
最後まで手元に残しておくか迷ったTurbo RSですが、売却する道を選びました。一時帰国はあるとしても、長期保管になるのでコンディションを保つのが難しいだろうな、というのと、一応帰国予定はありますが、読めない時代ですからね。また、欧州では年式的にクラシックカーとして登録する形になり、個人で輸入する個体だと、実際はいろいろあるようで、、、連れていくのもリスクで。
調子は非常に良いんですけどね。
このエンジンは育てていく必要がありますが、帆世のクルマは適度に高速走行していたので、元気です。逆にいうと、適度に走らせてあげないと、このコンディションは保てないだろうなって感じます。この辺りは、年式的に古いクルマですし、かなり長いライフスパンで考えられているクルマですから、最近のクルマのようにはいけません。
そんなTurbo RSですが、かなり希少なクルマなのです。世界限定20台、そのうち、カーボン内装は8台、さらに外装ブラックガーネットとなると、データはないものの、世界に数台でしょう。日本には知ってる範囲で3台。3台とも色違いでブラックガーネットのTurbo RSはこの1台だけ。世界に1台の可能性もあります。ブラックガーネットはTurbo RSとともに出てきたカラーですが、その後、Continental T、Arnage Rでも選択された方がいらしたようです。この色はかなり気に入ってますし、色でいっても日本には数台しかないでしょう。
最近はいよいよ電動化も加速して、価値あるICE車はだいぶ少なくなってきました。ロールスベントレーを除くと、最後の純内燃機のV12 AventadorとFerrai 812はやはり気になって相場見てますが、Aventadorは強気ですね。。最後の780馬力仕様のUltimaeは1億超えの世界。SVJも限りなく億に近い。。。ただ、台数をみると、Ultimaeでもクーペ350台、ロードスター250台、SVJは900台と意外と多いことに気づきます。ロールスベントレーの感覚で言うと、限定車ではなく、カタログモデルの数です。
改めて、よく巡り会えたなぁって思います。
ベントレーの歴史上最も重要なモデルの1台、R-Type Continentalも208台なんで、その1/10ということになる。
最近抽選のあったMY24 GTRの人気グレードでも、倍率100倍とか。未だロイヤリティ販売でないのは謎ですが。。。
世の中、会社やら大学やら倍率なんて言われますが、超倍率企業でも1,000倍程度の模様、しかも、会社や大学は毎年門が開かれるし、中途の道も。
宝くじ1等の当選確率、1/1000万。あれ、Turbo RSに巡りあう確率より高いのに、当たらないのは何故だ🧐
Turbo RS、というか、ロールスベントレーの限定モデルに巡りあう確率は、数字で言うと奇跡に近いのです。
そして、奇跡は起こり、ちょうど4年ほど前にTurbo RSのオーナーとなったのですが、所有歴も一番長いクルマとなりました。理由はシンプルで、これ以上のクルマはなかなかないんじゃないか、と思わせるものがあるからなのです。これまでの所有車や検討車も皆素晴らしく世界観を持ってましたが、自分にとって、こーゆー気分になったのはロールスベントレーが初めてでした。最近思うこととして、そう思えた一因はTurbo RSだったのも大きいのではないか、と。もともと、ロールスベントレーでターゲットしていたのはContinental Tでした。Continental Tも決して数の多いクルマではないのでタイミングよく巡り会えず、巡り会えたのがTurbo RSですが、Turbo RSはContinental Tの1年前に発表されているのです。太めのステアリング、強化ブレーキ、スポーツセッティングのサスペンションなどがTurbo RSで初採用され、多くがのちのContinental Tでも採用されるのです。ボディ、エンジンチューン、タイヤ・ホイールサイズ、ホイールベースなど違いますが、Continental Tのデビュー前、一番近いフィールを持っていたのはTurbo RSなのではないかと。おそらく、自分がロールスベントレーに求める物を最も具現化しているモデルの1台なのです。
初めてロールスベントレーに触れたのは、もう15年以上前だったと思います。当時乗っていたのは、C215のCL600 Bi-Turboのフルブラバスコンバート。このCLで見に行った、ロイヤルブルーのTurbo Sが最初だったと思います。Turbo Sというのも405馬力仕様のSユニットを積む95年の限定車です。60台だったと思います。メルセデスのSというのもすごいクルマで、メカの集大成的な126、140、制御の始まりの215/220、その後、デジタル・電動化と現在に続きますが、いずれもきっちり最高峰を感じるクルマです。Turbo Sには、そんなCLが急にフツーに思えてしまう次元の違う質感を見せられた感じでした。そして後日、某高速でデビュー間もないW12のContinental GTにおいていかれ、ベントレーという存在が脳裏に焼きつきました。
上には上がいるというより、別の世界を見せたられたような気分でしたね。特に英国製世代に言えますが、ドイツ車とはベクトルの違いを感じます。CLのLuxuryは、新幹線のグリーンやグラン、飛行機のビジネスクラスとか、左脳で考えたLuxuryと近い物を感じ、産業的なんですが、ロールスベントレーは馬車の時代から続く貴族的Luxuryを形にした感じというか。クルマとして販売する以上、各種規制をクリアして型式取るので、少なからず似てくる部分はありますが、生い立ちも考え方も違う、別の世界から来たクルマのように感じます。
人間に深みを与え、大きくしてくれるのは、なんだかんだ言っても経験。クルマ好きになったからには経験しときたい世界がいくつかあって、ロールスベントレーは、その一つでした。また、いずれ、この世界には戻ってこよう。自分にとってはそんな世界なのです。
ちなみに、今回使用した写真はFLYING B Magazineを写したもの。帆世個体そのものです。
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Bentley | クルマ
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2023/05/07 13:58:18