事故の場所
国道17号の55個のカーブの44番目を過ぎたすぐのスノーシェード内
緯度経度で
N 36.75084268524572
E 138.8353443145752
ぐーぐるアースで見たら間違いなくここのスノーシェード。
三国峠を東京方面に向かって上り(現実の車道は下り坂)入ってすぐ。
天気は快晴、サングラスが必要なまぶしさ。
路面は天日の当たる場所で濡れている状態で、
雪の吹き溜まりになるコーナーに泥状と化した雪が少し残っている感じ。
事故当時の気温的には2~3℃だと思う。
三国トンネルの群馬寄りの中にいた最終確認時刻が15:20
警察に110通報が入ったのが15:26
(警察での110受報記録による、後続車両だった助手席女性からの通報)
※事故当事者の私は事故って第一にしたのは、
横転して閉じ込められた車内で、保険代理店への電話ww 15:28
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峠の下りを、FFの真紅ちゃんではブンブンは言わせないので
直線で50~55km、コーナー直前では40km前後に減速してドライブしてました。
1個手前のスノーシェード(問題のシェードと三国トンネルの間)で
一度、後輪が流れたのは気の迷いだと思っていたのだけど
今思えば、予兆というヤツだったんだなーと。
件のシェード入口は路面ウェット。
シェード内左側に除雪で出来た雪壁が続き、
入口より中ほど10mはウェット&泥雪状態で、
その先 下り直線が風雪の溜りらしく、しばらくシャーベット路面だった。
事故はそこで起きた。
カーブの進入と出るのは問題なかった。
シェード入って数秒したかしないかで、車両が右に流れた。
視界的には進行方向が対向車線に向って行ったように記憶する。
対向車線には間が悪く大型車が離合する直前で存在した。
人間は咄嗟に反対にハンドルをきるモノで、
視界が接近した対向車を右目で、真横に流れていくのを確認して
対向回避!と認識した次の瞬間には、
自車が路面スリップで左右に振られた後、
ななめ左方向に横スライドで左壁に吸い寄せられたイメージ。
助手席側の窓とフロントガラスの左側に雪壁が接近し
フワン。と左の車輪が持ってかれたなーと思ったら視界が横になった。
それはスローモーション的にみえて、でもリアルに遊園地の乗り物のように。
横転した瞬間、
助手席の貴重品やグローボックスの小物がバラバラと自分にぶつかって
運転席の窓に散乱した。
「あー転がった」
意外なことに泣きわめくもなく、恐怖もなく、シートベルトを外して、
今は地べたと化した窓におしりをおろして、
「運転席側の窓もフロントガラスも割れなくて良かった、ガラス片で怪我しなくて助かった」
などと思い
計器がいまだ「D」の文字が浮いていたり、ナビ画面がついているので
「エンジンいきてら、ガソリン漏れてたら怖いから切ろう」って
普通にキーをまわしてエンジンを止めた。
次にしたのが、ダッシュボードの携帯固定具についていたはずの携帯探し。
黒い携帯は、運転席の足元に転がっていた。
保険代理店してる友達に電話した(15:28頃)。
「うーんと、三国峠で事故った。車転がって閉じ込められた、どうしよう?」
確かそういう事を話したと思う、きっと興奮はしてただろうな。
このときどんな会話をしたかあまり覚えていなくて
ただ、フロントガラスの先に
事故車をやり過ごしてくれた白い車のドアが開いて、
運転手がジャンバー羽織ってこちらに駆け寄るのが見えた。
次にした自分がした動作が、
助手席側の天井となっているドアを持ち上げる事だった。
真紅ちゃんは車幅が小さいので、持ちあがりはするし、
顔を車両から出して周囲を見回すことはできた。
でも、上に向ってはドアの固定が出来ないので車から出ようして
手を、持ち上げているドアから外すと、バタンと閉じるので
一人だと苦労しそうなことが判明。
そこに2度目にドアを開けたら、先ほどの男性が、
「大丈夫?怪我はナイ?動ける?」
「とにかく出て、二次災害は怖いから、私がドア持ち上げてあげるから」
と言って、ドアを押さえようとしてくれたので
「私一人だけなんで、怪我もないみたいだし、今は動けます。
ドアお願いします、貴重品とコート取ってでるのでちょっと待ってください」
とお願いして、
ETCからETCカード抜いて、ジーパンのケツポケットに納め、
携帯2台とネット用のスマホをバッグに突っ込んで、
外にいる男性に渡し、コートを車体のボディに置いて
天井になったフレームに両手を掛けて飛びあがって、
その後、足を掛けたドアフレームから飛び降りた。
視界に運転手のツレアイらしい女性が見えて、電話で誰かと話していた。
バッグとコートを身に着けて、車を振り返ると
対向車線(峠の上り)を
真紅ちゃんのボディが車線に対して斜めに転がっていて、
中央車線を30~50cmはみ出ていて大型は通り抜けるのに、神経を使う状態だった。
助けてくれた男性が言った。
「峠の登りは右カーブを曲がった後のしばらくの直線上りなので、
この状況をみたら安全を図るから大丈夫だけど、峠の下りは
カーブ曲がってすぐで見えないし、路面が滑りやすいから、とにかく止めて」と。
同意して、スノーシェード手前の見晴らしのいい場所で
両手を振って車を止めては理由を話して徐行してもらった。
(警察が来るまでの40分位)
途中何台かの車が止まって、110番した?と言って来たり
車の中の様子を見たり、発煙筒焚いた方が良いよと言ったり
したけれど、あいにくの夕方。
東京方面に向かうスキー帰りや大型車が当然にひっきりなしで来るので
ラゲッジがひっくり返って、
全体的に食品や着替え類でグチャグチャになった真紅ちゃんの
非常装備を取りに戻る時間は、一切なかった。
携帯の発信歴を振り返ると、15:42 110番通報している。
多重通報になっているらしく、先に他の人から電話が入っているらしい。
どうもさきほど見かけた女性が110通報をしている様子、
車両の近くに戻り、女性の携帯を借りて、
「今、自分の携帯からも110と話をしている」と事情を説明した。
事故の当事者ですかってことと、どこで事故ったのか聞かれたので
カーブポスト探しに行ったら「44/55」とあり
その近くに国道事務所の監視カメラが立っていて
シューイーン、シュイーンと音を立てながらカメラが左右に動いていた。
きっとあのカメラで高崎あたりの国道事務所とかの人間が
アタシが道路の真ん中で車止めまくってるの見てるんだろうなーとか
思ってたら、
トラックの運転手さんらしい作業服のオジサマが駆け寄ってきて
「ガソリン臭いから消防呼びなさい」っていう。
ので再び15:45 110番通報して
「周囲にいる人にガソリン臭いって言われました、
漏れてるかもしれないので消防呼んだ方が良いっていわれました、
どうしたらいいですか?」と言ったら
「ぢゃあ、消防呼びなさい、119番わかるね?」だって。
ヲイヲイ、縦割り行政!!!!!! 苦笑
最初に助けてくれたオジサンたちに
「私は怪我もしてないし、警察も通報したから、大丈夫です
気をつけてこの場を離れてください」って言って、
また二次災害防ぐべく、カーブの手前で手を振りに戻ったので
何人か車を止めて救援の手を差し伸べてくれた人たちは、いつの間にか消えていた。
16:00少し前の日が陰りはじめて、寒さが染みてきた頃
0278-22-0110 begin_of_the_skype_highlighting 0278-22-0110 end_of_the_skype_highlightingという番号から着信があった。
「いまパトカーがサイレンつけて2台でそっち向かっているからね」という。
16:10前 パトカーが到着した
てっきり月夜野辺りの派出所からローカルな駐在さんが来るものだと思ったら
沼田警察署からの車両派遣だった。
どうりで時間がかかる訳だ。
パト1台がカーブ手前でパトランプまわして、交通整理をはじめてくれたので
やっとひと段落ついた。
事故発生から1時間位、ずっと外にいてだんだん寒さが身に染みて
手がかじかみ、歯の根が合わず、ロレツがまわらずしゃべれなくなってた。
横転してはみ出した車をみて、
とりあえず人力ではみ出てる分を動かそうって言って
お巡りさん4人かかりで車をスライドさせた。
車両は簡単に動いて、シャーベットだから滑るなーって言っていた。
←滑らせた直後の真紅ちゃん。
免許と車検証だしてといわれたけれど
車検証は車の中で転がってるし、
免許は財布の中で、三国の郵便局で電話料金の支払したときに
助手席に置き去りにして車を発進させたので、
こけた拍子にどこかに紛れてしまい、どちらも手に入らなかった。
「とにかくレッカー車呼んで、車を片付けないとどうにもならんね」って事で
警察が地元レッカー屋の手配をやたらしたがる(そのほうが俄然処理が早いので)
保険代理店になんども電話とメールする。
「以前に福島でレッカー手配したお客さんが5時間待ったっていうから
すぐには無理だとおもうけど5時間はかからないから」とか
「保険会社の事故受とか色々電話して手配してるけど、
相手の保険屋からの回答待ちだったりで時間かかってる。
レッカー手配だって、
日本興亜損保の指定会社じゃないとできない物はできないんだから」と
事務屋とか営業的な先延ばしの返事。
あのなー 事件は現場で起きてるんだ!!!!!!
こちらは
「レッカー!レッカー!」
「早く呼んでくれないと、レッカー!まだ?」
「何時間もここに拘束されると他の事案に対応できないで困るんサ」と
入れ替わり立ち代わり、
警察官に5分おきくらいの勢いで烈火の如くの催促を受けながら
「もう自腹切ってもいいから、
とにかく猿ヶ京自動車のレッカー手配してちょーだい!!」と
アタシに泣きが入ったのが16時の終わりころ。
猿ヶ京自動車に連絡がついたのが17:15頃
「15~20分で到着予定」とハッキリ回答がもらえて、
警察官からの催促攻撃を免れてホッとしたら力が抜けた。
レッカー車と車両積載車の2台が到着したのが17:50位で
サルベージ始めたのが17:55位。
←煌々と明るいのが作業車
横倒しの車が普通に戻ったので後部ハッチを開いて車検証をみつけ、
財布を探したら、
財布のカード入れ部分から、いろんなものが飛び出して肝心の免許証は
5分探しても見つからない。
「あのさ、とりあえず車移動させて、明るいところ(自動車屋)で探しなよ」
と、警察官に促され、
真紅ちゃんは積載車の荷台にアタシは積載車の助手席に収まった。
十数分で猿ヶ京側の除雪ステーションのさきにある「猿ヶ京自動車」に到着。
すると、黄色いボディのレッカー車が居た。
代理店さんから18:25の電話で
「猿ヶ京自動車の分の支払いは、立替払いにしておけば、
領収書を以って保険会社があとで清算できるように話はつけてある。
猿ヶ京自動車から先は、損保会社指定のレッカー屋が移送する」と言われていて
どうやら黄色いレッカー車が指定業者で、
事故発生の15:30の代理店へ向けてのアタシからの電話連絡で動いていた
レッカー屋さんが現着したのが18:15~18:20位のことらしい。
聞けば渋川市のシントウという場所から一般道で来たと言うので
16:30には出動していると思われる、まぁボチボチな成績かと…。
でも、ただの故障車で路肩とめてりゃいいって状況じゃなく
天下の国道17号を2時間も車両が転がったまま
片側を塞いでいたわけで、指定業者にこだわった所為で
車両移送の処理が全然進まないので警察にネチネチやられて
メッチャ半べそかきそうなくらいのストレスに1時間強いじられて
結局 猿ヶ京自動車(警察指定の地元業者)をよんだんだから
そんで、事後処理で保険が全額見てくれる形で清算するって話しになったんだから
なんで最初からそうならないんだろーとモヤモヤを抱える。
冷えすぎて自動車屋について一番にトイレに掛けこみ、外に出たら
レッカーしてきた猿ヶ京自動車の社長さんが
「ウチはおタクの保険屋は関係ない。
今ここで清算しなきゃ、引き揚げた車は渡さない」
とケンカ口調で、渋川からきた同業者に叫んでいた。
渋川の業者は、見るからにアタクシより年下の男の子ふたり。
目の前の問答の光景が
さきほど代理店から貰っていた電話の内容と合致したので
渋川の業者さんに
「私がここまでのレッカー代清算しとけって言われてるので心配しないで下さい。
今、事務所あがって清算してきます」と言って事務所に入って
社長に計算してもらったら、数十秒で「39270円!」とのこと。
明細書も無しだが、とりあえず領収書があれば保険適用なので
何も考えず払う事にし…
「カード決済でお願いします」って言ったら
「ウチは現金のみ、なければATMでおろしてきて」と言う。
時刻は18:40近くで、一番最寄は猿ヶ京の外れの郵便局のATMで
それだって500m以上距離あるし、もう営業時間外できっと締まっている。
私が困ってたら
「近所にローソンとセブンイレブンがあるから」と
ぶっきらぼうに事務机に向ったまま話をする社長。
ダム湖の赤谷湖を回った先のローソンと
布施宿交差点あたりのセブンイレブンを「近所」と言っている。
ローソンまで片道2.2km、徒歩では、近所じゃあ、とてもナイ。
アタマ来るなぁ!!!!!!と、
金ヨコセ、後は知らんみたいな態度に、非常に腹が立ったので
有り金を全部かき集めたら4万ちょい有ったので現金清算して外に出た。
パトカーが到着していて「免許~」と言う。
先ほどまでの苛立ち(寒い中交通誘導していて腹も立ったろう)がないので
田舎の比較的フレンドリーな警察官になっていた。
警察官ととっ散らかった車内を一緒に探しても、
あんなちっぽけなカードは見つからず、ただ車内の惨状にゲンナリした。
牛乳はこぼれてるし、豆腐のパウチ破けて、水漏れしてるし
生卵は割れて黄色くネバネバしながら着替えの入ったカゴから滴ってるし。
「免許見当たらないですねー」って警察官に声をかけ
更新付きのお知らせのハガキを持っていたので、
そこに記載の免許番号から調書作成をお願いして話しをはじめたら
もう一人の警察官が「あった!」と言って
運転席のシートベルトの付け根に刺さっていた免許証を取りだした。
免許見せたら、一瞬で警察の処理は終わった。
「発生18:20頃の単独事故で事故証明でるから、
お宅の名前だけ言ってくれたらそれで名寄せですぐ出るよ」
そういってパトカーに乗り込んでふたりは消えてった。
見せたのは車検証と免許書と実車。
きかれたのは板橋の住所と携帯電話の番号だけ
他になんで車が転んだ?とか、時速何キロで走ってた?とか
そういうリサーチ一切なしの、あっさりした無罪放免だった。
警察官が去ると、待っていた渋川のレッカー屋さんに車の引渡しとなった。
「車両を作業する間、寒いので事務所で待っていてください」
一人がそういって先に事務所への階段をかけて行き
「すいませーん、作業中、寒いのでお客さんを待たせてください」と一声かけてくれた。
氷点下3度以下ではあったので、気が進まないながらも
事務所に入ったら、事務のおばさんが緑茶を勧めてくれた。
寒かったので、それに手を出した。
19:00ほど近く
バスもなきゃタクシーも電車もない僻地をどう抜けるか
とにかくJRの何処かにたどり着かねばとだけ考えていた。
作業は5分かからない位で済み、
真紅ちゃんがレッカー車に前輪だけ乗っかった。
←猿ヶ京自動車の中より撮影(ドナドナ真紅ちゃん)。
ほどなく業者さんが作業報告に来たので
「申し訳ない、ルート上のJRの駅の何処かまで同乗させてはくれないか?」
とお願いしたら、
「地元じゃないんで地理感ないんですけど、お困りでしょうからイイですよ」
と、好意的に言ってくれ、アイノリさせてもらい。
道中で
「上毛高原で帰った方が早いんじゃないんですか?新幹線の時刻調べますよ」
と言って、IPhoneで時刻までしらべて上毛高原駅に立ち寄ってくれた。
おかげで19:44の上野行きに余裕を持って乗車できた。
ハンドルを握ってん十年。
自分で初めて交通事故成るモノをおこしてみた、結果いい経験をした。
>車は転倒したのに、怪我は一切しなかった。
車をサルベージで起こしたらボディ右側が全体的にベコベコではあるものの
比較的きれいで当たり所は悪くなかったらしい。
「通常の転倒事故なら、もっとボディが歪んでるのにキレイなモンっす」と
渋川のオニイチャンズが言っていた。
>二重災害で他人を巻き込んだりして良心の呵責にさいなまれることもない。
>保険会社はCMのように迅速対応にはならない事も知った。
>猿ヶ京自動車は、実は峠の事故で
ウマーな24時間レッカー対応をして稼いでいることも知った。
腹が立つので、もう二度と世話にはならんぞと誓った。
そんな感じで1月29日が暮れた。
明日から保険屋さんとお話しだ~
代車が無いと苗場暮らしは心もとない。
プリンススタッフパスポートがあるので、
苗場プリンス行のライナーバスは500円引きで搭乗できるので
3000円位で帰ろうと思えば帰れるし、週末土曜からのバイトの為には
それできっと帰んなきゃダメなんだが
はたして、真紅ちゃんの修理は一体いつ着工されていつ終わるのだろう。
スタッドレスタイヤ、2シーズンで廃棄にして
買い換えておけば事故らなかったかなーと、ちょっと悔やんでいる
(溝もゴムの状態もまったく問題ないのだけど、何で事故ったかな)