
Maserati Levante。
見に行きたいとは思ってたものの、なかなかスケジュールが合わず、やっと見に行けた感じです。
このクルマ、次候補の一台ではあるものの、自分の使い方を考えると、「ちょっと、厳しいかな。。。」となるか、「行けるかも!」となって浮上してくるか、のどちらかだろうと思っていたら、かなり後者寄りです!
先代Quattroporteを何台か見たときにも想像以上の作りの良さに驚きましたが、Levanteは設計が新しい分、それ以上です!
今やどこの国のクルマを見ても、そのほとんどに作りの悪さや危うさを感じることはありませんが、Maseratiは2000年くらいと比べると、ずいぶん飛躍したように思います。反面、ガンディーニQuattroporteや3200GTにあった、いかにもエキゾチックで艶っぽい雰囲気が影を潜めたのは、寂しくも思いますが (>.<)
しかし、日頃乗るクルマとしてみた場合、このLevanteくらいが落とし所としてちょうどいい、って感じていくような気がします。色気も残してるけど、かと言って、レザーやウッドの状態に必要以上に神経質になる必要もない、という意味です。また、このクルマなら、真夏に渋滞に巻き込まれても、心配点は少ないと思います。
レザーの肌触りはSUVでは、かなりいいほうだと思います。少しソフトで乾いた感じだけど、手に馴染む。SUVでこういう肌触りのクルマは初めて出会いました。このクルマもポルトローナ・フラウのレザーのようです。造形はちゃんとクルマっぽいですが、SUVではなかなかない雰囲気です。
そして、もう1つ絶妙と感じたのは、座らせ方。
SUV的アップライトとサルーンポジションの中間、というか、絶妙なバランス点!
おそらく、これ以上サルーンに近いと少し車両感覚が掴みづらいと感じ、これ以上アップライトだと、スポーツ感覚が薄くなる。空間的にも程よくタイトだけど、タイト過ぎず、長距離も疲れなそうな仕立てです。シートは少し小さめです。空間の確保の仕方など、良く見ると、パッケージングもマジメに考えられていることが分かります。
エクステリアも実車を見ると、写真で見る以上に凝ったプレスの連続です。どこにも妥協やムリのないデザインって感じがします。何かに似てるようで、実は似ているクルマは一台もない。このクルマは、洗車したときに、発見したり関心したりすることが多い気がします。
エキゾーストは走ってないんで、どこまで吼えるか分からないですが、アイドリングは静かながら、少し響く感じのイタリア車らしい感じです。
そして、価格について。
ガソリンベースが1080万円、ディーゼルベースが980万円。
ここにオプション・乗り出しで200~300万が加算される感じだと思います。
全然安いとは言えない金額。。。勢いで買ってしまえる金額ではありません、、、少なくても自分には。
しかし、1,300万円の新車で何が買えると、考えていくと、なかなか戦略的な値付けな気もしてきます。久々にいろんなクルマの新車価格を見てみましたが、クラスや国を問わず、新車価格って高くなっていってますね (>.<)
金額的には、AMG GLE43 Coupe、BMW X6 xDrive50i、Range Rover Sports Autobiography 5.0なんかが近く、加速も最高速もベースLevanteでは負けますが、この中なら、自分ならLevanteです。ドイツ勢やランドローバーもいいクルマなんですが、この上にAMG63、BMW M、SVRや本家レンジがいて、明確なヒエラルキーが出来上がっている。結構がんばって買っても、上がいるという難しさを感じます。日頃乗るにはちょうど良さそうな気もしますが。。。
そこへいくと、LevanteもベースとSがあるものの、Levanteそのものが独自の世界観ですし、Maseratiブランドのエクスクルーシブさから言って、こちらのほうが満足感というか充実感が高いような気がします。グレードの走ってる数という意味では、AMG43やBMW 50iも似たようなものですから、あくまで帆世的な好みです。X5にしろ、中古でV8を探すと、ビックリするくらい少ないですからね。
昔と比べるとアクは抜けてますが、やはり、イタリア車は感情に訴えてくるモノが残っているのだと思います。Abarth 595を見に行ったときも、近い気持ちになりましたし。Bipostoも見に行ったら、欲しくなるだろうと思います。
最近は、どこの国のクルマも燃費性能や環境性能を前面に出し、エンジニアリング的にも、開発チーム的にもそうしたところにかなり注力している。
対して、LevanteやAbarthは、そうした現代性能を最低限確保したところで、クルマ本来の魅力や艶やかさを作り出すことにエネルギーが注ぎ込まれている感じがする。
最後のNA Bosxterに試乗した時にも、走りに注がれたエネルギーが生み出しているであろうエンジニアリングの凄みに感妙を受けましたが、スポーツカーや一部の特殊なグレードを除き、そうしたクルマが年々減ってきている。自動車メーカーに求められる責任を考えると、致し方ない部分もありますが、そうした中で、久々にクルマとしての魅力が前面に出ているLevanteに出会い、魅力を感じたのだと思います。
昔、C4コルベットや355F1を買った時も、クルマとしての魅力が前面に出ていると感じましたが、90年代のクルマはその裏でいろいろな犠牲がありました。その分、濃度も今より全然濃かったですが、今のクルマは犠牲になるものがほとんどない。実際、Levanteもパッケージングも良く考えられてますし、非常にマジメに作られた印象はあります。年間3万キロと考えた場合は、非常に良いところにいます。
自分は、どちらかと言うと、時代に逆行するタイプなんで、ユーコンもV8 6.0の走りを最大化させる方向のチューニングを施してきました。
しかし、最近になって、もう少し時代に近い選択をしてもいいのかなって思うこともあります。
社会の中での自分のポジションの変化や年齢的なものが、そうさせているのかもしれません。
そうは言っても、燃費性能や環境性能が押し出されたクルマを選択する気はない。
そんな自分にとっては、甲乙付けがたい2台です。
ユーコンも走行12万キロを超えましたが、Moty'sリフレッシュで、至って快調でどこも悪いところはありません。簡単には手放しませんが、もう少し心境が変化した時、Levanteはかなりストライクゾーンに来るクルマです!
また、クルマの悩みが1つ増えてしまいました!
Posted at 2016/12/18 14:19:16 | |
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