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Yamaeの愛車 [トヨタ シエンタ]

整備手帳

作業日:2020年11月5日

カルディナからシエンタに

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 12時間以上
1
関連情報URLにあるとおり、長年愛用してきたカルディナに代わり、シエンタに家族が乗り始めた。このシエンタは14歳と車齢は若くないが、カルディナの22歳と比べれば、遥かに若い。

古き佳き時代の車が好きな私にとって、カルディナとの別れは辛いものがあったが、81シエンタはまだ前世紀の余韻を残す車で、トヨタが真面目に車作りしていた頃の設計概念を感ずる。

シエンタは生産拠点が2006年5月にトヨタ自動車高岡工場からダイハツ工業京都工場に移管され、部品の何割かがダイハツの自給部品となり、それらに私が難を感ずる駄目発クオリティーとなった。このシエンタは同年3月に高岡で生産されたもので、トヨタクオリティーの部品が使われ、生産設備も作業者もトヨタであった。それらの点でも、このシエンタには期待できるものがあると私は踏んだ。尚、我が家には、2010年に新車で購入したシエンタがあるが、駄目発の自給部品のクオリティーの低さには驚かざるを得ない。

また一時期のシエンタには、中国製のピストンリングが使われ、オイル消費の激しいものがあったが、このシエンタはその時期のものでは無かった。
2
懇意にしている車屋さんから、
「家の一部がガレージになっていて、4方を囲われている車庫に保管されていたシエンタが下取りで入庫した。オーナーは熟年女性だった。カルディナより、使い勝手は良いだろう。でも、エンジン不調やLEDブレーキライト不点灯(複数)やその他マイナーな不具合が幾つかあるが、Yamaeさんの良い勉強になるかも。走行距離は9万kmのオーダーだ、復活させてみる?」
という連絡が入った。それはちょっと前まで5人ものニート同然を抱えていた私への優しい言葉でもあった。皆、まともな収入がないのに、車は必要としていて、私が支えてやるしかなかった。今では、皆、ニートは卒業して、一時の私の収入を超えるのに、相変わらず、車は私におんぶに抱っこなのである。

車を見させてもらったら、日光や雨に晒されていなかったせいか、外装も内装もとても綺麗で驚いてしまうくらいだった。昨年、好きして良いと言って、下さってしまった、スバル・ステラを思い出してしまった。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/2914716/profile.aspx
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ステラはエンジン不調、その他の問題をあれこれ抱えていたが、外観も内装も新車然としていたが、このシエンタも類似だった。このシエンタは冷間時にエンジンはアイドルアップされて、1000rpmよりかなり高いのに、激しく振動し、ボディーも揺れるレベルだが、暖気後は調子良かった。そして、譲り受け、復活させることにした。

この症状はEGR系の問題であろうことはすぐに分かった。調べてみたら、EGRバルブが半開きでスタックしていた。カーボンが溜り、完全に閉じなくなった後に、一部のカーボンが崩れてそうなったのだろう。常にEGRが効いていては、エンジンはまともには回らない。また左図の2とか4のEGRラインの口元部にカーボンの蓄積がひどかった。バルブの分解清掃とEGRラインを清掃し、かつスロットルボディーも綺麗にし、ECUをリセットしたら、完璧に直ってしまった。

左図の1の示すEGRマニフォールドは外して清掃するのがベストであろうが、汚損は入り口部に集中するという情報があったので、外さず、細いワイヤーブラシと針金を使って、エンジンコンディショナーを吹き付けながら掃除しただけで済ませた。みんカラのあちこちに、これらのことが写真入りで掲載されていて、それらが大いに参考になった。みんカラと投稿者の方々に感謝である。また、EGRマニフォールドに使われているガスケットは単品入手できないそうで、ここは外さなくて正解だったかも。
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ブレーキライトは左側とハイマウントの2つが点灯せずだった。

ハイマウントの方は、殻割りし、(ダイアモンド刃のロータリー式カッターで)中身を調べたら、半田クラックのオンパレードだった。
(追記 2024.05.27)
殻割りの仕方は以下に投稿したとおり。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/3028334/7454478/note.aspx

赤矢印で示すように、熱膨張でストレスの加わる箇所は軒並みクラックがあり、やはり当時の車業界の半田付け技術の未熟さを象徴していた。RoHS1による鉛規制を真面目に早い時期から検討していれば、こんなことにはならなかったろう。

私は自分なりの方法で補修したが、ダイオードからヒートシンク兼用の金属部につながるラインには写真のように別系統の配線を加えておいた。
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補修後は水が入らないよう、カットした部分をグルーガン(ホットメルトとも言う)を使って接着しておいた。

接着にシリコンRTVを使う手もあるが、シロキサンによる接点障害のリスクがある。グルーガンでは、夏場の炎天下に駐車すると、温度的に余裕は少ないが、来年の夏にどうなるか、検証してみようと、敢えて、グルーガンで簡単に済ませた。それは、また何かあったときに、ヘアードライヤーで簡単に分離できるからでもある。
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ブレーキライトはLEDをマウントしている基板にアクセスすることはできない密閉構造になっていた。でも、写真の赤矢印間に入れた白線に沿って、前述のロータリー式カッターで切り、他の3辺は、ニクロム線を使った電熱式カッターを使ってカットし、基板を取り出した。

作業中の写真を撮る余裕がなかったため紹介できないが、基板下部の2つのLEDがオープン状態で死んでいた。
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死んでいたLEDに代えて、ステラのブレーキライトをLED化したときに使った、工業用高輝度LEDを使ってみた。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/2914716/5708827/note.aspx

このライトの消費電流を測ると、0.3Aあるが、元々、100Ωの抵抗が並列に入っていて、その系に0.12A程流れ、LED自体には0.09Aづつが2系統に流れる。よって、0.15Aまで耐えるLEDを使ったので、余裕度は66.7%と2倍までは行かないが、多分、問題ないだろう。

写真は補修した後に撮ったものだが、太陽光下でも、このようによく分かる明るさで点灯するようになった。
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部品代はコーヒー一杯より安く済んだが、車屋さんでは、どちらもユニット交換となり、部品代だけで、諭吉3枚では足りないとのことだった。ディーラーでは、技術料を含めると、4枚だそうだ。

学生時代に金欠で苦しい思いを私はしたが、半田付けに慣れるチャンスだった。ジャンク活用と創意工夫+DIYで無線機を自作するには、半田ごてを駆使しなければならなかったからだが、こういう形で今でも役立っている。また外国語の幾つかを多少は操れる原点にもそれはなった。

他にも細かい不具合が複数あったが、追って紹介することにしたい。

尚、我が家には2010年に新車で買ったシエンタがあると書いたが、出先で困るような故障は無く、投稿することも無かった。使い勝手の良さと利便性で家族間で、このシエンタが取り合いになることがあり、もう1台を中古で買ったという事情もある。
コーティング

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この記事へのコメント

2020年11月5日 22:08
家族に頼られるということは、それだけの実力がおありだからですよ。うらやましいことです。うちの場合、父親は全く頼りになりませんので、かなり昔にその選択肢を除外しており、頼れる相手がおりません。(涙)

それにしてもシエンタ、当初車屋さんから良いのがあるとお聞きしていた手前、極上車かと思っておりましたが、「宿題」が色々あったのですね。

このLEDの修理は相変わらずさすがです!この手のものは通常ユニット交換で、新品は高価な上、解体屋からものは不調の有無が不明だったりと悩むところですが、Yamaeさんの場合は超安価で確実に修理ができてしまうのがすごいです。特に日本では1つでも切れていると車検に落ちると聞いておりますので、お持ちの技能はますますすばらしいです。

EGRに関しては、こちらではいわゆるクリーン・ディーセルという類の車が増え始めた2000年頃から軽油車によく見られる不調です。ガソリン車ではそれほど聞かない不調ですが、日本の場合、短距離や市街地走行が多いため納得できます。このEGRも理解していない者が多く、これも悩みの種です。

不調の根本を解決せず、EGRを塞ぐ措置をしている車などもこちらでは結構見かけます。特に近年のクリーン・ディーセルの不調の3大原因であるうちの一つがEGRです。残りの2つはDPF(軽油粒子フィルター)とDMF(2重構造フライホイール)が挙げられ、それぞれ修理費が高額になるため、中古の軽油車をこちらでは買いたくないです。

Yamae式修理記事これからも楽しみにしております。
コメントへの返答
2020年11月5日 23:38
子どもたちもその伴侶たちも、私を上手の活用することで、出費を抑え、生活費や渡航費に回すことをしています。先日も、次女夫婦の持ち家でガス式ボイラーが壊れ、風呂も、炊事場も水しか使えなかったとき、ガス屋さんを呼ばず、私を呼んだのです。呼ばれた以上、何とかせねばと私はイグナイターに原因を見つけ修理しました。

家電から工業用各種機器や車やPCも頼まれたものは殆ど直せてしまい、自分の電子系の技術がまだ活用できることに自分でもびっくりですが、老人ボケ防止にも良いようで、断らずに挑戦することは、結局、自分のためになるようです。

車屋さんは、私のメカの技量不足を試す目的もあって、下取りした車を綺麗というだけで、買わないかと誘ってきたようにも思います。でも、とても調子良く走るようになり、燃費も良いことに、一番よく使う息子が喜んでいます。

ディーゼル車では、EGRを止めると、馬力が上り、黒煙が出なくなることを昔、会社の上司の三菱パジェロで確認したことがありました。でも、ガソリン車では、馬力は上がるものの、燃費が悪くなりました。吸入負圧の関係でしょうね。
2020年11月6日 8:18
ボイラーなどは、車をやっていると逆に簡単に思えますよね。しかもスペース的に狭いエンジンルームと違って、ゆとりがあるスペースでの作業もできますし。(笑)

おっしゃるとおり、常に挑戦する精神はボケ防止になると思います。精神的にも良いと思います、特に問題を克服した際など。

その車屋さん、見守ってくれる良い人みたいですね。シエンタは息子さんの機材を積んだりするのにも役立つことでしょう。

欧州車の場合、特に長期エンジンオイル交換サイクル指定車では、オイルを結構燃やすんですよ。ディーゼル車でも2年、3万2000キロ交換サイクルのものもあり、それらはEGRの詰まりがすごいです。またターボの寿命にも影響してきます。

余談ですが、カルディナなどの3S-FEの欧州仕様はバキューム式のEGRが付いていますが、日本仕様にはありません。北米仕様、特に派生エンジンの5S-FEにも同じくEGRが付いており、不調をEMLで表示するようになっていますが、欧州仕様にはなぜかその警告機能はありません。
コメントへの返答
2020年11月6日 14:42
ボイラーはある意味、車のエンジンに似ていて、もっと単純なので、修理は簡単です。でも、補修部品が車のようには入手できない問題があったりします。

確かに常に挑戦するのは、精神面で良いようです。以前、南アのご婦人の通訳を車屋さんでして数日したら、
「お茶しましょう。」
と言う電話があり、断る理由は無かったので、そうしましたが、その詳細はPメールにでも書いておきます。

欧州は環境への配慮が進んでいますね。何でも交換サイクルが長く、EGRもしっかりとやっているようで、日本もいずれそうなるかと思いますが、エンジンが電気モーターに変わる方が早いような気もしています。というのは、リチウムイオンバッテリーより、性能が10倍近く良いバッテリーが実用化に向けて動き始めたからです。

書き忘れましたが、その車屋さんは、近所でもあり、我が家の事情もよくご存知です。私のエレキ系を触れるレベルと、メカ系を触れるレベルの差を不思議がられ、もう少しメカに強くなったら、鬼に金棒なのにね、と言われ、親切にしてもらっています。
2023年12月19日 16:00
こんにちはー、3年前の記事にコメント失礼します。
うちのシエンタも13年目の車検の時にハイマウントストップランプが点か無いって交換されてしまいましたが、(車検下見の時はついていた)LEDは寿命長いと言われながらよく壊れますね。

>トヨタが真面目に車作りしていた頃の設計概念を感ずる。
実はODOメーターが299999kmでストップする時限爆弾が仕込まれていました、2000年頃のトヨタ車は結構多いです。
コメントへの返答
2023年12月19日 17:34
コメントありがとうございます。

LED自体は白熱電球より長寿命でも、駆動回路や半田付け箇所がその長寿命を生かせないことになっていたりですね。

ODOメーターの件、やはりそうですか、つうるさんはどう対処されたのでしょうか?
2023年12月19日 20:16
こんばんはー、ODOメーターの件ネットで検索すると結構出で来ると思いますが2000年頃に製造された
クラウン、ヴィッツ、シエンタ、ウィッシュ、等々トヨタの仕様だそうです。仕様と言ってもマニュアルには書いてありませんが。
トヨタではクレームを受け付けないようですね。当然ストップしたメーターでは車検が通らないので交換になるのですが
新品のメーターはすでに在庫がなくディーラーで中古のメーターを探してもらい実費交換(メーター約9千円工賃約3千円で1万2千円)となりました。
まぁ、お金よりも30万kmの数字が見られなかったのが残念ですね。
コメントへの返答
2023年12月19日 22:37
ご返事ありがとうございます。新品はもう無いので、中古品に交換されたのですね。
JDMと呼ばれる国内用のモデルは30万キロもは乗られることはないとトヨタは考えたのでしょうかね。
アメリカでは、トヨタ車は30万マイル(約48万km)は序の口という人もいるので、オドメーターは99.999万マイルまではカウントするようです。

2023年12月25日 20:33
こんばんは、またまたこちらにコメント失礼します。
初代シエンタがトヨタからダイハツに製造が移り何割かの部品がダイハツ製に変わりクオリティーが
下がったとありますが具体的にどんな部品なんでしょうか?
また生産設備、作業者の違いで製造された車の違いが出るのでしょうか?
差し障りが無ければ教えて下さい。
コメントへの返答
2023年12月25日 22:54
ダ社の部品では無く、ダ社の自給部品(ダ社お抱えの部品メーカーの部品)のことですね。

具体的にネガティブなことを書くと、誹謗中傷と捉えられるかも知れないので、メッセージで送らせてもらいます。

尚、大家族の我が家にある9台の車の内、タント、ムーヴ、ハイゼットと3台のダイハツ車があり、ディーラー/販売店との繋がりも私にはあれこれありますが、ディーラーさんも、ダイハツ本社の隠蔽体質にお困りです。というのは、明らかに設計ミスという事例を私は具体的に複数を見つけて指摘しても、ダイハツはのらりくらりとしていて、埒が明かないことが殆どです。盗難警報誤動作でお困りのダイハツ車販売店が近在に複数あって、私が原因を見つけ、お知らせしたら、密かに部品変更をダイハツはやっていて、その事実を公開しておらずでした。

プロフィール

「[整備] #シエンタ サルフェーションの状態変化 https://minkara.carview.co.jp/userid/1275711/car/3028334/8338427/note.aspx
何シテル?   08/18 23:12
古き佳き時代の車が好き。メカは苦手ながら、多くの車屋さんが得意でない電子領域を私はあまり苦にせず、助け合うことで古い車でも何とか維持している。
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