
2017~2018年モデルのクルマを見ていて感じるのは、ここ数年でニッチというか隙間的モデルが増え、もはや、主流になりつつあるということ。クロスオーバー、クーペとSUVの合いの子、かなりスーパーカーに寄せたサルーン、ミニバンとSUVの合いの子などなど。
今から10年前の2007年。
モノコックのクロスオーバーSUVもありましたし、ベンツCLSも出てますし、Sクラスで言うとW221、911は997、エスカレードは3台目のGMT900型。個人的には、そんな昔って感じはしないです。というか、この辺のモデルは、むしろ新しく感じる。。。
そして、ここから遡ること10年の1997年。
今のようなニッチモデルはほぼ皆無ですが、その分、それぞれのクルマの世界観が際立っており、いい時代だったと感じます。1997年の雑誌を見てましたが、"現行車"としてF355と993が出てます!!

SクラスもまだW140です! XJはX300です! レンジローバーもローバーが作ってます!
SUVというより、クロカン四駆と言いたくなるようなクルマが多く、スーパーカーに喰らい付くようなクロカン四駆はもちろんありません。
この頃、一番速かった四駆はパジェロエボリューションかもしれません。ただ、このクルマはラリーのホモロゲが目的なので、現代の激速系SUVとは生い立ちが違います。
1997年を見ていて、もう1つ今と大きく異なるのは"新車価格"。
この20年で、ずいぶんと高くなりました (>.<)
確かに、この時代のクルマから考えると、今のクルマはエアバッグも電子デバイスも増え、当時以上にカーボンだとか高いマテリアルも使われている。それに、物価や為替の影響があるのも分かりますが、ここまで変わりますか? 明らかにクラスが変わりましたよね? ってくらいの価格差があります。
例えば、レンジローバー。1997年は4.0SEが595万、4.6HSEが695万! 現行レンジからすると、左に"1"書き忘れてないですか?って感じです(^^;;
フェラーリにしても、F355Berlinettaが1535万! でしたが、今の488GTBはちょうど2倍の3070万!!
現行フェラーリで一番安いCalifornia Tの2450万のほうが、97年に一番高かった456GTの2425万より高いのです!
ベンツSクラスも、現行のS300hが1,000万切りで話題になりましたが、97年のS320は830万ですからね。。。
レンジとかフェラーリは極端としても、軒並み2割程度は上がっています。
2017年と言いながら、過去の振返りの話からしてしまいましたが、何が言いたかったかと言うと、1997年の新車は1,000万以内で多くの夢を見せてくれましたが、今や1,000万ではそこまでの新車は買えなくなってしまったということ。そんな時代だから、絶対的には安くないLevanteもお買い得という印象を持ったのだと思います。中古車価格も、新車価格の上昇につられており、数年前までは結構あった穴場的なモデルも減ってきてしまった気がします。
自分の場合は、距離走るのもあって中古車に目が行きがちですが、新車・中古車問わず、その金額を払ってまで欲しいか、というのはクルマ選びの最終的な判断材料。このフィルターをかけてしまうと、欲しいクルマはかなり減ってしまうのが実情で、ホントに年末に書いた5台くらいなのです。あと、プログに登場させてないクルマでいうと、先代のV10ツインターボだったAudi RS6、TRDフルスペックのToyota Sequoiaは興味があります。スーパーカー系が入っていないのは、新車・中古車共に多くのモデルの値段が上がっており、今はあまり買い時に思えないからです。
2017年も、いろいろなクルマが出てくると思いますが、ここからは個人的な欲しいクルマリストに追加されることを期待しているモデルについて書いていきます。1,000万を大きく超えるモデルは良くて当然なので、国内乗り出しが1,000万くらいまででいけそうなモデルに絞りました。これでも十分高いですが、この辺りの新車価格までで面白いクルマって、今や希少ですからね (>.<)
◆Jeep Grand Cherokee TrackHawk (Hellcat)

帆世プログにはずいぶん前から登場させているクルマなんですが、まだ出てません(笑)
「速さ」「いかにもパワーありますなスタイリング」「デカいV8」と自分な好きな要素がテンコ盛りのクルマです。
Hellcatユニットは、ご存知の方も多いと思いますが、707馬力を発揮!
市場の期待値は「707馬力のSUV」なので、ぜひ、700馬力以上で出していただきたいです!
ここまで引っ張ったんで、707馬力は引くに引けない数字な気もしますけどね。
0-60mph加速は3.5秒説、2.7秒説、3.0秒説といろいろありますが、ギア比やタイヤを考えると、3秒中が現実的かと思います。
最速SUVです。。。 Tesla Model Xなるクルマの3.1秒というのもありますが、これはSUVの仲間に入れていいクルマなのか微妙な気がします。P100Dで航続距離542キロと発表されてますが、これはガソリン車で言うと、エアコン切って80キロ巡航すれば、カタログ燃費出ます!ってのと一緒なわけで、、、 充電インフラを考えると、自分の使い方からは、まだ不安の多いクルマと言わざるを得ない気がしてます。一度、乗ってみたいですが。
現行Grand Cherokeeは、2017年がモデルチェンジ前の最後の年になるでしょうから、最後の一花として限定で出す形になるのではないか、と思います。2018年モデルとして、今年後半に出てくるかな、という感じではないかと思います。いずれにしても、今後出るクルマで一番楽しみにしているのは、このTrackhawkです。
◆Alfa Romeo Stelvio QV

ステルビオ、、、というと、バブルの頃、レパードをベースにオーテックとZagatoが作ったこのクルマが浮かんできますが、違います(笑)
Alfa Romeoのほうです。
すでに、海外Alfa Romeoのホームページにも出ているので、ほぼ市販系と考えてよいでしょう。

505馬力/600Nmの2.9Lツインターボから、0-100キロ3.9秒の加速力と285キロの最高速が生み出されるようです。すでに一部の国では発売が開始されているGiuliaのSUV版ともいうべきクルマです。そして、SUVとしては最速に近いと思います。
Porsche Cayenne Turbo S、BMW X5/X6 MもStelvio QVに肉薄するパフォーマンスの持ち主ですが、価格が違います!!
もちろんクラスも違い、小さいですが、このパフォーマンスのSUV、しかも、Ferrariの手が入ったエンジンのSUVが1,000万以下で出てきたら魅力に思います。現実には、Levanteとかなり迷いそうな気がしますが、パフォーマンスを考えると、イタリアンブランドの魔力はこちらも十分備えていると感じます。正直ベースでいくと、Giuliaも含めてスタイリングというか、顔があまり好きではないんですけどね。。。 (^^;;
Giuliaも含めて正規輸入が開始されたら見てみたいですが、写真より実車の印象が良いことを期待してます!
◆Mercedes Benz X Class

最近、ユーコンの主治医から薦められているクルマだったりします。
あまり、マークしてなかったですが、よくよく見てみると、これがなかなかカッコイイ!
まだ、去年出てきたコンセプトながら、2018年モデルとして今年後半から発売予定。そのわけは、中身がNissan Navaraだからです。Navaraはダットサントラックの輸出用。日本でもハイラックスとともに2000年初頭まで売られていました。悪く言えば、内外装をメルセデスが仕立てただけのクルマですが、ベースのNavaraもタフなクルマですし、初ピックアップということでメルセデスも力を入れると思いますし、乗用部門のクルマではないので、車両価格も戦略的な値付けをしてくるのではないか、という期待があります。他のプレミアムブランドがピックアップ市場に参入してくるか未知数ですが、そうした新鮮さという意味では、面白いのではないか、と思います。
そして、もう一点、フルサイズではないので、日本で乗ることを考えると、大きな的にもちょうどよいのです。参考までに、Navaraのキングキャブで全長5.25M × 全幅1.85Mですからね。
はっきり言ってしまうと、メルセデスが作る初ピックアップということ以外に新鮮さはないクルマと言えば、その通りなんですが、自分的には欲しいクルマが少ない今、ガランと雰囲気変えて、一度も買ったことがないピックアップも面白いかな、と思ってます。
◆Nissan Armada

このクルマは、2017年モデルからなので、既にUSでは発売されています。まぁ、日本では販売されないでしょうが。。。
最近知ったのですが、この世代のArmadaはPatrolのバッヂ違いというモデルで、そこに魅力を感じます。
Patrolは言わば、Safariの輸出用でY61世代までは、国内でも販売されていました。Y60が家にあったので思い入れの深いクルマの一台です。元々、中東を1つのメイン市場としてターゲットしていたのだとは思いますが、Y61まではオーストラリア等のヘビーデューティーユースもかなり意識していたと感じます。実際、今でもオーストラリアではY62とY61のパトロールが併売されているようです。それが、このY62の世代からは、かなり中東向けに割り切った印象が強く、全体に潔い分厚さのようなものがあり、そこに魅力を感じます。初代のArmadaは、見た目にもピックアップであるTitanのSUV版というイメージが強く北米向けって感じでしたが、この2代目は高級SUVって感じがします。
Y62という意味では2010年に登場しており、USでも意匠違いのInfiniti QX56/QX80として売られていたので新しいわけでもないのですが、US向けArmadaとしては2017年からです。日本車の好きな分厚い顔つきもこのくらいのサイズだと様になりますし、日本国内ではほとんど見かけないのもプラスポイントだと思います。ただ、USで$60,000~のPlatinumグレードを逆輸入し、ナビを日本用に変えたりすると、おそらく乗り出しで900万近くになります。セコイアやタホに関しても、日本での新車乗り出しは遠からずの価格帯なので、ブランド物でないフルサイズSUVもいつの間にか高くなったと感じます。。。
全長が5300mmを超え、幅も2030mmあるので、フルサイズの中でもデカい部類ですが、意外と飽きのこないクルマなのでは、と思います。
◆Renault Alpine Coupe

さて、もう一台はミッドシップのスポーツカー、日本にもやってきたAlpine Vision(の市販型)です。
このクルマはA110へのオマージュですが、自分の場合、A110はリアルタイムで知らないので、Alpineと聞くとV6 TurboやA610が思い浮かびます。V6 Turboはずいぶん前に見たことありますが、スーパーカーの低さながら、少しソフトなシートと意外にも広い室内で独特のクルマだった記憶があります。ボディがFRPだったり、RRレイアウトだったり、いろいろ凝ってますが、パワステもなく、渋滞はオーバーヒート対策が必要など、エレガントな見た目とは裏腹に、なかなかに気合のいるクルマというイメージです。
ただ、個人的には、Alpine Visionへの興味はAlpineということより、ルノースポールへの興味のほうが大きかったりします。ルノースポールのクルマには一度乗ってみたいものの、メガーヌやクリオのTorphy等は楽しそうと思う反面、自分の使い方には少しスパルタン過ぎる感じがしており、そこへ来て、このAlpineはルノースポールの良さを持ちつつ、GTとしても使えるスポーツカーと欲しいところをついているのが魅力です。そして、A110へのオマージュというのは、このクルマの開発にかける意気込みの大きさという意味で大きなプラスになっていると感じます。0-100キロ加速4.5秒の性能なので、車重もかなり軽くしてくるのでは、と思いますが、Alfaの4Cほどスパルタンに振っておらず、性能とエレガンスを両立したクルマとして出てきてくれることを期待しています!
この他には、0-100キロ加速を3.7秒でこなすAudi TTRS、コンパクトSUVのパワーウォーズを加速させそうなGLC63 AMG、まだ確度は低いですが、Land Rover Defenderの新型なんかも開発中のようです。そして、2017年の終わり頃には、次期カイエンの姿もかなりクリアになるのでは、と思います。
パフォーマンスSUVという意味では、2017年は当たり年かもしれませんね。
今年もいろんな新車や中古車に触れて、楽しく過ごせたら、と思います(^^)