
燃費、ある意味、クルマ選びの最重要事項なのかもしれません。
燃費偽装のニュースが流れて騒ぎになりましたが、帆世的には、むしろ、カタログ燃費(JC08)に疑問を感じます。
10・15モードに比べると、最高速が80キロを超え、コールドスタートも導入され、少しマシになったとは言え、欧米基準の燃費測定方法と比べると、高負荷シーンもなく、距離も時間も短いユルユルなものなのです。
そして、測定はメーカーのプロドライバーが動かして測定するのですが、多くの場合、ここで登場するのは燃費測定用の走らせ方のプロと呼ばれるドライバー達なのです。
現実の路上とは大分離れた走行シーンを燃費走りのプロが走らせる!
そうして、たたき出された数字が、国内仕様車のカタログには堂々と載るのです。
クルマを作る側にとってはチャレンジですが、ユーザー目線だと微妙な感じですよね。。。
今の時代、このカタログ燃費は商品力に直結しますから、メーカー側もここにフォーカスしたセッティングをするわけです。
そのため、国産車の中には、「あれ?思ったほど燃費伸びない?」ってクルマが結構あるはずです。
逆に、輸入車には、「思ったより燃費伸びるじゃん!」ってクルマが結構あったりします。高速限定ですが。
元々、国産車のエンジンはどちらかと言うと、ゴー・アンド・ストップや渋滞を意識しており、輸入車のエンジンは負荷が続く高速や山脈越えなどの長い上り坂なんかを意識して作られており、今の時代は得意・不得意の壁がなくなってきたとは言え、名残があるのかもしれません。
真夏の都内の渋滞に何時間いても平気なクルマと、ノルトシュライフェをグルグル回っても平気なクルマの違いのようなものです。
何故、突然、燃費の話をし出したかというと、このクルマの燃費が想像以上に良かったからです。
約1100キロ分を計測した結果、8.177km/Lです!!
最近のエコカーに乗ってる人達とは話合わなさうですが、22年前のトラックとしては立派ではないでしょうか!
100キロ付近でのんびり走っている時間もありますが、リミッター走行したり、特にエコランせずの数値です。
実はCorsa PerformanceのマフラーをUSから取り寄せることになったりで、代車生活継続中です (^^;
Chevrolet C1500 Single Cab 4.3 V6ですが、このクルマのUS EPAによる燃費データは下記です↓
Highway: 20mpg (8.503km/L)
City: 15mpg (6.377km/L)
現在、高速が約8割という使い方なので、20 x 0.8+ 15 x 0.2 = 19mpg (8.078km/L)
94年なので、現在のEPAの測定方法よりもユルいですが、実測のほうがやや上回ってます!
カタログ燃費は、このくらいリアルでないと、参考になりません。
そして、この数値、ユーコンより3割以上イイのです ヽ(゜Д゜;)ノ!!
燃料計の減り方から、大して変わらないだろうと思っていたので、ビックリです!
ユーコンと比べると、排気量が1.7L減、車重400キロ減、AWD⇒FR、車高分の投射面積減ですが、こんなに変わるんですね。タイヤ径が小さいので、ユーコンより3~4%くらい距離を多めに示していますが、誤差の範囲でしょう。
そのユーコンは、同じく高速8割で、現在、6.04km/L。
Highway: 15mpg (6.377km/L)
City: 11mpg (4.677km/L)
高速8割だと、15 x 0.8+ 11 x 0.2 = 14.2mpg (6.037km/L)
こちらも、ほぼカタログデータと完全一致!!
日本のJC08では、まずありえません!
アメ車は燃費が悪いというイメージを持たれがちですが、自分の印象は実は逆です。
たしかに、都内を楽しく走ったら、相当落ちます。ユーコンで2km/L台、コルベットでも3km/L台。
でも、カイエンターボにしろ、ランクルにしろ、重たいクルマは、みな似たり寄ったりです。
しかし、これが高速に乗ると、ちょっとビックリするくらい伸びます!
ユーコンもエコランすると、9km/L近く走り、120~130キロ走行でも、EPAの6.377km/Lを割り込むことはありません。
コルベットも10km/Lくらい走りましたし、C1500も100~110キロで9km/L超えたので、エコランすれば10km/L近く走ると思います。
欧州車も同様です。
カイエンターボもエコランで9km/Lくらい走り、歴代愛車で最も燃費の良かったXJRは12km/L近くまで伸びました!
この逆なのが、国内専売モデルの国産車達です。
120キロ走行では、カタログ燃費を割り込んでしまうクルマが非常に多いように感じます。
一番の原因はギア比だと思います。
120キロくらいだと、車種により1000回転くらいの差が出ることもあります。
国内専売車がカタログ燃費を超えれるのは80~90キロ走行。
しかし、時間がある時でないと、この速度で延々走り続けられることはありません。
こうなってしまった原因は、10・15、そして、JC08の測定方法にあると感じます。
帆世的に、一番信頼のおける燃費基準はUSのEPAです。
これにHighway/Cityの比率をかけたものが、一番リアルに近いと思います。
参考までに、過去愛車や代車のデータをいくつか。今よりも少し一般道比率が高かったので、Highway/Cityを75%/25%で計算してます。
2003 Jaguar XJR ⇒ EPA: 8.61km/L、実測: 8.43km/L
2004 Cayenne Turbo ⇒ EPA: 6.70km/L、実測: 6.41km/L
1996 Chevrolet K1500 ⇒ EPA: 6.38km/L、実測: 6.0km/L
2000 Prius ⇒ EPA: 17.54km/L、実測: 16.86km/L
いずれも誤差5%程度で収まっています。
この次に信頼できるのが欧州複合ですが、これは高速比率高めと考えるべきでしょう。
都内の渋滞の中にいる時間がほとんどといったケースではムリですが、自分の場合はクルマ購入の際、こうした海外の燃費データから燃費予測をしています。