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2016年11月01日 イイね!

26年60万キロストーリー(三菱ギャラン・ヴィエントMT)

26年60万キロストーリー(三菱ギャラン・ヴィエントMT) とても貴重な出会いがありました。この方。
 http://www.mitsubishi-motors.co.jp/special/10year100kkm/story55.html


 とても素敵なクルマとの人生の話は、記事をお読みいただくこととして、オレ、この貴重なおクルマのステアリングを握らせていただいちゃいました。この車種のこのグレードは、おそらく現存する唯一のクルマ。フェラーリやポルシェはお金さえ出せば買えるけれど、こいつは壊したら、もう代わりはない。グランド内で動かしただけですが緊張しました。

 もう26年もの車齢で、60万キロという途方もない距離を走っているクルマなのに、そのフィーリングはとてつもなくよかった。

 まず、その驚きは扉を開けた瞬間からある。ドアの建付けがめっちゃガッチリしているのだ。金庫の扉を開けたようなガッチリ感。ドアのシールは26年前の品質なので、今時の高級車のバムとかいう演出された高級感はないが、骨太な金属がガチャリと噛み合う、堅牢で硬質な開閉感覚がある。経年の日本車にありがちな、ドアのガタつき落ち込みは一切ない。

 「ひょっとして鋳物ヒンジか?」と思って見てみたら、プレス形成のヒンジ。ただし、その肉厚が分厚い。よく見てみると、ドアを構成しているパネルの鉄板も分厚い。おそらく取り付けられているボディそのものも、今よりもうんと分厚い鉄板で構成されているのだろう。

 乗りこんで走り出せば、これまた、ボディのガッチリ感に驚く。現代のクルマは薄い鉄板のボディに超高張力鋼板を効果的に使って剛性を出している。いわば日本家屋の軸組み工法の発想だ。これに対しこのギャランは、使われている部材がすべてゴッツい感じ。建物でいえば鉄筋コンクリートだ。26年の経年により、内装の樹脂パネル等は相応にくたびれているが、このガッチリ感のとのミックスで、安藤忠雄建築のような凄みが出ている。

 聞けば、ボディのあちこちの錆との闘いとのことだが、走行フィールだけで見れば、その影響はみじんも感じられなかった。

 さらにエンジンの滑らかさにも驚く。ウルトラスムース。するするっと何の抵抗感もなく吹けあがっていく様は、風呂上がりの肌にニベア保湿クリームを塗る感じ。エンジンも一度オーバーホールして、ポート研磨までしているとのことで、そのスムースさに納得。

 と、オレの記憶がフラッシュバックした。

 そうだ、オレんちには、このギャランと同世代のランサーがあった。親のクルマだったので記憶から消えていたのだが、このギャランのエンジンのフィーリングが、記憶の中のランサーのフィーリングとコネクトして、当時の思い出が一気に脳内に流れ込んできて、思わず泣きそうになった。人の心を動かすクルマだ、こいつは。

 オーナーの口からはクルマへの想いが途切れることなくあふれ出てくる。その愛にふれる言葉がなくとも、このクルマの存在感は圧倒的である。「もう、次に乗るクルマが見つからない」というのが、オーナーの悩み。そりゃそうでしょうよ。家族からは「早く買い替えろ」と言われているとのこと。そりゃそうでしょうよ。

 ま、でも、無理だね。乗り換えなんかできっこないと思うし、このまま日本の自動車史の文化財の一つとしてずっと維持すべきものだと思います。こういう普通の生活の道具としてのクルマは乗りつぶされることが多いので、残っていることがとても貴重。高級車や名車よりも貴重。

 もう一度、フルレストアするしかないですよ。
Posted at 2016/11/01 10:58:08 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記

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