途中で放置していたディーゼルネタの続きです!
さて、ディーゼルはガソリンと比べてホントに安いんでしょうか?
最近距離乗るもんで、次の車は維持費を考えないと!と思っており、そん時調べたネタからです。
一言に安いと言っても、定義はいろいろですが、基本はランニングコストで考えたいと思います。別の言い方をすると、日頃のキャシュフローです。
そして、生涯かかるコストという意味では、新車価格とリセールからの計算ですかね☆
そもそも機械として、ガソリン⇒ディーゼル⇒ガソリンハイブリット⇒ディーゼルハイブリットの順に高くなるので、新車価格に差が出るのは当然です。問題はリセールもこの順になるかです。
ランニングコストは大きく燃費、メンテ、保険、税金ですかね。
燃費に関しては、高速、郊外、都内・街中で考えてみたいと思います。街中中心の年間3,000キロ程度のパターンと高速中心の年間30,000キロ程度のパターンです。
まずは、ガソリンもディーゼルも省燃費指向のPOLO BLUEMOTIONを見てみます。
このクルマは、アメリカには導入されないので、欧州複合と日本の10・15で見てみます。
ガソリン車: EU:22.53km/L、JP:21.5km/L
ディーゼル車: EU:34.01km/L、JP:未導入
データだけ見ると、1.5倍ディーゼルのほうが燃費いいです!
ここにハイオクと軽油の価格差約25%を加えると、1.875倍お得です!
ディーゼルに決まり!と思う前に、パフォーマンスの差を見てみましょう。
ガソリン車: 0-60mph加速:9.4秒、最高速:190km/h
ディーゼル車: 0-60mph加速:13.5秒、最高速:174km/h
数値だけみると、ガソリン車はなんとか許容できるレベルかもしれませんが、ディーゼル車はミラ君のようなNAの軽を除いて、ほとんどの車に置いてかれます。つまりは、ディーゼルのほうが踏むことになりますから、実際的には1.5~1.6倍くらいの差と思っておいたほうがよいかもしれません。また、これらの数値を見る限り、DSGとその制御プログラムが優秀で、それらで出した数値というのが読み取れるので、ガソリンもパワフルとは感じないでしょう…
1.5~1.6倍とした時、年間3000~4000キロ程度では維持費にほとんど差はでなく、年間30,000キロとした時にディーゼルのほうが10万安いかってレベルです。
POLOの場合、ディーゼルは並行オンリーって点でコストメリットが出にくいです。
英国でのリストプライスは、ガソリンもディーゼルも似たようなもんで、共に15,000ポンド前後。円高なんで、車両は正規より安く、200万いかないです。ただ数が入っていないので、TDIに250万で乗り出すのは難しいと思われます。保険料は大して変わらないと思いますが、ディーラーで用意されるメンテナンスパックが並行にはつかないので、メンテ代は不安要素です。
と考えると、POLOに関しては、年間30,000キロとしてもディーラーでガソリン車買うほうが無難そうです。
両方正規で入っていないのは、少々アンフェアーなので、次はE-Classで考えます。
と思ったものの、E-ClassはガソリンがBlueEfficiencyに変わり、ディーゼルはMLやGLに積まれた新エンジンの搭載待ち( のはず! )。欧州も日本もアメリカも350同士だと燃費データは対して変わらずで、0-100キロ加速性能はガソリン6秒前半、ディーゼル7秒半ばで1.5秒の差! ランニングコストは燃料代の分、ディーゼルのほうが安い計算ですが、6、7秒台の1.5秒差は体感でそれなりに差を感じる領域なので、微妙ですね…
ディーゼルエンジンの動向を見てから、と思います。
次はCX-5です。
さすがはSkyActiv! ディーゼルしか見てなかったですが、ガソリンも優秀です!
データを見る限り、1.4のパサートといい勝負の燃費!
ガソリン車が、10・15で17km/L~17.6km/Lで、欧州複合が20km/L弱。
ディーゼルが、10・15で19km/L~20km/Lで、欧州複合が22km/L弱。
共に0-100キロ加速が9秒弱くらいで、最高速が200キロくらい。気持ちディーゼルが速いくらい。
燃料代は年間3,000キロとかだと1万5千円くらいの差で、年間30,000キロで12、3万ってところ。自税がガソリンのほうが年5500円安く、保険料もディーゼルのほうが数出てること考えると、若干ガソリンのほうが安くなっていくか、と。
総合すると、年間ディーゼルのほうが10万程度安い計算ですが、新車の車両価格がディーゼルのほうが40万ほど高い。2、3年乗って、下取り時にこの差が半分くらいになるとすると、トントンってところ。
街中中心ならガソリン、高速中心ならディーゼルかなって思います。
両方試乗しましたが、ガソリンのほうが静かで、i-stopの反応も良く動きが自然な感じがします。反面、ディーゼルのほうがパワトレとの一体感が高く、トルクの厚み分だけ、データの差以上に速く感じます! ガソリンはどこかエンジンが遠くにある感じがあり、なんかコンパクトなクルマに乗ってる印象が強いです。130キロ巡航をディーゼルは2000回転程でこなせるそうで、この速度域だと、ガソリンはそれなりに負荷かかると思うので、落ち率が大きいと思われます。日本車は100キロ前後から燃費落ちだすクルマが多いので、ガソリンはその辺りは辛いかな、と。
次はトゥアレグです。
このクルマはガソリン、ディーゼル、ハイブリッドをラインアップするので、その比較です。この3台で迷う方も少ないと思いますが…
ガソリン: EU:未導入?、US:9.78km/L / 6.8km/L、JP:9.5km/L、0-60:7.4秒、MAX: 220km/h
ディーゼル: EU:16.58km/L、US:11.90km/L / 8.08km/L、JP:未導入、0-60:7.4秒、MAX: 220km/h
ハイブリッド: EU:14.45km/L、US:10.20km/L / 8.50km/L、JP:13.8km/L、0-60:6.3秒、MAX: 240km/h
上と同じロジックで維持費を考えると、年間3,000キロだとガソリンとハイブリッドがいい勝負で、ディーゼルがそこから\30,000ほど安い。年間30,000キロとすると、ハイブリッドがガソリンからマイナス\40,000程で、ディーゼルがマイナス\140,000弱くらい。
ハイブリッドは車両代が高いので、車両保険が違ってきます…
高速中心ならディーゼル、渋滞中心ならハイブリッドが伸びてくる。車格が上がっても、同じセオリーです。トゥアレグに関しては、並行車になってしまいますが、車両価格を考えたとしても、ディーゼルが一番お得に思えます。車両が高い分、円高効果が大きいのと、同じパワトレのAudi Q7 TDIが一定数入っていることを考えると、ガス検もなんとかなりそうなんで、ディーラーでガソリン車買うのと同じくらいか、安く買えるかもしれません^^
ハイブリッドというのは、評価が難しいシステムです。
多くのシステムで一番燃費がいいのは渋滞の中!
フツーのレシプロ車の真逆を行きます!
エンジンそのものがどうこうではなく、言ってしまえば、エンジンを止めれる機会の多いコンディションで燃費を稼げるという代物。逆にエンジン + モーターアシストという状況では、少し負荷が軽くなるだけ。現実、1、2割軽くなれば良いというレベルではないかと思います。
それに複雑な機械を積む分、車両価格が高いですからね。欧州メーカーの多くがプレミアム・グレードとして位置づけるのも頷けます。
例えば、アクアなんかも冷静に考えると、ネーミングと売り戦略が上手いだけで、要するにヴィッツハイブリッド。アクアの最低グレードとヴィッツの上級グレードが同価格帯なので、複雑な機械分、正直に高くなるのです。
こうして見てくると同一車種の場合、年間30,000キロとかある程度距離を乗って、年間10数万の差ってところなので、劇的にコストメリットがあるかと言われると微妙です。
実際のところ、スタンドで給油する時の心理的な満足感が一番大きいのかもしれません…
逆に、いろいろ調べていて、ガソリンエンジンの燃費技術の進化に結構驚きました。
ただ、同時にディーゼルの魅力はコストだけではなく、ランニングコストはOne of 魅力と考えるべきでしょう!
乗り味であったり、ゆったりとしたリズム感であったり、ガソリンより乗っていて楽でゆったりとした気分になれたりと、車そのものに大いに魅力はあります! 特に高速を長距離走るケースなんかでは、魅力を感じると思います☆
そうした意味で、ほしいクルマがディーゼルであった! といったシチュエーションではきっと「買い」なのでしょう☆