[#3] 「圭オフィス(株)との交渉」 の巻
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「走行中にダンパーの底が抜け落ちた」というトラブルの続編(その3)。
圭オフィス(株)宛てに、破損したダンパーとともに当方の要求を記載した書面を送ったことは、シリーズ「その2」で延べた通り。それと前後して電話でも何度かやりとりさせていただいた結果、「後輪用のダンパーについても弊社で点検させていただきますので、追加して送って下さい」ということになった。
上の画像は、後輪の圭オフィスダンパーを取り外すところ。
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結局4輪ともダンパーを脱着することになったが、不安を抱えたまま走るよりも、この際全てを点検していただいた方がずっと良い。
だがちょっと待てよ・・・後輪用ダンパーも圭オフィス(株)に送るのは良いとして、仮に検査していただいた結果、「何も問題が無かった」ということになった場合、またそのダンパーがそっくりそのままこちらに返送し返されるだけ・・・になる恐れはないのか? もしそうなら、またダンパーを脱着する工数が発生することになる。
つまり「異常無し」と判断されたときの処遇についても、送付前に(どうなるのかを)事前確認しておかなければならない。
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左の画像は、ノーマルビルシュタインダンパーの底部を見た図。底部はシェルと溶接されて一体となっている。なお画像には無いが、社外品であっても旧APEXi(現アペクセラ)のN1ダンパー系は底部が溶接されている、との知人情報であった。
さて圭オフィス(株)との交渉は、電話でも何度か行っているのだが、そのやりとりの中で「スバル系(ストラット式全長調整式車高調の旧モデル)の中で、4WDターボ用のフロントのみに底抜けが発生したことがある」との情報を得た。その原因は不明だが、現行モデルでは底抜けしないように改良されているとのことであった。
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左図は、ビルシュタインダンパーを取り付けしたところ。
上記「工程2」で書いた疑問(後輪用ダンパーの検査結果がOKだった場合の措置)を圭オフィス(株)に投げかけてみたところ、「(検査結果がOKだった場合であっても)新品に交換できるパーツはなるべく新品にしてから返送いたします」とのコメントをいただいた。
また、何度かやりとりを重ねた結果、スバルディーラーでのドライブシャフト交換費用も負担していただけることとなった(あらかじめ費用の正式見積書をスバルディーラーに発行していただき、それを圭オフィス(株)宛てに送付しておいたのだ)。ユーザーの適切な使用状況下における不具合現象に対して、メーカーとして補償していただけることとなったワケだ。
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後輪のダンパー一式については、アッパーマウントをクスコのキャンバー調整式に変更していたので、これを圭オフィス標準添付品に戻す。
その他、ベステックスのフリクションレスシートなども装着していたので、分解してこれも取り外す。
最後に目視確認ではあるが、自分なりに一通りの異常有無の確認と簡単な清掃を行う。
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圭オフィス車高調(タイプTD)のつるしの状態に戻したところ。これを圭オフィス(株)宛てに送る。もちろん今回も着払いである。
圭オフィス(株)のダンパー担当者によると、直巻スプリングのIDは、私が使っているこの旧モデル(TD、TD-II )でも現行モデル(TEなど)でも変更は無く使い回しが効く、ということなので、仮に新品に交換していただける部品があるとすれば、ダンパー本体、あるいはそれに伴ってブラケットホルダくらいに落ち着くのかもしれない。
果たして「どこの何までが新品」となって帰ってくるのでしょうか。もしかすると、ダンパー本体のみが(オーバーホールと称して)新品になって返ってくるだけの恐れも考えられます。あるいは本当に「交換可能なパーツはすべて新品に代えて」返送していただけるかもしれません。そのへんに、アフターパーツメーカーに対するユーザーの信頼度が左右されるように思います。
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返送のため、丁寧に梱包している様子。今回送付するのはリヤ用のダンパーであるが、前回送付した破損ダンパーについても、突起物には厚紙を当て、また全体もエアーキャップ(通称:プチプチ)で梱包した上でスキマに緩衝材を入れ、厚手のダンボール箱に入れて発送した。
「壊れたから乱暴に扱っても良い」のではなく、むしろ「市場で壊れたものこそ、限度見本として良いサンプルになりうる」と考えているからである。圭オフィス(株)においても、徹底的な破損調査を経て、次期モデルへの参考データとして生かして欲しいと思っている。
さて、次の整備手帳は「(その4)生まれ変わった圭オフィス車高調・タイプTE相当の巻」となる予定です。
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