
以前にも書かせていただいたモデナも候補の1台ですが、ここでは数台に絞った候補を1台ずつ書いてみたいと思います。
まず1台目はJaguar XJ220です。
何故、このクルマを1台目に持ってきたかと言うと、今でも帆世的に最も美しいスーパーカーの座をキープしているからです。
プロトタイプ発表が1988年のバーミンガム、市販モデル発表が1991年の東京ショーなので、もう20年以上前のクルマです。
レースの世界では、グループCが盛り上がっていた頃なので、エクステリアデザインはグループCカーを思わせる非常に伸びやかなもの。
この伸びやかさが美しさを生んでいると感じます!
しかし、このデザインには1つの代償が… 特に狭い日本で乗るには… サイズです(>.<)
昔買った外誌によると↓
・全長 : 4850mm
・全幅 : 2010mm
・全高 : 1140mm
数値だけ見るとバカデカいわけではないですが、スーパーカーでこの大きさは気を遣うと思います。実車に間近で触れたことないんで、車両感覚がどのくらいなのか分かりませんが…
新車時の価格は28万ポンド(当時のレートで約6,500万円)で、最終的には280台が生産されたようですが、最初は市販車として企画されたものではありませんでした。1988年の発表当時は技術のマスターピースのような存在で、500馬力以上を発生する6L V12 DOHCエンジンにフルタイム4駆という当時としては先進的な内容を搭載していました。
時は日本もバブル、海外も好景気に沸いていた頃で、スーパーカーは一種の投機対象になっていた時代。XJ220にも1500を超えるオーダーが入ったようです。
そこで市販化の道を辿るわけですが、市販化に向けた開発を引き受けたのは、トム・ウォーキンショー氏のTWR社。
パワトレはグループCのXJR-10をベースとする3.5L V6 ツインターボに置き換えられ、駆動系もコンベンショナルな後輪駆動となり、現実的かつ軽量な内容に置き換えられました。ホイールベースも短縮されたのです。
XJ220というネーミングは最高速220mph(354km/h)を目標につけられたものですが、残念ながら少し届かずで、211.9mph(342km/h)でした。
とは言え、世界最速のクルマの栄冠を手にします(^^)
スペック的をまとめると↓の感じです。
◆3.5L DOHC V6 ツインターボ (Garrett T3)
◆542bhp / 644Nm
◆最高速 : 342km/h
◆0-100km/h加速 : 3.6秒
◆車重 : 1456kg
のちに数台作られたXJ220Sでは、クランクシャフト強化等のチューニングが施され、680馬力から最高速229mph(368km/h)をたたき出しています。
しかし、このXJ220、残念ながら運には味方されませんでした。
というか、タイミングがあまりよろしくなかったのです…。
この時代のスーパーカーというと、Ferrari F40とPorsche 959が代表格。そして、Lamborghini Diablo。
F40は1987年に市販され、好景気に乗り、当初計画された限定台数を大幅に上回る1300台以上を生産する、というフェラーリとしては異例の措置だったと思いますが、XJ220のデリバリーは1992年から…、好景気が去った後…、公道を走り出した時には祭りの後だったのです。
もしも80年代後半に市販できていたなら、V6になったとは言え、世界最速だったわけですから、時代に乗り、ヒット作になっていたのではと感じます。
でも、この最速というのも、わずかな間だけなのです…。
デリバリーの翌年に市販されたマクラーレンF1の391km/hに抜かれてしまいます。
そして、このマクラーレンF1というクルマは、新しさというか圧倒的なものを持っていました!
XJ220は、影が薄い存在になってしまうのです… (>.<)
そんな運命も含めて、このXJ220というクルマはかなり好きです!
残念ながらまだ乗ったことはないですが、少しピーキーそうな3.5Lターボ + MRレイアウトというのもプラス要素です。スーパーカーなので、多少の緊張感があったほうがいいし、運転やクルマとの接し方を学んでいく要素があったほうがいいと思うのです。おそらく候補車の中で、運転もこのXJ220が一番大変だと思いますが、時間をかけてクルマとの距離感を縮めていく楽しみを合わせ持っていると感じます^^
実は、今までに一番スーパーカー的なものを感じたのは、C4コルベット 6M/Tなのです。車高も1200mmを切ってスーパーカーの格好でしたし、まだ経験値の浅かった帆世としてはパワートルクも新鮮で、トラコンらしきものはありましたがドライバーへの依存度が高く、運転にも緊張感があったのです。コルベットも独自の世界感のクルマで、スーパーカーという言い方をしていいかわかりませんが、今では希少なワイルドな感覚を持つ楽しいクルマです^^
今はクルマに対してはある程度の免疫ができてますが、そうした中でも、電子制御に頼ってないXJ220はコルベットの時に感じた緊張感や新鮮さを感じさせてくれるのでは、と期待してます。そうしたクルマがないのは寂しいですからね… (>.<)
それでいて、内装もウッドこそないものの、フルレザー。
これなら長距離も行けちゃうかなって感じがします^^
高速燃費も結構伸びるみたいで、12~13km/Lくらい走っちゃうみたいです。
現在の国内における市場価格は2,000万円台半ば。
台数は極少ですが、運命のいたずらで新車コンディションに近いものが意外と多いのも面白いです。
実際に買って所有するとなると、今回の候補で最もハードルの高い1台だとは感じます。
ブルーメタにタン内装が理想です☆
仕事がんばろー(>.<)
