日本では安いもの…
例えば、中古のクルーザー、中古のロールスロイス、エトセトラ…
そんな中にフロント・エンジン・フェラーリというものがあります!
世界的には決して不人気なわけではなく、元々数出てないので、不人気というのもどうかと思うのですが、今回はそんな中から550マラネロ、456GT/GTA & 456M GT/GTAについて書いてみたいと思います。なんか、フェラーリの話ってあんま書いてなかったなぁってのもあって…
新車価格を考えると、値落ちが結構激しい部類と言えます。
新車価格は高かったはずなのに、ある時を境に同年代のV8フェラーリ以下、NSX以下になっている…
後続の612スカリエッティやそれ以前の400/412も同様ですが、こちらはあまり触れたことがないので、今回は外します…
365BBは、ランボルギーニ・ミウラに影響されたクルマということができると思います。当時のランボルギーニはフェラーリを追う者、フェラーリにはなかったミッドシップ・レイアウトというところがポイントだったのでしょう…
365からインジェクション化された512BBiまで発展し、テスタ系へとミッドシップの歴史は続くわけです。
少なくても、日本においてはこの戦略は吉と出ていたと言えます。
スーパーカーはある意味、カタチが勝負!
低~い非日常を感じるカタチをしていなければ、スーパーカーとしての存在感は薄かったでしょうし、ここまで人気が出なかったかもしれません。512TRやF512Mは、その人気を表し、未だに550や456より上の価格帯で取引されています。
しかし、その一方で、さらに昔の365GTB/4、通称デイトナもまた人気を備えているのです。絶対数は少ないですが…
モンテゼモーロはデイトナの時代を再来させたかったのでしょう…
でも、残念ながらスーパーカーメイクスのフラッグシップモデルを取り巻く環境は、あの頃と違っていたのです… 特にこの日本では…
FRではスーパーカーに見えないのです… 例えば、地味なボディーカラーだと、クルマに興味ない人はフェラーリだと認識しないかもしれません…
フェラーリと認識されないフェラーリを買う!
これ意外とハードルの高いコトです。
そんな550マラネロですが、実車はフロントも結構尖ってるし、鼻も長いし、さほど車高も高くないので、写真で見るより全然シャープに見えます。
そして、456はここ20年くらいでは帆世的には最も美しい車と思います! 最近のフェラーリは、美しさの中にもカッコよさや空力からくる性能が混じっていたり、どこかわざとらしさを感じるんですが、456にはそれがないのです☆
フェラーリに限らず、純粋に美しい車ってほとんどないですよね…
内装は皮の感じも質感も同年代同士で比べると、V8よりV12のほうがエクスクルーシブな仕立てで高級な乗り物に乗ってる感じはありますね!
そして、フェラーリ・サウンド!
今のフェラーリ・サウンドは、355くらいから始まったクォ-ン系の甲高い音かもしれませんが、そこと比べると音質は異なります。例えば、355と456を同じTubi同士で比べると、エンジンがかかった瞬間の音やアイドリング音は結構似てますが、回していくと違う音がします。355のクォーンに対し、フォーンっても少し低い厚みある音です☆
V12のほうが自然な音と言ってもよいのかもしれません…
355の音はホント好きなんですが、ちょっと人工的と言われると人工的ですからね…
マフラー変えてると、音量は似たり寄ったりです!
ご近所さんごめんなさいって感じで (^^;;
性能的には、↓の感じです。
★550マラネロ ⇒ 0-60mph:4.3秒、最高速:320km/h
★456M GTA ⇒ 0-60mph:5.4秒、最高速:298km/h
燃費は…
★550マラネロ ⇒ EU複合:5.10km/L、US(HW):5.10km/L、US(city):3.40km/L
★456M GTA ⇒ EU複合:5.10km/L、US(HW):5.95km/L、US(city):3.83km/L
ある程度のペースで、気持ち良く走るくらいがいいでしょう☆
走行風を考えると、なるべく80km/hくらいは出してあげたほうがいいかもですね^^
そんなに派手に故障する車ではないですが、最大の敵は「熱」です!
V12の発熱量は結構キョーレツです… ゴム類、電装部品が熱によって死ぬというのはあるようです…
オーバーヒートは簡単にはしないと思いますが、水温系との睨めっこは精神上、疲れます…
エアコンもそんな効くって感じじゃないですし、フェラーリ様を冷やすために人間が犠牲になります (^^;;
やはり、ある程度のペースで走ることを想定してるって感じがします☆
熱に起因する部分は、パーツの寿命に直結してくんで、維持費に影響してくるわけですが、タイベルはエンジン下ろさず交換できますし、リアタイヤの減りもミッドシップモデルほどではないと思うので、ある程度の期間で考えると、V8に比べて莫大な差はないと思います。GTAのオートマオーバーホール代はかなりの額とのウワサがありますが、実際オーバーホールしたとか壊れるって話は聞いたことないです…
むしろ、ホントのところどうなのか聞いてみたいです^^
あと、V12に限った話ではないですが、熱が原因かダッシュ周りやコンソールのエアコンとかのパネルがふやけるという現象が起きます…
ま、エアコンパネルを触って、火傷するとかはないですけど (^^;;
それとベタつきはしょうがないですね… コンソール上のスイッチ類などが、長期間貼ってたセロテープを剥がした後みたくなります。
この辺りの品質面は結構お粗末ですね (>_<) 品質管理プロセスもまだ甘そうですしね…
以前、ピニンファリーナのデザインディレクターも務めていたケン奥山氏の公演を聞いたことありましたが、フェラーリはV12エンジンだけは特別と言っていたのが印象的でした。職人がカムシャフトをたたきながら、音でエンジンの出来を調整する…
工芸品の世界です☆
フェラーリV12に乗る!
ここにどんだけの価値を感じるか、だと思います。
550も456も、600万円台で結構いい個体に乗り出せます。456なら500万円台でもいけるかもしれません!
ただし、この年代はクラシックを買う構えはいらないとしても、クルマではなくフェラーリを買うと思っておいたほうがいいですね^^