[自作] Vol4.熱間曲げ加工(PET樹脂+LED製 ドアミラースイッチ照明)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
2
LED光源からの光りを屈折・反射させたい端面に45°の面取り加工を入れた状態が右画像です。
画像に示すように、ドアミラースイッチAssy(本体の筐体)に対してPET樹脂は長さ方向に長めに寸法を取っています。これは、PET樹脂を下部で曲げ加工して本体の外形形状に追従させることによって、両面テープで貼り付けした際に、両者の密着性を高めることを狙っているものです。
PET樹脂の密着性が高まると、ドライバーの視線からは見えない下部(死角になる部分)に貼った両面テープの保持力をメインとさせて、PET樹脂の上部(光らせたい部分)での必要接着面積を、極力少なくできます。画像の赤色で囲った範囲が、両面テープで貼り付けする予定の領域です。
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いよいよ熱間曲げ加工の準備に入ります。
ガスバーナーは、火炎が上向きとなるようにするため、本体を寝かせます。手持ちの「電子ガスバーナー GB2001」 の場合、本体を固定するホルダー(台座)が付属しており、ホルダーを寝かせることで本体が転がらないように床置きできます。
台座が無い場合は、バイス(ミニ万力)などで固定すると良いでしょう。
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ここからは 「コツ」 というか 「ノウハウ」 の部分になります。
<樹脂(※)を熱間曲げ加工する際のポイント1>
(※目安板厚:t=5mm以下)
◎火力は”とろ火” 状態にします。画像参照。
決して強火にはしません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◎理由は、火力が強すぎると表面にブツブツ
の気泡クレーターができやすくなるだけで
なく、透明な樹脂本体も白濁してしまうため。
◎これは、樹脂の表面が急激に熱せられて
内部との温度差が生じてしまうためです。
したがって、バーナーが無くても、実はたばこ用のライターでも代用できます(板厚が極端に厚くなければ、それくらいの火炎でOK)。
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左画像で、赤色で囲った部分が 「折り曲げしたい部分」 になります。
<樹脂(※)を熱間曲げ加工する際のポイント2>
◎火炎で ”あぶる” 際、樹脂の表側と裏側の
区別に注意します。板厚で考えると、R状に
折り曲げ加工するときに(Rの内側ではなく)
「外側」 が熱膨張するハズです。
◎したがって、「熱膨張させたい側」 に火炎を
当てる必要があります。これが、樹脂の表裏
を確認する必要あり・・・の真意になります。
◎熱間曲げ加工したい部分(のみ)に火炎が
当たるようにします。余計な部分を温めない。
◎今回の曲げ加工は 「直線折り」 ですので、
画像の黄色線で示すように、ワーク(樹脂)
も火炎に対して直線状にストロークさせます。
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PET樹脂を ”とろ火” で炙(あぶ)ったあと、素早くドアミラースイッチAssy本体に載せて、形状に沿って手曲げ加工します。この時点では、樹脂はまだまだ柔らかいため、容易に相手部品形状に沿って追従変形してくれます。
<樹脂(※)を熱間曲げ加工する際のポイント3>
◎素手による手押しは 「ヤケド」 するので厳禁。
仮にヤケドを免れても、樹脂に指紋が付いて
しまいます。 完成時に樹脂表面に波打った
自分の指紋痕が残っていたら、イヤですよね。
◎軍手をはめて樹脂を押し曲げしても、繊維痕
が付くのであまりお勧めできません。表面が
平らなものを用いて押し当てると、柔らかく
なっている樹脂側にも圧痕が残りません。
画像に示すように、今回は熱間曲げ加工したい部位と開口部が近接しているため、折り曲げした 「反動」 により、黄色線で囲った部分がつられて浮き上がってしまう恐れがあります。したがって、この部分も浮いてこないように注意します。
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柔らかくなった樹脂を相手部品形状に沿って曲げ加工したら、その追従形状を保持した状態で固化させる必要があります。
今回は板厚がt=1.5mmと薄いので、空冷で十分。つまり、クチから息を 「フー!フゥー!フゥゥ~!」 を吹き当てるだけで、曲げ形状を保持したまま固まってくれます。
(参考・その1)
板厚が厚い(目安:4~5mm以上)の場合は、水を貯めた器を別途用意し、ワークを水により急冷させて曲げ形状を FIX させると良いでしょう。
(参考・その2)
万が一、曲げ加工に失敗(例:曲げ角度不適)しても、再度 樹脂全体を炙(あぶ)って形状を平面状に戻せば、1~2回くらいまででしたらやり直し加工が効きます(ただし、気泡発生や白濁などの失敗を除く)。
(1) : 熱間曲げ加工が終わったところ
(2) : スイッチAssyとの密着性を確認
(3) : 曲げ加工済みの下端からLEDを照射
(4) : 光り具合を確認中
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熱間曲げ加工済みのPET樹脂の下端から、板厚方向にサイドビューLEDを試験照射して、形状フィッティング具合と光り具合を同時確認します。
試験照射に使った電池はDC 9[V] なので、車載時には12[V] 駆動となることを考えると、max電圧印加時にはもっと光量が多くなると予想されます(※配線はディマー回路から分岐接続する予定ですので、減光時はこんな感じに光ると思います)。
なお、この時点ではLED光は白色のままですので、エクシーガ純正のインパネ電装色(赤色)に合わせて、LED光源と透明PET樹脂間に赤色フィルターを設置することにします → 「その5」 に続く。
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