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Yamaeの愛車 [スバル R2]

整備手帳

作業日:2022年10月2日

ステアリングがダル その2

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

上級

作業時間 3時間以内
1
織物工場はリミットスイッチが原因だったが、修理して開放されたので続きを書かせてもらう。ステアリングダルの問題はモーター内にブラシ粉が溜まって、余計なカレントパスができ始めているのではないかと、分解してみた。

しかし、この写真のレベルで、特に問題となるような箇所は無かった。
2
ステアリングECU側を調べるべく外してみた。
3
中はこのようになっていて、QFPパッケージのCPUと思われるICがあり、周りにパワーICを駆動するドライバーICが配置されていた。
4
基板の反対側はこのように、日本ケミコン製LXZシリーズの電解コンデンサ1000uF 35Vが2個、モーター駆動電源の出力回路とパラレルに入っていた。この2個の前には白いトロイダルコアを使ったインダクターがあり、電解コンデンサとローパスフィルターというか、リップルフィルターを構成していた。ESRメーターで電解コンデンサーを調べてみようと思ったが、先日、車屋さんに貸し出してしまっていたことを思い出した。
5
R2は18.5年22.6万kmを走っており、アレニウス則からも、これらの電解コンデンサは容量低下とESR増大は避けられないだろうから、この際、無条件で交換してしまおうと、パーツボックスを調べた。すると、この写真の1000uF 50Vがあった。よし、これで行こうと交換し始めたが、この50V品は背が高くて、入らないことが分かった。しかし、パーツボックスにあったのは、次の写真のものしかなく、自己責任で使ってみることにした。
6
交換後の写真だが、ルビコンのZLHシリーズ 1500uF 25Vを敢えて使ってみた。容量が50%多く、耐圧が10V低いが大丈夫か、と問われそうだが、自分の車に自己責任で使うということで、許してもらおう。とは言うものの、25Vで足りるかどうか、電圧を実測したが、18Vを越えることは無かったので、片目を瞑ってGOしてしまった。また容量が増えてしまっているが、パワーICとの間にトロイダルコアのインダクターが入っており、これで、ピーク電流は制限されるので余り悩まないことにした。
7
モーターもステアリングECUも車に付け戻し、試運転に出掛けてみた。

私は喜んでしまった。ハンドリングがシャープになって、以前のレベルより良いくらいだ。良いのは、低ESRなルビコンのLZHシリーズを使い、容量も50%増やしたことで、モーターが必要とする瞬発力に応じられるだけの電荷が供給可能になったからのようだ。LZHシリーズはルビコンの営業責任者から、
「是非、ご使用をお願いします。自信を持ってお薦めできます。」
と昔、言われたことのある電解コンデンサで、私が設計したある機器の電源部に使ったところ、その性能の良さと市場での問題が皆無に等しく、いかにも高品質の日本製だと感じた。その後、他の機種にも横展開して使い始めた私にとって、思い出深い高性能で高品質な電解コンデンサである。

電解コンデンサの詳細データについては、以下を参考にされたし。

日本ケミコン LXZ
https://www.chemi-con.co.jp/catalog/pdf/al-j/al-sepa-j/004-lead/al-lxz-j-2020.pdf

ルビコン ZLH
https://www.rubycon.co.jp/wp-content/uploads/catalog-aluminum/ZLH.pdf

35V 1000uF前後のESRは、ルビコンのZLHは日本ケミコンのLXZに比べて半分程度の値であり、この点でも、モーターの瞬発力に差がつくであろうが、18.5年も使い込んだ日本ケミコンのLXZはESRの増大はかなり進んでいたことであろう。
8
余談だが、ルビコン社の電解コンデンサには天竜川の伏流水をさらに純水化して使っているそうで、確かに、良い製品も多くあるというのが、私が仕事を通して得た実感である。

私が感じたことをそのまま営業責任者に伝えたことがあったが、ある時、新製品ができたので、その説明会とライン見学会に是非、いらして下さい、という招待状が来た。上司に了解を得て行くことになったが、「行っても良いが、接待は絶対に受けるな。」と言われた。この種の招待は接待が伴うことがあり、ある意味、罠でもあることは、上司も私も十分に承知はしていた。

招待を受けて行ったら、会社創業者の秘密が分かってしまったという落ちがあった。

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この記事へのコメント

2022年10月8日 4:51
今回も興味深い修理ですね。本来だと「ハイッ!ステアリングECU不良、ユニット交換で〜す!」となる運びのところを分解修理できるのが羨ましいです。

私のアテンザもいち早く電動パワーステアリングを採用していて、意外にもモーターはブラシレスなんですが、同年式の車が舵角センサー異常とかで、これまた「ユニット交換」となり多額の修理費が発生している事例を耳にするため、自分もいつかそうなるのではないかと思ってます。もちろん、それらは当初から分解する設計にはなっておらず、修理もいわゆるアッセンブリー交換が前提なのですが、それが修理できるといいです。
コメントへの返答
2022年10月8日 9:43
コメントありがとうございます。

車屋さんからは、
「解体車から外した中古ユニットに交換する方が早いよ。」
と言われそうですが、中を調べたくなってしまい、そうした次第です。貧乏学生だった昔の癖が今回も出てしまいました。

電子機器は分解修理することは不可能ではないものの、そのためには、測定器や専門的な知識も必要で、車屋さんはユニット交換に走るのが普通ですね。

ユニット交換しても治らないという相談を車屋さんからもらい、調べたら、別ユニットの電子部品一つの交換で直ってしまったという事例が結構あったりもします。

しかし、そういうことができるのは、少し前までの車で、最近の車では無理になって来たと私は感じます。アテンザもそんな感じのようですが、駄目元で私は手を出してしまうかも知れません。

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「[整備] #シエンタ 他のイグナイターを実験してみる https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/3028334/7838011/note.aspx
何シテル?   06/19 13:25
古き佳き時代の車が好き。メカは苦手ながら、多くの車屋さんが得意でない電子領域を私はあまり苦にせず、助け合うことで古い車でも何とか維持している。
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