圭。。のブログ一覧

フライホイールが回っているのわかりますか？

これ学研「大人の科学マガジン」Ｖｏｌ．１０の付録なんです。

夢のエンジン、スターリングエンジンです。

下にマグカップ、上に氷が置いてあることからも分かると思いますが、シリンダー内のピストンの上下の温度差によって起こる空気の膨張・収縮によって動いています。

ワットが蒸気機関を実用化してから３０年後の１８１６年にスコットランドのロバート・スターリング牧師によって発明されました。これの凄いところは、燃料の爆発が無いので、安全・低騒音・低振動でありクリーンな点です。ただこのエンジンはオットーサイクルのガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関に比べると寸法や熱効率の面で不利なんです。そんな理由でどんどん駆逐されていったそうです。

そんなスターリングエンジンですが、環境重視の現代になってようやく注目されるようになりました。

自動車のようにアクセルで回転をコントロールするということは難しいようですが、一定回転でＯＫなもの、たとえば発電機などなら使えるそうです。

スターリングエンジンは基本的に温度差が無いと動かないので、そのためには熱源が必要です。

ここでイネのワラや、間伐材、家畜の排泄物などの再生可能な生物由来の有機性資源であるバイオマス燃料を用いるという手が考えられています。バイオマスの燃焼などによって排出される二酸化炭素は、生物の成長過程で空気中から吸収したものなので、これを持続的に循環させて使えば、大気中の二酸化炭素を増やさないことになるとのことです。

現在中部電力などでは排熱を利用して発電するコジェネレーションにおいて、バイオマス燃料を使用するスターリングエンジンを用いた発電システムの試験的な運用をしているそうです。このほか山小屋や製材所などでも運用が始まっているそうです。

ちなみにこのキットは２１００円でした。