1026のブログ一覧

このクルマはいすゞ自動車から1969年と1970年の東京モーターショーに出品された。
ミッドシップスポーツでなかなか良いスタイルだった。
いすゞはジウジアーロとは縁が深く生産車の多くが彼のデザインなのでこの車もそうだろう。
その後一切の情報がなく、個人的に幻のクルマの一台である。
もし発売されていたら相当高価だったろうが、国産初のミッドシップスポーツカーとして有名になったと思う。

いすゞ自動車は今はバス、トラックの製造会社だが1960〜90年代にはベレット、117クーぺ、ピアッツァ、ジェミニなど魅力的な乗用車を製造していた。
特にベレットにはセダン、GT、GT-R、ファーストバックがあり多彩な車種構成だった。
ブルーバードSSSが75万円、スカイライン2000GTが80万円に対し、ベレット1600GTが85万円、ファーストバックは注文生産で95万円と高価だった。
GTが1.7万台生産されたのに比べ、ファーストバックは500台と少数しか生産されなかった。
わずかな違いだが精悍な印象のGTに対し、ファーストバックはエレガントな雰囲気を感じた。
2012.4.13追記
ファーストバックの生産台数は349台と教えていただいた。