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2012年05月26日 イイね!

ディーゼルはいつ買うべきか? 中編

ディーゼルと言うと、ポスト新長期規制は切っても切り離せません。

これは新車登録に対する規制ですが、平成21年10月以降にデビューした新型車、継続車種・輸入車については平成22年9月以降、この規制をクリアしていないと新車登録することができません。

W211 E320 CDIやE90 Alpina D3が駆け込み的にデビューしたのは、この規制施行前に間に合わすのが目的だったと言えます。ただし、ポスト新長期規制はあくまで新車登録に対する規制なので、既に登録を済ませたこれらのモデルが突然登録できなくなることは、今のところないと思います。規制前の初度登録の場合、もちろんNOx・PM法はクリアしてる必要がありますが…

ややっこしいのが中古並行車です。
規制施行前の年式の中古車を持ってきたとしても、日本では基本的には新車として登録されます。新車登録となるため、ポスト新長期規制をクリアすることが必須条件となるのです。

ポスト新長期規制は、ヨーロッパの魅力あるディーゼル車に対して、壁となっているのでしょう… 多くのモデルがクリアできるはずですが、リスクなのは事実でしょうから… 
ガス検も高いし…


日本のポスト新長期規制と欧州規制の大きな違いは、やはりNOxにあると思います。現在欧州で施行されているEuro 5の場合、NOxは0.18というポスト新長期規制の2倍以上の許容値です。しかし、2014年秋から施行予定のEuro 6では、狙ったわけではないと思いますが、ポスト新長期のディーゼル乗用車とピタリと同じ、NOx 0.08という規制値が発表されています。

EU6に適合していれば、そのままポスト新長期もクリアできるという単純な話ではないみたいですが、MercedesのBlueTec系もBMWのBluePerformance系も、正規輸入されるモデルはEU6クリアしてるんで1つの目安にはなってるようです。
ただし、並行車に目を向けると、EU5以前でも日本のポスト新長期をクリアして登録できてる車種も多々あるようです。ガス検取得して、登録さえできてしまえば、当面は(法が変わらない限り)乗れると思います☆

2015年以降にEU圏で登録される新型車については、EU6が義務付けられるようなので、このまま国内のディーゼル市場が好調を維持すれば、今後数年でディーゼル車の正規ラインアップは増えていくと踏んでいます。
EU5とEU6という意味では、今は様子見フェーズな気がしてなりません。

BMW X5を例に取ると、国内導入されるxDrive35d BluePerformanceは本国仕様のxDrive30d相当… 最近知りました (--;
本国には同じエンジンのチューン違いで、xDrive40d、xDrive M50dがラインアップされているのです。
性能的には、30d/40d/M50dが、241馬力/301馬力/375馬力。
パフォーマンス的には0-60加速が、7.4秒/6.4秒/5.2秒、
最高速222キロ/237キロ/250キロ。
M50dに到っては、E46世代のM3と同一の数値をたたき出しています! 
名機S54とは違った世界観でしょうが…
それでいて燃費は欧州複合モードで、16.16km/L / 15.73km/L / 15.73km/Lとほとんど変わらない…
40d、M50dはEU5対応ですが、いずれハイパワーディーゼルも正規で入るようになるのかなって期待してしまいます!
現行ディーゼルモデルの中では、M50dは最も惹かれる車です☆ 入っても高そうだけど… (--;;



そして、3代目へとスイッチされたMercedes Benz ML。
データ見る限り、0-60加速が7.2秒、最高速224キロで、欧州複合燃費が16.58km/Lで、旧型比で20%くらい向上しています。最高速を除けば、今正規で入っている211馬力仕様のE Class BlueTECとほぼ同一!
本国には、2.2LのML250 BlueTECもありますが、欧州の燃費データは不思議と350と変わりません…
スタイルは好きになれないけど、これを味わってからでも遅くないかなって思います。
これが待ちの理由、その①です。



SUVでは、もう一台。
VW Touareg 3.0TDIです。VWは日本市場にはまだディーゼルは入れないと宣言しているので、正規輸入される望みは薄いですが、
データ上は負けていません!
0-60加速が7.4秒、最高速220キロで、欧州複合燃費が16.58km/Lです。

この3台の燃費データをおさらいすると、↓のようになります。
欧州複合 / US EPA HW / US EPA City / JP JC08

X5 xDrive35d B.P. : 16.16km/L / 11.05km/L / 8.08km/L / 11.0km/L
ML350 B.T. : 16.58km/L / 11.48km/L / 8.5km/L / 導入待ち
Torareg TDI : 16.58km/L / 11.90km/L / 8.08km/L / 未導入

US EPAは世界一過酷な燃費テストなので、燃費が落ちるのは仕方ない部分があると思います。JC08や10・15が良かったり、これらと欧州複合の差が小さければ、多段A/Tと高制御で流れている状況であれば、高速でなくても燃費が稼げると思います。逆に言うと、都内の渋滞やガンガン踏んだりとかでない限り、リッター8は切らないでしょうね!


SUVでは、この3台がいろんな意味でバランスが取れてると思いますが、今年のディーゼルの本命はこれらではなく、先日、モデルチェンジしたBMW 320d BluePerformanceだと考えます。



2リッター直4から160馬力/380Nmを出力し、燃費はなんと欧州複合モードで28.91km/Lです!
JC08でも、リッター20超えてくるんではないでしょうか^^
0-60加速が7.8秒、最高速225キロなので、ガソリン320iに負けますが、燃費考えたら十分と感じます☆

このクラスではトップレベルで、これを上回るとなると、例えばゴルフの1.6TDI BlueMotionです。リッター31キロを超えるのでかなりの燃費ですが、CO2排出量が欧州の税制の分岐点0.99g/kmなので、燃費よりCO2狙いのモデルと思えます。でも、加速も遅いので、動力性能との両立という意味では320dのほうが凄みを感じます!

非公式情報では今秋導入だそうなので、少なくても導入される仕様が発表されるまでは待ちと思っています。
待ちの理由、その②です。

そして、待ちの理由その③はMercedes-Benz E-Classです。
MLに新しい3L V6ディーゼルが積まれたということは、近いうちにE-Classにも積まれると予想します^^
E-Classに積まれるとそこそこ速い車になるんではないでしょうか。


そして、も一台意外と面白いと思うのが、ハイエースのディーゼルターボです。
3リッターで144馬力/30.6kg-m。トヨタというとハイブリットですが、クリーンディーゼルも地味に出してます!
このクルマは、カスタムも豊富ですし、チューニングプログラムもいろいろあるので、楽しめそうです^^

そして、ハイエースのメリットは4ナンバー登録可能というところです。
この4ナンバー、ディーゼルについては排気量の上限がなく、3リッターながら税金が安いのです!

でも、ここにも待ちの理由が!
来月にも発表されるという日産のNV350キャラバンです。
2.5リッターディーゼルが積まれると言われており、後発なだけに期待できます☆



今回は今後正規で導入されるニューモデルを中心に書いてみました。
並行車まで視野を広げると気になるクルマがいろいろとありますけどね☆


逆に、今ディーゼルを買えと言われたら、最近値段がこなれてきたW211 旧E Classの320 CDIにします。
BlueTECになる前のモデルですが、0-100キロを7秒以下で加速し、250キロのリミッターまで最高速も出ます!
加速については、W212のBlueTECより、ちょっとだけ速いのです^^
燃費も高速130~140キロ巡航で、リッター12~13キロくらい出るようです。
今の自分の使用用途では、高速をある程度で巡航した際の燃費が重要だったりします☆
Posted at 2012/05/26 23:08:57 | コメント(2) | トラックバック(0) | DIESEL | クルマ
2012年05月20日 イイね!

ディーゼルはいつ買うべきか? 前編

最近、いろいろとディーゼル車を試乗したり、今の自分の使用用途にはディーゼルが最適なのかなぁ、なんて思ったりしてますが、決定的な一台に出会っていないこともあり、買い時は迷います。

もちろん答えなんて、ありません…
車に求めるもの、好み、用途によって答えは1つではないでしょう…
今市場にあるクリーンディーゼル勢は、どれも買って間違いのないものとは思います。

しかし、自分的には「待ち」の時期って印象が強いのです。
コスト的にはディーゼルですが、今の100気に入ってるんで、気に入ったものでないと乗り換える気には…


思い返すと、ディーゼル車が個人ユーザーのクルマとして、市民権を得始めたのは20年程前のRVブームの頃ではないでしょうか。
その中でも、ランクル80に搭載された1HD-T/FTがエポックメーキングだったと思います。デビュー時、165ps/37.0kgmのスペックを誇ったディーゼルターボは3F-Eガソリン車以上のスペックを誇り、ヨーイドンしたらディーゼルターボのほうが確実に速かったと思います! それに、このエンジンは燃料ポンプとブーストアップだけでも、結構なパワーアップが期待でき、ある意味、RB26的な楽しみも備えていたと思います。

ただ、この当時パワフルだったのは、80のターボとサファリのショートくらい…
多くは遅かったし、昔のディーゼルのイメージそのままのクルマだった気がします (--;

少し時間が経ち、ハイラックスサーフやプラドに載った1KZ-TE型から、ディーゼルも徐々にパワーアップしていきます。
でも、この頃になるとガソリン車も200馬力超えが当たり前になっていき、RVの主流も徐々にガソリン車へと移行していきます。
そこへ排ガス規制も重なり、ディーゼルは冬の時代に入ってしまいます。

日本ではすっかりガソリンが主流となり、かつてはディーゼルが主流であったRV達も今や国内仕様はガソリンモデルしかラインアップされていません。


そんな中、ヨーロッパでは全く逆のモーブメントが起きていたのです。
CO2問題に起因し、いつの間にかディーゼルが主流になっていたのです。

ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン両方とも、CO2もNOxも出します。
もちろん比率や量は違いますが、どっちが良くてどっちが悪いというものでもない… 
言ってしまえば、どっちも悪い……
ヨーロッパはCO2を悪とし、日本はNOxを悪とした結果、今の状況があるのだと思います。

意識の違いもありますが、CO2排出量により変わる税制が現実的には大きいでしょう…
CO2と騒がれてからのディーゼルモデルが、いわゆるクリーンディーゼルと呼ばれるのだと思っています。

そんなクリーンディーゼル、初めて乗ったのは、Citroen Xsara Picasso HDIの5速マニュアル車だったと思います。1.6か2.0か忘れましたが、いずれにしろ出足はかなり遅かったです (^^;;



全然加速はしなかったですが、乗ってて嫌になる感じのクルマではなかったですね☆
下からトルク出てるんで発信は楽チンで、黒煙や振動もなく、ガソリン車とさほど変わらない静けさ^^
スピードだけ見れば昔と大差ないですが、黒煙出してエンジンがいかにも必死に頑張ってる感じではないんで、意外と疲れ知らずです。

ピカソのまったりしたキャラクターに合っていたってのもあると思いますが、燃費は当時の欧州複合モードでリッター20km以上だし、乗り味も悪くないし、クリーンディーゼルに好印象を持つきっかけとなりました (*^^*)
トルクが薄い低排気量こそディーゼルが合ってると、そん時は思いました。


そして、最近乗ったのはMercedes-Benz GL350 BlueTec、BMW X5 xDrive35d BluePerformance、Mazda CX-5 XDの3台。
3台とも前述のピカソから世代が変わったなぁって新しさを感じますが、特に新しさを感じたのはCX-5ですかね。ガソリンエンジンに近い吹け上がりの速さとレスポンスの良さで新世代のエンジンって印象が強かったです。

でも、クルマ全体としての印象が最も良かったのは、GL350 BlueTecです。
この3台の中では、動力性能はデータ上も体感上もビリ… (^^;;
では、何故これを選ぶかというと、制御が最も自然でクルマとして最もまとまっていて、クルーザー的なキャラクターに全体が合っているからです。
フィーリング的にもこれが一番自然な感じしました。

他の2台は、制御の巧みさで速さを出している印象が強く、この部分が逆にパワフルさを感じさせなくしてる印象があります。
スロットル制御によるところも大きいと思いますが、V8 NAの大排気量ガソリンでトルク40kgm50kgmというと、どっから踏んでもグッと後ろから押されるように加速する車が多いですが、その感じとは異なります。それと加給エンジンってのもあると思いますが、スロットル開度から吸気量、ブースト、ギア選択などが巧みに制御されてるようなフィールです。ただ、この制御のおかげでエンジン回転も燃費のいいところが保たれ、街中もパーシャルスロットルで走れば、リッター9キロ以上が実現されます!

GL350 BlueTecは、この2台と比べると制御の精度が少し落ちるという言い方もできるかもしれません。制御は排ガス対策にも多少なりとも関係してくるはずですが、BlueTecは仕向け地により、そもそもチューンを変えてきています。日本に並行で入ってるものの多くは、排ガス対策で最もチューンの低いアメリカ仕様なのです。でも少し皮肉ですが、他の2台と比べると大らかな制御特性により、速くはないですが、自然なフィーリングで実際以上の大排気量車に乗ってる感じがするのです。


クルマとしては気に入ってますが、価格は気に入りません…
GLはアメリカ生産のモデルなので、アメリカでの価格が一番安く、350 BlueTecのプライスは$60,000そこそこから。仮にオプションで$75,000くらいとしても、車両600万の国内乗り出し750万ってところ…
この円高時代、国内乗り出し700万円台でないと旨みを感じないですが、実際の国内相場はそこから200万ほど高い900万円台半ば…
絶対的には高いですが、意外と相場の堅いクルマなので、例えば3年乗ってもそこそこ価格が保たれるのでは、と思います。

GLだと個人輸入かなぁ、なんて考えてる内にパワーも燃費の2割上がったらしい、次期モデルが発表されます!



そして、BMWからも燃費という意味では本命になるであろう320d BluePerformanceがこの秋に国内導入されるそうです。
さすがはエンジン屋のクルマ、欧州仕様は欧州複合モード燃費で28.9km/L(68mpg)と225キロの最高速を両立しています!

そんなこんなで、自分的には待ちかな、と…
今回は前置きっぽい話になってしまいましたが、続きは次回とさせてください m(_ _"m)
Posted at 2012/05/20 12:38:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | DIESEL | クルマ
2012年05月15日 イイね!

100の近況 ふたたび!

週末、ふたたび主治医のところに行ってきました☆

ミラ君のバッテリーがお亡くなりになったので、その交換と100の様子見です。
ミラ君も代車ながら、出張にも乗っていったりしてるんで、数千キロは走ってます!

100の作業も、ゆっくりながら着々と進んでおります☆

シーリングの部品が届いたようで、車輪とシャフトが外され、クリーニング&交換中です。部品自体は直径10センチほどのリング形状の小さなものですが、場所が場所なだけに大がかりです (>_<)



シャフトから滲んだデフオイルがブレーキディスクに付くと厄介なので、これで安心です^^


そして、マフラー画像です☆



ガナドールのチタンが入ってるんですが、テールエンドだけブルーっぽいのかと思ってたら、全体的にブルーっぽいです!
普段、あまり見える場所ではないので、初めてちゃんと見ました (^^;;

でも、ガナドール + 等長タコ足入ってるわりには、静かなんです (>_<)

80の時もガナドール(ステンレス) + タコ足でしたが、こちらは音の盛り上がりがあって、楽しかったです!
ガナドールは静かな部類だし、音の盛り上がりや迫力はマフラーよりタコ足(エキマニ)によるところが大きいんで、タコ足の特性の違いかもしれませんね…

それに、2UZが静かってのもあると思います。

最も100が静かってより、今までの車がうるさかっただけな気もしますが (^^;;
Posted at 2012/05/15 23:33:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | 100 | クルマ
2012年05月13日 イイね!

ガルウイングなクルマ達

GW明け、いろいろと忙しく、やっと更新できました!

トヨタ博物館で仕入れたネタの続きです。

ガルウイングと言えば、このクルマが元祖です!



今でも本物は5000万円は下らないであろう、W198 300SL。
何年か前に3000万円の売り物がありましたが、あれが最安値だったのかなぁ…

丸目の顔が大人しく見えるせいか、実車はそれほど目立つ感じではないですが、自分の中では未だ最も美しいメルセデスです。

元々はレーシングカーとして開発された車両なので、現代のモデルではCLK-GTRが一番近いのかもしれません。SLRやSLSは、ロードカーとして生まれたクルマ達なので…

しかし、現代のモデルと徹底的な違うのは、メルセデスに限った話ではないですが、美しいのです! 特にリアからの眺めがたまりません^^

300SL最大のデザインアイコンはガルウイングドアだと思いますが、これはデザイン上狙ったわけではなく、必然のガルウイングなのです。
元々はレース車両として開発された300SLは、軽量と強度の両立を追及した結果、マルチチューブラー・スペースフレームとなり、細いチューブが張り巡らされることとなります。シートの横にもチューブが通され、チューブを避けるとドアの位置が高くなってしまう…
そこで、考え出されたのが上に開くガルウイングドアなのです。設計段階では、レース時の乗り降りしか考えられていなかったようです。最も今の時代であれば、横転や逆さまになった時に脱出できなくなるので、レース車両にこの方式は採用されないでしょうが…

写真からもサイドシルがずいぶんと高いのが、見て取れます!



エンジン、ボディー材質、ミッションギア比が、1種類ではないみたいですが、ボッシュの機械式インジェクションを搭載した215馬力の3リッター直6、4速マニュアルで最高速240km/hを達成したようです。そして、最高速仕様のファイナルを持つモデルでは260km/hを達成したようで、当時の世界最速とされています。

しかし、この機械式インジェクションは曲者だったみたいで、オイル交換周期も1600キロと短かったそうです。元々はレース車両、クラッチも重かったようで、その優雅な外観とは裏腹に乗りにくいクルマだったと言われています^^
こういうギャップ嫌いじゃないです^^

生産台数は1400台ほどで、どういう経緯で作られたのか分かりませんが、極少数アルミボディも存在するそうです。
何ヶ月か前にアメリカで開催されたオークションで、そのアルミボディが3億2000万以上で取引された、というニュースを見ました☆

近年、スペシャルモデルのSLRがデビューし、SLSがカタログモデルになりましたが、300SLのデビュー翌年に起きたル・マンでの大事故がなければ、スーパーメルセデスの運命は少し違っていたのかもしれません。CLK-GTRも場外に飛んでいきましたし、メルセデスとル・マンは何かと縁起が良くないのかもしれません…
仮に歴史が違っていたとしても、300SLは今なお魅力的に写っていたと思います☆


そして、もう一台!
デロリアンDMC-12です。



デロリアンの名を有名にしたのは、言うまでもなく映画「Back to the Future」!
デロリアンはタイムマシーンの名前や車名と思われがちですが、メーカー名なのです。

その昔GMに所属し、ポンティアックやシボレーのチーフを経験したジョン・ザガリー・デロリアンによって設立されたメーカーです。
デロリアン氏の夢を形にするために、個人投資家や英国政府からの資金提供を受け、北アイルランド・ダンマリーでスポーツカー作りを開始します。アメ車なのか欧州車なのか微妙な位置づけの車です…

最初で最後のモデルとなってしまったDMC-12は、多くのビッグネームが名を連ねる複雑な開発背景を持ちます。

まず、デザインを担当したのはイタルデザインのジュジャーロ氏。
スタイリング作業は、デビューから5年ほど前の1970年代中盤から行われたと言われています。

そして、V字型のバックボーンフレームなど、シャシー全体の開発・生産はロータスによって行われました。ロータスはサスペンション設計にも関与したと言われています。

エンジンはPRV製の2.8L V6で、135馬力を発揮します。
このエンジンはルノー30用がベースとなっており、これをボアアップし排気量を拡大させたものが搭載されています。組み合わされるミッションも同じくルノー30用がベースで、5M/Tと3A/Tがありました。
このクルマ、ミッドシップに見えますが、RRなのです!

一番の特徴に見えるステンレス・ボディーですが、ERMと呼ばれる強化プラスティック製で外皮のみがステンレスなのです。ERMの塗装ができなかったことから、外皮にステンレスが採用したと言われています。

ますます、どこの国の車なんだか分からなくなってきます…

パフォーマンス的には0-100km/h加速が8.5秒で、最高速が210km/h。
この当時としても、スポーツカーやスーパーカーの数値としては決して速い部類ではなかったと思います。

とは言え、Back to the Futureで加速するDMC-12はスーパーカーに見えます。
メーターの上がるシーンを冷静に見ると、たしかに速くなかった気もしますが… (^^;;

もし、このクルマがガルウイングドアを採用してなかったとしたら、Back to the Futureにも採用されなかったかもしれません…
そうだったとすると、残念ながら無名な不人気車となってしまっていたでしょう…

1982年2月には、デロリアン氏のドラッグ・スキャンダルや資金繰りからデロリアン社は倒産してしまうのです…
DMC-12も、2万5千ドルという当時としては高価な価格設定から人気が出ず、総生産台数8500台ほどで生産が打ち切られてしまいます…

でも、映画の力か、ガルウイングを空けて現れるこの内装には夢を感じます☆

Posted at 2012/05/13 03:12:45 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2012年05月06日 イイね!

Cadillac Eldorado

ゴールデンウィーク真ん中の平日、出張が入り、その帰りにトヨタ博物館を見てきました^^

ここはクラシックカーが中心で、1886年に登場した世界初のガソリン自動車とされるベンツのパテントモトールヴァーゲン(レプリカでしたが…)から1970年代くらいまでを中心に歴史を辿りながら、世界の名車が展示されています。

そんな数ある展示車の中で、帆世を最も惹きつけたのは、キャデラックエルドラードです。

フリートウッド、プロアム、デビル、などなど…
特別な響きを醸し出すモデル名の中でも、「エルドラード」にはひときわ特別なものを感じます!


エルドラードとは、黄金卿の意。
大航海時代、アンデス奥地に存在すると信じられていた幻の土地らしいです^^

1952年~2002年まで、ちょうど50年の歴史を持つエルドラードの中でも、そんなネーミングが最も似合うのが写真の1959年型だと思います。
コンバーチブルは正確には Eldorado Biarritz Convertible と呼ばれるようです。



豊かであること、贅沢であること、強くあることを目指していた古き良き時代のアメリカ車!
そんな時代の流れに合わせて、テールフィンもどんどん成長していき、この型のエルドラードで世界最大に到りました!

50年以上前の車でありながら、パワステ、パワーブレーキ、電動オープンはもちろんのこと、パワーシートやトランクのイージークロージャーを備え、三角窓の開閉すら電動だったのです!
まさしくPower Everythingで、電動こそ豊かさの1つの象徴であったと感じます^^

機関系も、もちろんオートマで、足回りはエアサスだったようです!
下の写真を見るとエアが抜けたのか、支え棒が入ってます… (^^; ご愛嬌^^

エンジンは6.4L V8(390cu-inch)で、345馬力を誇りました。
これはグロス値だと思うので、現代のネット値に置き換えると300馬力もないかもしれませんが、最高速は130マイル(209キロ)に達したようです!

当時のお値段は$7,401ですが、これは当時の一般的な高級車の1.5倍に迫るかなりの額だったようです。
今のようなコスト管理ではなかったようで、生産もイタリアでハンドメイドされていたようです!
ピニンファリーナからボディを空輸していたというアランテを思い出します…


しかし、車が現代程に市民権を得ていなかった時代、世界最大のテールフィンを備えた豊かさの象徴のようなエルドラードは風当たりも強かったようです…

わずか2年という短命で、1961年にはテールフィンもシュリンクした五代目へと変わってしまいます。
1959年型の生産台数はコンバーチブルが1320台、クーペが975台とかなりの希少車になってしまいました…


そんな歴史背景はともかく、今見てもとても魅力的な車に写ります!
上がりの車にもっともふさわしいのは、ロールスロイス・コーニッシュだと思ってますが、それに通じるものを感じます^^



エルドラードの最終モデルが生産を終えて10年が経ちますが、ぜひとも復活させてもらいたいモデルです!
どこぞのメーカーのように、安易に過去のビッグネームを使うことがないことを願いますが…
Posted at 2012/05/06 23:42:34 | コメント(1) | トラックバック(0) | Cadillac | クルマ

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