ガソリン価格に関する記事

2007年02月16日北日本新聞朝刊より

　県内のガソリンスタンド（ＧＳ）で、ガソリン価格の値下がりが続いている。高値ピークの昨年九月に一リットル当たり百四十五円だったレギュラーガソリン価格は、石油情報センターが十五日発表した週間動向調査（十三日現在）で百二十七円四十銭と十八円近く下落した。消費者の省エネ意識の浸透などでガソリン販売量が減っているのに対し、固定客の獲得を巡りＧＳ間の価格競争が激しくなっているのが要因。百十円台の価格を店頭表示するＧＳもあり、消費者にとって歓迎だが、ＧＳ側は「経営努力も限界」と思いは複雑だ。

　石油情報センターのまとめによると、県内では原油急騰を受けて一昨年八月にレギュラー価格が百三十円を突破。ピーク時の九月中旬には百四十五円に達し、一九九〇年秋の湾岸危機時を上回る高値水準となった。その後は原油先物市場が安定し卸値の下落などとともに価格は下がっている。

　富山市南部のセルフ方式のＧＳは、月初め百二十二円だったレギュラー価格を九日に百二十円に下げた。百四十円の価格を掲げた昨年九月中旬から二十円の下落になる。ＧＳの所長は「採算ぎりぎりの異常な状態。販売量を落とさないため、競争相手に追随するしかない」と話す。

　県石油商業組合は、省エネ意識の浸透による消費の減退▽車の燃費向上▽新車販売が伸び悩む一方で軽自動車など低燃費車にシフト－などでガソリン販売量が減少し、「限られたパイをＧＳ間で奪い合い、値下げ競争に拍車をかけている」と分析する。石油連盟がまとめた北陸地域のガソリン販売量では、十八年第三期（七－九月）は前年度比２・９パーセント減った。

　安値基調は消費者にとって大歓迎だ。富山市の五十代の主婦は「価格の下落は家計を預かる者としてありがたい。百円を切った時代が再び来てほしい」と話す。

　石油元売り各社は三月の卸値を引き上げるとみられ、安値は一段落するとの見方もある。一方で富山市のＧＳ関係者は「どの店も顧客獲得に必死で、値上げはギリギリの判断になる。厳しい競争は続く」とみている。

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というわけで、安いのもあと半月みたいです。