SPOON クラッチディスク (メタル)  

とにかくガツンとつながります。
モータースポーツなどコンマ何秒を争う世界では強い味方かと思います。
しかし快適性は大きく損なわれます。
半クラはないも同然で、発進には非常に苦労するようになります。
特に上り坂で信号待ちにつかまるとエンストしないかドキドキものです。
2000回転くらいまでエンジンを回してからクラッチミートしないとエンストしますし、ちょっとクラッチを戻しすぎてもエンストします。
シフトチェンジの際もちゃんと回転を合わせてつなげないとギクシャクしますし、回転も合わせずにいきなりつなげると明らかに駆動系に負担がかかりそうです。
ただきれいにつなげていくとすごく気持ちよく走れもします。

なおこのクラッチに変えるとミートポイントがかなり手前（浅い位置）になります。
そのためクラッチのペダルストロークがそのままだと、クラッチがつながっていない領域が非常に長くなります。
ペダルを踏んでからつながるまでの間隔が長いせいで、ただでさえ半クラが難しいのにさらに難しくなります。
ペダルストロークは調整することができるので、かなり短くすることでだいぶ改善されます。
クラッチを踏むとすぐ切れて、戻すとすぐつながるようになります。
考えようによってはこれはかなり効果が高いと思います。

寿命は最後まで使い切っていないので何ともですが、交換した際の摩材の残り具合から見てノンアスタイプの半分程度かと思います。
価格はノンアスタイプの倍しますので、そこも考慮するべきポイントかと思います。

このクラッチは車両を競技専用としているのであればお薦めですが、街乗りもするのであれば全くお薦めしません。
自分はS2000をジムカーナで使用していたのものの、週末はドライブにも使っていました。
峠を走っている間はまだいいのですが、街中を走っている時はほとんど苦行でした。
軽い気持ちで付けると後悔する事になるので、慎重に選んでみてください。