• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2016年09月28日

トヨタの品質確保のマネジメントと三菱自動車の醜悪さの比較

 以前、「トヨタ自動車は、部品の納品受け入れの際にほとんど検品をしない」という話を紹介したことがある。設計から調達までのマネジメントで、品質を確保してしまうので、納品された部品をそのままノーチェックで使っても問題が生じないんだそう。

 トヨタの品質管理のすごさは、開発段階に集約されている。トヨタは、机上理論だけでモノを考えないのよね。最新のデータと理論に基づいて設計した部品を、複数の試作品を用意して様々なシチュエーションを想定して徹底的にテストする。

 「量産開始の何か月も前に、いくつも試作部品を要求するのはトヨタぐらい。三菱なんか、試作部品の要求なんてされたことないよ」ととあるパーツサプライヤーのエンジニアが言っていた。

 どれだけ机上で完璧に設計しても、実地では、計算通りには事は運ばない。何がしか不具合や想定外が生じて手直しが求められる。トヨタは、テスト段階で、それらを徹底的につぶしてしまう。また、設計思想も、公差が広く設定されているらしい(といってもミクロンの世界だろうけど)。多少、設計からずれてしまったゆがみや寸足らずがある部品を組み込んでも、ちゃんと動くように性能保証の許容範囲が広く設定されているということか。

 大メーカーなのに、小回りが利いて、市場ニーズに合わせた商品(他メーカーのヒット商品にかぶせてくるパクリ車)を、短期間に投入できるのも、もともとの設計がちゃんとしているから。

 生産段階では、部品の精度とか組み付け精度に神経質にならなくても狙った品質が確保できるので、生産効率も上がる。結果的にコストを抑えられるというマネジメントなのだろう。そのくせ、レクサスは最後の品質チェックを人の目と耳で徹底するという手間暇もいとわない。もう、発想のスケールが違う。品質確保のマネジメントは他のどのメーカーも太刀打ちできない。世界一です。

 同じ日の丸メーカーなのに、三菱自動車はあまりにひどい。

 今年4月に軽自動車の燃費偽装を発表、その後、普通自動車も含むすべての車両について、20年近くも、正しくテストせずに燃費偽装をしていたことが発覚し、謝罪し、ユーザーに補償を行い、現行モデルについては計測を正しくやり直して正しいデータを公表した。

 よし。これで、一応おしまい。

 と思ったら。

 9月15日に信じられないニュースが飛び込んできた。「やり直し計測もちゃんとやっていなかった」というのだ。

 問題を指摘された正しくない方法で再計測をしたり、
 良い数値が出るまで何度もテストを繰り返したり、
 テスト車両が用意できなかったので、従業員の個人所有の車両を使ったり、
 あげく、テストそのものをやらないまま、適当な数値をでっち上げたりとか。

 これ、ひどすぎるでしょ。最初の偽装発覚よりもっと大きなニュースで取り上げられるべきだと思うんだけど、ほとんど報道がないのが不思議すぎる。ちょっと前に「がんばれ三菱」って言葉を、ブログに書いたことがあるが、取り消します。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2016/09/28 21:17:52

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

せんべいのサンドとは…
アーモンドカステラさん

【R-2復活への道】板金終了!かな?
キャニオンゴールドさん

トヨマツミーティング2.0
ryu_nd5rcさん

夏休みの三浦半島
大十朗さん

シティーハンター・ミニクーパーをつ ...
avot-kunさん

WCR
ふじっこパパさん

この記事へのコメント

2016年9月28日 21:34
ほ~、トヨタってそんなことやってるんだ。ある意味さすがですね。
超合理的!

三菱は論外ね。
コメントへの返答
2016年9月28日 21:44
トヨタ車の走りは好みじゃないのですけれど、テストの徹底ぶりは、ホントにすごいらしいです。

トヨタ車以外の他メーカーの試作の適当さは、じつは三菱と大差ないと、そのエンジニアが言っておりました。
2016年9月28日 22:25
トヨタの製品の精度は、車をいじる人ならよくわかるはずです。
みんからではそういう人は少ないみたいですが・・・。

例えば、純正アルミホイール、特にクラウンのもののどんなタイヤを組んでも非常に良いバランスになります。また、灰エースなどでインチアップすると、決まって運転席側リアがはみ出します。
が、その量が個体差が一切無いのです。
トヨタの場合、ホイール変えたりして、1台でもはみ出しなどがあると、ほぼ全部がまったく同じ数値ではみ出します!

それが何を意味しているか、言わなくても判ると思います。
極めて高精度な組み立て技術があるのです。

これが、他メーカーだと、本当に個体差のばらつきが大きいです。

輸入車・・・ドイツ勢だろうが、なんだろうが、1台1台ばらつきが桁違いにでかいです。

輸入車の場合、ロットによって部品形状が違うなんてざらです。

BMWがまだマシなくらいでしょう。

VW系、メルセデスに至っては・・・

ただ、意外とアメリカ系がなかなか良いのです。
供給面も含めて。

ヨーロッパ系は本当に工業やる気あんの?って感じです。

現行車種でも平気で部品製造終了しました~てへ?なんて普通ですからね~。

コメントへの返答
2016年9月28日 23:31
「生産現場で質の高い作業をしたとしても、設計仕様が決まった後では、得られる品質レベルに限界がある」

「その前工程での「源流管理」サイマルテニアス・エンジニアリング(SE)が形成されてきた」

出典
中小企業診断士
板賀伸行さん「トヨタ最強のモノづくり」

誰がどこで作っても、同じものができる設計ということなのだと思います。「作りにくさの排除」という設計思想。これによって生産拠点をどこにおいても同じものが作れるというグローバル展開ができる。

そして、トヨタ自動車は壊れないってのも、こうしたマネジメントによるものだと思います。

よくご存じのことと思いますが、VWは製造拠点によって、部品調達が異なり、部品の品質は調達先任せになっているとのことで、かなりひどい部品を使っている拠点もあるらしいです。(中国製のものが入って来たら、もう手を出したらダメです)

BMWは生産拠点によるんでしょうね。自社工場ではなく製造委託に出している車種も多いですから、日本に納品されているクルマが、どこで作られているのかには注意したほうが良いのかもしれません。

マグナ・シュタイヤー(オーストリア)はどうでしょうか。気になります。

アメ車は詳しくないのですが、悪くないというのは、納得できる気がします。生産拠点はグローバル展開していないんじゃないでしょうか。調達も国内ということで、安定しているのかな。
2016年9月29日 0:30
再コメント失礼します、
欧州車は純正?ブレーキパッドですら、キャリパーと現着パッド形状確認からですからね~。
純正で何パターンもある(笑)
ブレーキランプなどの灯火類も全く適合表が当てにならない・・・・

本当に日本メーカー、特にトヨタは本当に凄いですよ。
コメントへの返答
2016年9月29日 12:14
パーツ形状が統一されていないって、信じられない話です。品質が違って当たり前ってことなんですよね。
2016年9月29日 8:01
コレ読んだら、トヨタ以外買わないことにしようかと思ってしまいました。その精度でもっと楽しいクルマ作ってくれよ~。
コメントへの返答
2016年9月29日 12:17
その通りなんです。楽しいかどうかは別の話なんすよね。トヨタ車はどの車も同じ乗り味とフィーリング。それはホントにすごいことですが、好みじゃないとトヨタ全部受け入れなれないんですよね。
2016年9月29日 12:37
自動車免許を持たない商社マン。
商社の儲けのために三菱の技術を現代自動車に売って儲けた商社マン。
出張に行って自動車会社の社員に一気飲みを強制する商社マン。
そんな商社マンが社長になった会社です(^^)/
コメントへの返答
2016年9月29日 14:54
同じオサムさんでも、鈴木さんと益子さんとでは、大違いです。
2016年9月30日 21:30
スズキがやったことも「けしからん」ことには違いないのですが、(例えばソリオ) 燃費27.8km/Lのはずが、国交省が試験したら「28.5じゃねーか」っていうアレはツボで笑えましたね (^^)

スバルや三菱って、コアなファンが多いメーカーだと思います。三菱フリークの皆さんはとてもやるせなく&残念に思っているのでしょうね。

そういう方々を悲しませた罪はホント大きいと思います。
コメントへの返答
2016年9月30日 22:31
ホント、スズキは笑わせてくれるんですよね。「おい、もっと燃費がいいんかぃ」

三菱は、ユーザーだけでなく従業員や関連の中小企業を含めて、丸ごと不幸にしてしまいました。益子さんは、全く責任も取らず、信頼回復のための指揮もせず、ホントにバカにしていますよ。
2016年10月9日 22:30
はじめまして。

トヨタを上げて三菱その他を下げたいのは分かるのですが、部品メーカー社員としては「あー・・・」って感じです(^_^;)
どの客先も試作ぐらいは、ね。
コメントへの返答
2016年10月10日 23:38
燃料の制御系システム開発をしているエンジニアによれば、「三菱はこっちが心配になるぐらい何も求めてこない、もうそろそろ要るんじゃないですかって、逆に聞くぐらい。トヨタは何か月も前から何度も、いくつも要求される」とのこと。

この話を聞いたとき、アンチトヨタ派の僕は、大変悔しい思いをしましたが、壊れない、という点では、トヨタは世界一です。

別の駆動系のパーツサプライヤの方から、トヨタとホンダの製品の受け入れ時の違いについても話を伺ったことがあります。そのあたりの違いは、色眼鏡さんもよくご存じだと思いますので割愛しますが、この違いも、メーカーの品質管理への考え方がよく見えて、面白いと思いました。

色眼鏡さんは、プロの方のようですので、またいろいろ現場の話を教えてほしいです。所詮、私は、だたのオタクですので。

プロフィール

「騙されやすい件 http://cvw.jp/b/129992/48428172/
何シテル?   05/13 15:23
細々と・・・ クルマのブログはじめました。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

トゥインゴS ~売れないだろうな、このクルマ~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/10/03 10:29:24
ルノー・カングー~これは、船です~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/09/30 21:38:33
教育問題 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2012/07/12 10:58:14

愛車一覧

シトロエン ベルランゴ シトロエン ベルランゴ
二台目のフランス車。 初めてシトロエン。 二台目のフルゴネット。
ミニ MINI ミニ MINI
5台目のMINI。 3台目のR56クーパー。 2代目のクリスタル。
日産 ノート e-POWER 日産 ノート e-POWER
初めての日産。 初めてのハイブリッド車。 初めての電気自動車。
スズキ ジムニーシエラ スズキ ジムニーシエラ
 悪路走破性に特化した骨太で堅牢なクルマです。街を流すだけでも独特の世界観が楽しめます。 ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation