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イイね!
2017年02月21日

才色兼備、非日常感満点だが、実はフレンドリー ― 900MHR ―

レビュー情報
メーカー/モデル名 ドゥカティ / 900MHR 不明 (1979年)
乗車人数 1人
使用目的 レジャー
乗車形式 過去所有
総合評価
おすすめ度
5
満足している点 1978年、M.ヘイルウッドのマン島TT復帰、ホンダRCB勢を破ってまさかの電撃的勝利を記念してのリリースはドゥカティファンにとっての誇り。

何といっても音とスタイル。
エンジン出力を使い切れる優れたトルク特性と操縦性。

当時国産車の三倍のプライスだが、当時のアルフェッタ系と同様、
国営持ち株会社管理下の大らかなコスト管理の賜物(=つまりアタリ個体なら超お買い得)

●組み立てに手間のかかる構造
 (べベルギアによるバルブ駆動)

●量産車唯一の独創的技術
 (バネに頼らずバルブを正確に閉じるデスモドロミック機構)

維持にある程度の労力・資力は必要だが、
報いられて余りある走りと存在感。
不満な点 【不満ではないが、留意点】
大柄で取り回しがそれなりに大変ですが、
小柄な年配者が乗っておられるケースもあり、
慣れれば何とかなると思います。

キック始動はケッチンのリスク大(個体差あり)。

新車当時から乗りっぱなしはダメで、こまめな清掃・調整・給油脂・軽整備で好調を維持する努力は必要。

駐車時は砂埃やイタズラを避けるためにもファンネルにはカバーをし、露天駐車保管は避けてください。

バッテリーやキャブ内部などの消耗品をケチってはダメ!後で却って高くつきます。

エンジンの組み方・整備レベルで調子はまるで変わるので、
できれば知識・経験豊富な整備士と直接やり取りできる店・工場に依頼するのがお薦め。
総評 よき時代のイタリアンスーパースポーツ。
ある程度、精神的・肉体的・経済的に余裕のある方にお薦め。

ある程度のメカ知識で配慮しつつも時として起きる故障を受け入れ、
キツイ乗車姿勢と取り回しに耐えられ、消耗品や整備代をケチらず払える器量のある方。

と書くとハードル高そうだが、高速道や郊外での使用に限れば非常に扱いやすく、アクセル開けるだけで”超キモチイイ♪”とニンマリすること間違いなし。

所有し眺めているだけで満足し、乗らないオーナーも多いほど彫りの深いエンジン造形と、
各部の手作り感漂う部品群は機能美のかたまり。

一見骨董品のようで、実はノーマルで現代の車両とも対等に走れるほどの、当時としてはBMWと並ぶ先進的な造り。
項目別評価
走行性能
☆☆☆☆☆無評価
コーナー入口でスロットルオフ・ブレーキを弛め、リーンと共にハンドルが切れ、
向きが変わる瞬間から出口目指して可能な限り「開けていける」走りこそ真骨頂!
国産80年代4気筒的「閉じて曲がる」走りはダメ。

排気音からは想像できない、不快な振動などなく軽快で伸びやかな吹け上がり。

200㎞/h超でも片手で平気なほどの高速直進安定性。

車両特性を妨げなければ、素直で高いレベルの操縦性・旋回能力。
ただし路面のギャップなど「開けてやり過ごす」度胸は必要。
乗り心地
☆☆☆☆☆無評価
動きが悪く撥ねやすいフロントフォークは悩みの種だが、
安易な国産車のフォーク流用はダメ。
(腰がない(減衰が効かずバネも弱い=沈み込んで戻らない))

衝撃を吸収できるよう、Rサスのストロークを長めに使える設定にしたい。
積載性
☆☆☆☆☆無評価
タンク上に荷物を縛りつけ、上体をもたれさせてのロングツアーは
まさにヨーロピアン ツーリスト気分!
燃費
☆☆☆☆☆無評価
一般道・高速とも20㎞/ℓ程度は走ります。
MHRの場合満タン(20数リッター)で400㎞以上(東京→名古屋間)の航続距離。

小柄な方は満タンにしない方が取り回しは楽です。
その他
故障経験 消耗品をケチると却って高くつくので、定期的な整備・点検と共に、
乗車中も違和感がないか、配慮をした方が良い。

走らせられなくなるような部品難ではないので、
消耗・故障したとしても復元は可能。

華やかなショールームの販売店よりも、
整備の様子を見せてくれて、要注意ポイントなど勘所を教えてくれる、
メカニックと直接やりとりできるショップがお薦め。
(例えば当方がお世話になったPHMC)

バッテリーをケチると充電系に被害が広がるので、早めの充電・交換をお薦め。レギュレーターは対策品があるので、専門店で入手されるのが良いです。

キャブの摩耗・油面異常・内部Oリングや加速ポンプダイヤフラムの硬化、マニホールドのエア吸い、燃料ホース・アクセル/クラッチワイヤの取り回し、点火ピックアップの断線、ヒューズボックス等各接点の導通不良、点火プラグ・コイル・プラグキャップ不良などによる不調も多いです。

ドライブチェーンの張り過ぎも出力軸やベアリングを傷めるので、一度正しい張りを専門店で確認を。
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Posted at 2017/02/21 13:10:54

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この記事へのコメント

2017年2月21日 23:34
20代の頃、友人が900SSを借金まみれになって購入し、床の間に飾ってました。あのカフェレーサースタイル、ため息ものでした。900MHRはたまにイベントで見ますが、かっこいいですよね。サウンドもグッド!!
コメントへの返答
2017年2月22日 12:01
お友達の気持ち、判りますね(笑)

小学生の頃、自動車図鑑で見かけた900ssカタログ写真が原点、MHR登場で火がつき、高嶺の花とはいえ、四輪買うこと思えば安いもんだ!と10年間思い続けた挙句の暴挙に出ました(笑)

自身も写真の一台と別に、ほぼオリジナルの二期出荷のタイプ(=初期に近いほど有難みがある)を”倉庫の肥やし”として、たまにカバーを剥がして眺めたり、あちこちバラしては「こうなってたのね♪」なんて感心したり驚いたりしたものでした。

要はわたしも”重篤はしか患者”の一人で、後遺症を引きずっていまして、実車は手放しましたが、当時”熱い時代”の書籍・雑誌等々、保管してあります。

なんて返信書いていたら、あれこれ思い出してきちゃったので、近いうちにたぶん追記します(笑)
2017年2月22日 12:10
走行性能のとこはかなり上手くて痛い目にも合ってるライダーじゃないと分からない事が書いてあって、やるなあって感心してました。
クルマもバイクも乗った事ある人にしかフィーリングは伝わらないですよね まあ乗っても分からない人も多いんですが・・・

今ウチにバラバラのミレがあるんですが、がんばれるオーナー募集中です(笑)

コメントへの返答
2017年2月27日 12:03
ありがとうございます。

エンジンの吹け方なんかはたいていの人も判るのだろうと思いますが、特に二輪の場合、操縦性以前に「殆んど故障」みたいな車体で平気で乗り続けている御仁も多いのがビックリです。

ヘンなレバー/ペダル角度、空気圧不足・偏磨耗ボウズのタイヤとか、操舵軸がゴリゴリに引っかかるステムベアリングとか、戻らないスロットルとか。。。

乗ってみたいとおっしゃる方も多いですが、特にこの系統は資力もさることながら、体力・気力あるうちに経験されることをお勧めしたいですね。
2017年2月23日 22:17
デスモドロミックは自身でさわった事はナイんですが、初めて雑誌で構造を知った時にやたら感心したのを覚えています
フレームのレイアウト等も独特ですが、この辺りがドゥカティ独自の乗り味や雰囲気を醸し出してるんでしょうね~( ´∀`)
コメントへの返答
2017年2月27日 12:06
閉じ側カムとロッカーアームがありますが、簡単な工具(写真参考に自作しました)で補助的なスプリングを押さえつつ組み付けができます。寸法出し・センター出しのシムが各部に入っています(笑)

べベル系の場合不思議なのが、カムシャフトを保持するボールベアリングのスラスト方向の組み付け位置に決まりがないように思えること(単なる貫通穴)で、組み付け精度(直角度)が回り方にかなり影響するように思いました(たぶんこれくらいだろうで組みました)。

シングルカムデスモの場合、ヘッドを組み上げた状態で手でカムシャフトを回し、バルブ開閉の状態を確認することができるのが面白いです。
(念のため記すと、通常のバルブスプリング式エンジンではバネの抵抗があり、まず無理では?)

フレームの造り、仕上げはさほどよくないのですが、
①部材をループ状にせず直線的に使っている(グッツィ ルマン系やBMW K100と類似)
②溶接突合せ部分など形をきれいに削り合わせた上で溶接(当時の国産車は片側のパイプをつぶした状態で接合が多い)
③前側エンジンマウント部分など、パイプとガッチリ溶接された凹型に削り出した部材でよじれないように締め付けられるようにしている(ビモータ同様)
という辺りが特徴的で、無理やり突き合せて溶接したループ形状のフレームとエンジン間にマウントプレート(平板)を介してエンジンと組みつけていた当時の国産車に比べて、組み上げた状態で歪みうる箇所が少ないように思います。

フットレスト取付けもフレームパイプに直接溶接した削り出し部材で割り締め(年式によりねじ込み)で、国産車で言うと市販レーサー ヤマハTZのような、実質重視の造りではないかと思います。

オタク的記述になってしまいましたが(笑)、エンジン・車体とも、設計者の企図した能力をきっちり再現できやすい造りではないかと思います。

プロフィール

「当方整備したXZ400、オーナーがヤフーオークション出品中。https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1133385862
何シテル?   04/22 12:15
灸太郎くん(キュウタロクン)です。 職業・思想・信条・立場など違えど 共通の話題で交流できるのは良いですね。 記述は残ることを意識しています。 ...
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