に

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 30分以内
1
右は我が家のスバルR2に新車時から使われていたO2センサーで、22万km余りを走ったもの。左は、走行距離6万kmのR2から借用したもの。

右側のものでは、エンジンチェックランプは点灯しなかったが、排ガス検査でぎりぎりだがNGとなって、車検不合格だった。オシロスコープで電圧を確認すると、最大でも0.80Vまでしか上がらず。

左側のものでは、CO 0.01%、HC 5ppmと改善した。また電圧は0.93Vまで上がった。22万km走ったエンジンでも、O2センサー一つで、これだけ違い、車検も合格した。また燃費も改善した。借用した方は車屋さんに返却し、正規のものが到着するまで、ダイハツ・ミラ用のものを流用し、その後交換したが、どちらでもCOもHCも値は殆ど変わらずだった。
2
1の写真の右側はカーボンの付着量の多さから、リッチ傾向であることが読み取れる。

エンジンチェックランプが点灯しないのに、排ガスNGで車検不合格になったのを凝りて、COとHCが簡易的に調べられる簡易排ガステスターを私は自作することにした。この詳細は別途紹介したいが、使ったセンサーはCOが測れるMQ-7 と 下の写真のMQ-6 というプロパン、 ブタン、 プロパンの測れるセンサーでアマゾンやebayにて買えるもの。MQ-6は、HとC原子でできた分子を検知するものである。

新たに投資した費用は総額で千円以下で済み、私が時々お手伝いさせてもらっているディーラーにある70万円もする排ガステスターで校正・比較させてもらったら、極めて精度良く測定できることが分かった。たった千円弱の投資で、自宅で排ガスレベルが測れるなんて、何と良い時代になったのだろうと思う次第であるが、若干の電子技術は必用である。
3
こんな安価なセンサーでも、水分を避けて測定できるようにすると、かなりの高精度でしかも安価に排ガス中のCOとHCが測定できる。電子回路が幾らかでも分かる人はお試しあれ。どうやって水分を避けるかが味噌ではあるが、要望が多ければ、そのテクニックや作り方を紹介することにしたい。

(2023.5.24追記)
熱や水分を避けるための具体的な方法や作り方はコメント欄を参照されたし。
4
2020年5月23日 追記
最近、MQ-7もMQ-6も随分と高くなってしまい、千円では買えないという話が入ってきた。でも、あれこれネットで探すと、売り主によっては、どちらも、数百円というところもあったりする。1年余り前に合計千円弱だったことに比べると高いが、2倍までは行っておらず、70万円に比べれば、遥かに安く、私は頼まれて2台目を作ることにした。
5
O2センサーにダイハツ・ミラ用のものを流用したのは、ヒーターの駆動が殆ど同じPWM方式であったことと、抵抗値も極めて近かったので、一時的には使えるだろうと思い、実験を兼ねてのことだった。車屋さんに顔を出していると、部品が届かないのに、車検場に車を送り出さなければならないことがあり、流用可能な部品をリストアップしておくことは重要だったりもする。

ただ、一つ気にしなければならないのは、R2の場合、エンジンが働いているときは、殆ど常にヒーターはPWMで駆動されていて、ヒーターの弱いダイハツのO2センサーでは短命に終わることを危惧した。ダイハツ・ミラは、エンジンが十分に暖まると、ヒーターの駆動は停止する仕掛けになっていて、ヒーターへの負担は少ない。なのにヒーター切れするダイハツのO2センサーの信頼性の低さには閉口してしまう。ダイハツはゴム部品とO2センサーがらみのリコールや保証延長が多いとどこのショップでも言われるが、確かにそうだ。
6
(2023.5.24 追記)
これを作ってから4年になろうとしているが、この間に、車検場へ行く前に活用した回数は16回になる。いずれも、車検で問題になるような排ガスレベルということは無かった。でも、一つ、エンジンのコンディションを判断する上で役立つことが分かった。それは、オイル上がりがある車は、HCもCOも随分と悪化することだった。その詳細はここの6に書いたとおりである。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/2914716/5832502/note.aspx
CO/HCが当初、0.09%、64ppmあったスバル・ステラはその後、オイル上がりが改善するに従い、どちらも段々と良くなって行き、どちらもほぼ1桁良くなった。車検前の確認のつもりで、この簡易測定器を作ったが、オイル上がりの程度を調べるのにも使え、便利なツールの一つになっている。加齢の進んだ車を維持する上で以下のものがあると何かと役立つ。
・コンプレッションテスター
・ボアスコープ
・CCAメーター
・オシロスコープ
・排ガステスター
・DVM

これらがあると何かと便利で、レンチやドライバー類のメカ用ツールだけでは対処できない電子系の領域の作業や修理もしやすくなる。オシロスコープは必需品で、近くのディーラーさんが始動せずの車で困り、メーカーのサービス本部に助けを求めても駄目だったとき、私にSOSが来た。持参したオシロスコープで調べたら、クランク角センサーの信号のローサイドが2.2Vもあり、ECUがローと判定しきれずが原因だったこともある。判定に要した時間は5分で、検証のために、レベルシフターを手作りして、挿入したら、始動した。今どきの車は電子系ツールを活用すべきだが、それができないメカニックさんも多い。
7
(2024.02.26追記)
具体的な製作方法は、コメントの2つ目に回答したように、Youtubeにいろいろな方法が紹介されており、その中から、ご自分に合ったやり方を選ぶと良いでしょう。今の時代、電子工作ができると何かと便利です。

尚、校正が必要ですが、私は懇意にしている車屋さんでさせてもらいました。あれから5年近くが経過していますが、この自作排ガステスターは調子良く機能してくれています。その後、9台ある我が家の車の全てで、トータル20回ほどこの排ガステスターを使い、排ガスの事前確認をした後にユーザー車検を受けましたが、何ら問題なく、全て合格でした。

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この記事へのコメント

2019年9月6日 5:06
O2センサーの値段が下がってきていますよね。その分、昔のような耐久性もなくなったような気がします。それでも安い部品ではありませんので、このようなチェッカーがあると便利です。
コメントへの返答
2019年9月7日 1:07
そうですね。最近は随分と安価にO2センサーは買えます。でも確かに耐久性は落ち、ヒーター切れもD社のは全数傾向であったりします。

チェッカーはその後車検を受けた4台で使ってみましたが、十分に良い結果だったこともあり、全て合格しました。
2020年2月12日 21:14
記事にある簡易排ガステスターいいですね
作り方などを教えていただけないでしょうか?
ラズパイなどで作成できないかと考えています
コメントへの返答
2020年9月10日 9:07
私はCO測定にMQ-7を使い、HC測定には、MQ-6という、プロパン、 ブタン、 LPGの測れるセンサモジュールを使いました。私の作った方法を下手に文字だけで説明するより、Youtubeに動画であれこれ出ている方法を参考にされるのが良いでしょう。
MQ-7に関しては、
https://www.youtube.com/results?search_query=mq+7+sensor

MQ-6に関しては、
https://www.youtube.com/results?search_query=mq+6+sensor
に出ています。

校正は近所のディーラーの排ガステスターでさせてもらいましたが、その後、個人ショップで排ガステスターを修理することがありました。その時、自作した簡易テスターと比較したところ、十分に良い値を示しました。個人ショップのものの修理については、ここに書きました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/2809201/5421845/note.aspx

尚、マフラー内にこれらのセンサーを直接入れると、熱と水蒸気で駄目になるのを恐れ、私は排ガスを一旦、60Lの大きなビニール製の袋に取り込み、そこへセンサーを入れて測るようにしています。
2020年2月14日 20:56
回答ありがとうございます
難易度は高そうですが勉強しつつやってみようと思います
実際に測定する場合の一度ビニール袋に入れてから測定するというのはなかなかのアイデアですね
2020年8月13日 19:51
センサー製作参考にさせて頂きます🙏
2020年9月16日 17:11
Yamae様。興味深く拝見させていただきました。
O2センサーの出力は劣化とともに振れ幅が小さくなったり
特性ズレを起こすようになりますね。
車種により数値に違いはありますが、出力が1.05Vを超える、
若しくは0.05Vを下回るなど明らかにセンサーが不良になる場合
を除いて特性ズレ、数値異常をエンジンECUが判定するのは極めて困難ということを皆様に知って頂きたいです。
O2センサーの故障は殆どがヒーター関連の故障です。
しかし、上記の通り特性ズレや応答遅れ、出力可変域の狭窄など
の不具合は間違いなく発生しています。
エンジンの空燃比フィードバック制御はショートターム、ロングタームの2つを基本に制御しています。
特性ズレなどはロングタームの数値に異常をきたし警告を発する
事がほとんどです。例えば。。。
目標空燃比に制御をするためにO2センサーからのデータを基に
リッチ・リーンの判定をしますがこの時にリッチ方向に特性ズレを
起こしている場合、ECUはリーンへ補正をかけます。実際にはリーンにもかかわらずECUはさらにリーンへと補正します。
この補正が基準値(プラスマイナス25%ほど)に達するとエンジン警告灯が点灯します。この時に大切なのは、センサー特性がズレているのか、それとも他に要因があるのかの判定がとても大事になります。
そもそも、O2センサーが常にきっちり25%の特性ズレを起こすとはなかなか考えにくいものですし、ここまで大きな特性ズレはまずありえない、と思っております(絶対ではないですよ)。
Yamae様のレポートの結果では0.13Vの特性ズレですので、最大で13%位のズレがあったと思われますが、エンジンECUはこの特性ズレを検知することは残念ながらできません。
実際にCO/HCアナライザで測定しなければわからないのです。
もちろん触媒の機能・温度による浄化具合に左右されますが、近年の
車(直噴エンジンは要注意)の触媒はそうそう音を上げることはありません。
そこで、空燃比の異常(リッチ異常・リーン異常)をエンジンECUが
検知している時のほとんどが02センサー本体の不具合・故障ではなく他の要因がで警告灯が点灯しています。
しかしこれらリッチ異常・リーン異常の故障コードを確認すると真っ先にO2センサーが交換されてしまいます。
O2センサー交換後、短時間の試運転で修理完了とし、納車してしばらくするとまたエンジン警告灯が点灯して再入庫・・・珍しくありません。
これは、先ほどのロングターム制御がある程度走行しセンサーの出力を基に空燃比の異常を判断しているからです。
2次エアの吸い込みによるリーン異常、インジェクターの燃料垂れによるリッチ異常などセンサー以外に起因する部分の点検を疎かにした
結果この様な事態になってしまうのです。
話が逸れてしまいすみません。
Yamae様のピストントップのお写真も拝見いたしました。
O2センサーの劣化・特性ズレから慢性的なリッチ状態を長く続けた場合とリーン気味が長く続いた場合では明らかにエンジン内部の汚れやスパークプラグ・O2センサー、マフラーの汚れ方に違いが出ますよね。車検や定期点検時にプラグの状態や診断テスタによる空燃比補正率の確認はエンジンの健康状態を見る大切な方法です。
O2センサーの特性ズレ・経年劣化は間違いなく存在します。
欧州車は4万キロごとに交換、としているメーカーもあります。
この数パーセントの特性ズレが引き起こす燃費悪化、センサーや排気系にもたらす影響を考えると、数万キロ走行ごとに交換、と謳っているメーカーさんの言うことはとても正しいな、と感じております。
そして近年の車両は触媒前にはLAFセンサー(リニアA/Fセンサー)を使用して、リーン・リッチの判定ではなくその名の通りリニアに空燃比をセンシングして各気筒ごとの噴射量の制御まで行うようになっています。
Yamae様の仰るように、センサーに対して正しいご判断や考察を持たれる方が増えていただければ、地球温暖化防止にちょっぴりですが貢献できるのかなと思います。

長文大変失礼いたしました。ありがとうございます。





コメントへの返答
2020年9月17日 9:38
大門様、大変詳しくありがとうございます。

実はR2から外したO2センサーをダイハツ・ミラに付けてみたら、エンジンチェックランプが点灯したので、R2の判定アルゴリズムは甘い設定になっていると勝手に思っていました。R2は信号線にシールド線を使い、ノイズに優位な設計になっていて、精度良い制御ができているはずで、その分、異常も検知し易いはずなのにとも思ってのことです。

多くの車メーカーがシールド線やツイストペア線を使わず、信号線に普通のハーネスを使っていることから比べると、R2はよく考えられている方ですが、車検場で初めて排ガスNGと気付かされるのではなく、他に7台ある我が家の車のためにも、自衛手段として、COとHCが測れる装置を作った次第です。

ヒーターが使われる以前のO2センサーの時代から私は家族や知人の車を触っていましたが、初期の単線式はリターンラインがエキマニとエンジンブロックを介してというラフなやり方に驚いてしまいました。事実、リターンラインが持つインピーダンスや異種金属の接触による問題が多発しているのを私は横目で見ていました。実際、我が家のスパル・プレオでは、O2センサーの金属ボディーとECUの信号グランド間の抵抗値が数kΩあって、エンジンの振動や温度変化でコロコロとそれが変動し、エンジンの挙動が変になったことも経験しています。電子回路屋の私からすると、車業界のやり方は、??でした。これでミリボルトオーダーの信号を精度良く処理しきれるのかと不思議に思ったからです。一時的に3線式となり、ヒーターの使用もあって4線式になりましたが、それでもまだ誘導や電磁ノイズに対する防御が甘く、ECU内にCRによる積分フィルターを設けてあるものの、制御の精度に影響したり、判定基準を甘くせざるを得ない様なやり方がされていると私は感じていました。O2センサーからの信号をECUの端子にてオシロスコープで観測すると、イグニッションやインジェクターの駆動信号と同期して、パルスが一杯観測できてしまいます。その後、A/Fセンサーが導入され、信号線もツイストペア線やシールド線が多く採用されるようになり、ノイズマージンが改善されてきて、やっと本来の姿になってきたと思っていました。

スバルR2は甘め、ダイハツ車は判定基準が厳しいと判断する前に、ショートターム、ロングタームでデータを積み上げて判断するアルゴリズムがメーカー間で違うことも考慮すべきでしたね。
2024年1月13日 19:01
素晴らしいですね!
私はキャブ車に乗っていますが、排ガスセンサは結構な値段&試しに買った1万以下のHC排ガステスターの中古はまともに動かず(直す気にならないレベルで)
この記事を見つけてMQー6で作って見ようかと思いました^_^
コメントへの返答
2024年1月13日 20:07
幾らかの電子技術は必要ですが、安価に排ガステスターが自作できてしまう時代になりました。頑張って作り、7の維持に役立ててみて下さい。

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「[整備] #ステラ 発進時のノッキング音に対処 https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/2914716/7748003/note.aspx
何シテル?   04/12 10:14
古き佳き時代の車が好き。メカは苦手ながら、多くの車屋さんが得意でない電子領域を私はあまり苦にせず、助け合うことで古い車でも何とか維持している。
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